語り継ぐVERITA―校正者の独り言―

呪術師の記憶
0

    呪術師の記憶

     

     2月19日、両国国技館で「ジャイアント馬場没後20年追善興行〜王者の魂〜」が開催されたが、副題に「アブドーラ・ザ・ブッチャー引退記念〜さらば呪術師〜」ともあったように、同大会でブッチャー選手の引退セレモニーが行われた。本当に長い間、お疲れ様でした。

     来日回数は最多の140回超。日本で最も有名な外国人レスラーの1人と言っていいだろう。初来日は1970年。筆者がテレビでプロレスを放送のたびに見始めたのは1975年ごろだが、そのころすでに全日本プロレスでトップレスラーの1人になっていた。

     ニックネームは「黒い呪術師」。当時はスーダン出身ということになっていた(実際にはカナダ出身)。レスラーにはしばしばギミックのプロフィールが与えられる。また仰々しいニックネームも付けられた。白覆面の魔王、鉄人、人間発電所、鉄の爪、生傷男、荒法師、狂犬、人間風車、千の顔を持つ男……。これらが、試合を見る前からファンの想像をかき立てたのである。

     ボボ・ブラジルと共にトップクラスにまで上った黒人レスラーである。当時筆者は知らなかったが、黒人に対する差別は今よりもひどく、特に肌を合わせるプロレスではそれを嫌う白人レスラーもいたのだと後から知った。表には出さないが、ブラジルやブッチャーも苦労しただろうと察する。

     75年ごろは白いコスチュームを着用しており、流血戦になると赤い鮮血で染まるのがよくわかった。本人かスタッフかはわからないが、その効果を狙っていたのかもしれない。またそれゆえにテレビでは刺激が強すぎるので、後に黒などのコスチュームを着用するようになったとも考えられる。

     漫画「タイガーマスク」にも登場し(同作品には実在する多くのレスラーが登場する)、確か6人タッグでタイガーと対戦した。試合前には「アブドーラ、アブドーラ……」と「呪文」を唱えていたが、テレビで見る本物のブッチャーがそのような呪文を唱えているのは聴いた記憶がない。漫画ではタイガー第3の必殺技「タイガーV」に敗北を喫したはずだ。「ホゲエエエ」などと叫び、白目を剥いて、口からは泡を吹いていた記憶がある。

     

     そしてブッチャーと言えば、「吹けよ風、呼べよ嵐」である。

     当時はレスラーの入場時に「テーマ曲」を流し始めたころで、全日ではミル・マスカラスの「スカイ・ハイ」(ジグソー)、ザ・ファンクスの「スピニング・トーホールド」(クリエイション)などが人気を誇っていた。実際この2曲はかっこいいし、選手のイメージにもよく合っている。

     しかし、ピンク・フロイドの「吹けよ風、呼べよ嵐」ほどレスラーのイメージを具現化した曲を、筆者は他に知らない。そもそも「スピニング〜」はファンクスをイメージして書き下ろされた曲だし、「スカイ・ハイ」も同名映画の主題歌なのだから、空中殺法を得意とするマスカラスに合うのは当たり前と言えば当たり前だ。

     ところが「吹けよ〜」は、ブッチャーとも悪とも地獄とも無関係なのである。この曲をブッチャーのテーマに選んだ人はまったく天才的である(日本テレビディレクター今泉・梅垣・桜井の3氏の誰からしいところまではわかった)。

     大槻ケンヂは子どものころからプロレスが好きで、ブッチャー→フロイド経由でロックに目覚めたらしいから、ブッチャーがいなければ筋肉少女帯はなかったかもしれない。

     

     繰り出す技は非常に少ない。投げ技や関節技は使わない。いわゆる地獄突き、頭突き、クロー、凶器攻撃、噛みつき、とどめのいわゆる全体重を乗せた「毒針エルボー」ドロップ……これくらいだ。それで観客を飽きさせずに試合を組み立て、トップを張っていたのだからさすがだ。間の取り方が絶妙なのである(これはよく比較されるタイガー・ジェット・シンも同様で、シンの場合は執拗なまでのコブラクロー狙いである)。

     地獄突きに関しては、テレビ解説者の確か山田隆さん(田鶴浜弘さんだったかも)が、コンクリートバンテージ(手指の先をテーピングでギプスのように固めてしまう)という用語を使って解説し、なるほどそれで突かれたら痛いだろうと思ったのを覚えている。一方、凶器シューズに関しては、あれはさすがに反則だろうとも、でも(テレビ画面で見る限り)あんまり硬くはなさそうだなとも思った。

     ブッチャーの試合は流血戦が多かったが、額がギザギザの傷痕になっていてすぐに破れてしまい、逆に言うとざっくり深い傷を負うわけではないので、それほど怖いとか気持ち悪いとは思わなかった。それよりも、ある試合で馬場に額を蹴られて、大きな体に似合わない、怪鳥のような甲高い悲鳴を初めて聞いたときの方が不気味に感じたものだ。

     またブッチャーは、タッグパートナーをうまく使う。ザ・シークは先輩格なのでちょっと違うが、全日ではマーク・ルーイン、キラー・トーア・カマタ、TNT、ジャイアント・キマラ、ジャイアント・キマラII、新日ではバッドニュース・アレンらである。

     

     印象に残っている試合は、大木金太郎との頭突き世界一決定戦(1975)、ジャンボ鶴田試練の十番勝負の第6戦(1976)、たぶんこれが一般には最も有名な、世界オープンタッグ選手権の決勝戦(1977。シークと組んでファンクスと対戦し、テリー・ファンクの腕をフォークで突いた)、ジャイアント馬場が左大腿骨骨折からの復帰戦(1991。馬場&ラッシャー木村&渕正信vsブッチャー&キマラI&キマラII)などなど。

     特に強烈なインパクトがあったのは、あまり語られることはないが、第5回チャンピオン・カーニバル(1977)公式戦初戦での、「猛牛」ブル・ラモスとの一騎打ちだ。

     当時の全日はざっくり言うと、悪役レスラーにも派閥(?)があり、ブッチャー軍とキング・イヤウケア軍が2大勢力で、異なる派閥のレスラーが同じシリーズに来日することは基本的になかった。が、チャンピオン・カーニバルだけは例外で、このときはブッチャーと、イヤウケア軍の副将格ラモスが戦ったわけだ。

     試合開始と同時に(あるいはゴング前だったかもしれない)、両者が勢いよくぶつかり合い、技らしい技はなく、しかし激しく殴り合って戦場はリング外に移り、場外でもそのまま殴り合いが続いて、程なく両者リングアウトのゴング(記録を見ると4分45秒とある)。この試合を筆者は当時のテレビ中継で1回見ただけだが、軍団のプライドを懸けたような激しい戦いぶりが強く印象に残っているのだ。

     トップ外国人同士の戦いでは、スタン・ハンセンvsアンドレ・ザ・ジャイアントがよく知られているが、このブッチャーvsラモスと、スティーブ・ウィリアムスvsコンガ・ザ・バーバリアンがパイプ椅子でがんがん殴り合った試合も、迫力では負けていないと思う。

     ブッチャーと、馬場やデストロイヤーとの対戦は数多く見ているが、多すぎて若干どれがどれだかわからなくなっている。しかし動画サイトで見られるたいていの試合は記憶にあるのがすごい。

     馬場とはリング上では激闘を繰り広げたが、それだけ多く来日して試合が組まれたということは、当然ながら信頼を置かれていたわけだ。他の外国人レスラーのまとめ役も担っていたようである。そして、背の高い馬場と横に大きいブッチャーとの戦いは、じつに「絵」になった。

     

     時は流れて、2018年9月30日。大相撲を引退した大砂嵐が、RIZINのリングで総合格闘家としての再スタートを切った。対戦相手はあのボブ・サップ。第1試合、大砂嵐から先に入場だ。入場テーマ曲は……なんと「吹けよ風、呼べよ嵐」である。なるほど「嵐」つながりか。しかも大砂嵐は正真正銘のアフリカ出身だ。

     試合は明らかにサップが優勢で判定勝ちしたが、大砂嵐も健闘したと言っていいだろう。総合なので凶器攻撃はあり得ないが、ブッチャーのように強くて怖くて愛される選手になってもらいたい(敬称略)。(command Z)

    | co-verita | 本・映画・演劇・音楽 | 00:10 | - | - | - | - |
    馬鹿にするにも程がある
    0

      馬鹿にするにも程がある

       

       安倍首相曰く、自衛隊員が自分の子供に涙ながらに憲法違反なのかと聞かれた。本当にそんな話があったのかと国会で議論になったそうですが、正直そういう話があったかどうかについてはさほど気にしていません。確かに根拠を示さずあやふやな話を持ち出すのは問題ですが、自衛隊は合憲か違憲かという議論があれば、自衛隊員の子供が親に自衛隊は違憲なのかと聞いても不思議はありません。涙ながらに質問した可能性もないとは言えません。

       でも、改憲の理由にするのはダメです。自衛隊員が憲法違反かと子供が聞くような状況を作ったのは日本国憲法ではありません。人間です。

       日本国憲法を制定する際、憲法は自衛戦争をも放棄したと説明した後、警察予備隊(自衛隊の前身)を創設したのは吉田茂内閣です。憲法が自衛隊を作れと命じたわけではありません。そして、吉田内閣以降、自衛隊は憲法に適合しているとしてきたのは歴代政権です。憲法が自衛隊は合憲であると説いているわけではありません。よって現在の状況の責任を負うべきは人間の側にあります。このように一連の流れを見たら、子供でなくても「無理が通れば道理が引っ込む」とか「横車を押す」としか見えないと思えますが、違うんでしょうか。

      そもそも自衛隊員が子供に憲法違反と聞かれたから一体どうだと言うんでしょうか。答えに窮するとでも?自衛隊員を馬鹿にし過ぎでしょう。

       日本国憲法99条には公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負うと明記されています。また、自衛隊員は入隊時に憲法および法令を遵守することを誓う義務があります(自衛隊法施行規則第39条)。よって、自衛隊員は自衛隊がなぜ合憲と言えるのか、合理的な論理を構築したうえで入隊しているはずであり(違憲だと思っている人はそもそも入隊しない)、子供の質問に対しても理路整然と自衛隊が合憲であると説明できるはずです。万が一答えられない隊員がいたとしたら、即刻憲法違反でクビです。

       ところで、子供に質問された自衛隊員は何と答えたのか、についてはほとんど話題になっていません。安倍の話の元ネタはこの方の話といわれていますが、それによると、「素直に読めば自衛隊は違憲だけど、しかしながら必要だろ」とのこと。直後に「僕自身が違憲だと思っていたんだから」とも言ってます。

      https://www.youtube.com/watch?v=rDw2dWCpMpg

      (5:46から)

       

      ……。前向きにとらえれば、自衛隊員の目から見ても、自衛隊は違憲だと思うと認めたのは収穫かもしれません。

      (てーるはっぴー)

      | co-verita | 社会の動き | 00:07 | - | - | - | - |
      映画「ボヘミアン・ラプソディ」のややマニアックな感想
      0

        映画「ボヘミアン・ラプソディ」のややマニアックな感想

         

         ご覧になった方も多いと思うが、昨年11月24日に映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見た。直後に感想をメモ的に書き留めておいたものがあるので、まとめておこう。

         

         前提条件として、クイーンは五指に入る好きなバンドである。中学〜高校時代にはリアルタイムでよく聴いて、1995年からはコピーバンドを組み(筆者はドラムを演奏する)、クイーン限定のセッションにも何度も参加した。クイーン全曲のおよそ半数は、バンドまたはセッションで叩いたことがあると思う。

         ただし本当に好きと言えるのは、デビューアルバム「戦慄の王女」(1973)から「ライブ・キラーズ」(1979)、もっと言うと「オペラ座の夜」(1975)まで。その後は、いいバンドだとは思うが、特別に強い思い入れがあるわけではない。

         クイーンに限らず、バンドはほぼ100%音楽が好きなのであって(あるいはそうありたいと思っていて)、メンバー同士の人間ドラマ等にはそれほど興味がない。

         とはいえ、フレディ(・マーキュリー)の死はショックだったし、それをきっかけにFMA(=Freddie Mercury Association、フレディ・マーキュリー基金)のチャリティーライブには参加した(聴きに行った)。またフレディに限らず、闘病や死を美化するような作品やメディアには否定的である。

         映画は好きで、月に1本程度は見る。自分が見たい、または見そうな映画は、内容に関わる事前情報をなるべく見ないようにしていて(見るのは映画館に置いてあったチラシ、他の映画の前に流れた予告編程度)今回もそうした。

         

         総論としては(以下ネタバレ注意)、全体的には面白く、満足。音楽はもちろん良かったし、1本の映画としてもよかった。

         ただし、予想を超えるほどではなかった(およその史実を知っているので「予想を超える感動作ということはないだろうなあ」と予想できた)。先に見た多くの知人が「泣いた」と言ったり書いたりしていたが、そういうこともなかった。

         

         ここからは、ややマニアックな各論に入る。

         まず冒頭、「20世紀FOXファンファーレ」のギター・オーケストレーションがよかった。当然のことだが、今回のためにブライアン・メイが新たにレコーディングしたものだそうだ。

         「ストーリーが一部、史実と違う」という話は事前に聞いており、ドラマの部分で多少のそれは構わないのだが、だいぶ後の曲である「ファット・ボトムド・ガールズ」(1978)が、初期のアメリカツアーで演奏されたのだけは違和感があった。

         「グッと来た」のは、「ウィー・ウィル・ロック・ユー(以下WWRY)」(1977)の曲が誕生する瞬間と、ライブエイド(1985)のステージで、「ボヘミアン・ラプソディ」からメドレーで「レディオ・ガ・ガ」に移るところ。WWRYは、だいたいあのようにしてできたのは知っていたが、映像で再現されるとまた感慨深い。

         「ボヘミアン・ラプソディ」(曲)に対して、当初は悪評ばかりだったくだりが描かれるが、その後、好評価に転じた過程はすっ飛ばすのが痛快だった。つまり、その後は好評価を得たことは誰もが知っているから、その描写は必要ないわけだ。しかし、そうした表現が成立しうるのも、すごいバンドであり、曲である。

         演じた俳優について、ブライアンは文句なく似ている。フレディはそもそも似ている俳優が少ないだろうに、やはりよく似てる。ジョン(・ディーコン)は、最初はそれほどでもないと思ったが、表情が「らしい」ので、見ているうちに似てると思えてきた(フレディとジョンは横顔の方が、より似ている)。ロジャー(・テイラー)は、顔自体はそこそこ似ているといったところだったが、イメージ的に「らしさ」が出ていた。顔自体はクイーンよりベイシティ・ローラーズなどにいそうだ。

         しかし顔だけではなく、「エア」だとしてもある程度の楽器のセンスは必要だろうし(実際に演奏できなくてもいいが)、メンバーが並んだときの身長のバランスもある程度は…と考えると至難のキャスティングだったはずだ。

         演奏場面の動き(アクション)に関しては、フレディ、ブライアン、ジョンは違和感がなかった。ロジャーは一般的なドラミングとしてはOKなのだが、動きが小ぢんまりしていて、「っぽさ」で言うと、もうひとがんばりほしかったところ。ドラムが一番似せるのが難しいとは思うが。ロジャーのドラミングはもっとワイルドというか、ややドタバタしてて、いい意味で品がない(←語義矛盾)のだ。自分がドラマーなので評価が辛くなりがちな分は、割り引いて考えているつもりである。最後「ドント・ストップ・ミー・ナウ」の本家クイーンの映像を見ても、やっぱりそう思った。ギタリストなどの意見も聞いてみたいところだ。

         …などと言って、あとでパンフレットを見たら、ロジャー役の人はまったくドラム未経験なのに、「叩ける」と言ってオーディションを受け、出演が決まってから1日10時間の特訓をしたそう。やっぱり!私の目に狂いはない!

         とはいえ、既存の音源に動きを合わせなければならないし、初期曲の原曲にはクリックが入っていないはずなので(この映画に使われた曲でクリックが入っているのは「レディオ・ガ・ガ」くらいであろうか)、それであそこまでできた努力は認めよう!

         

         「輝ける七つの海」(1974)録音場面の「『アー』を左右に振るんだ! 最後はセンター!」がよかった。もっと他の初期曲の誕生秘話も見たかったが…(「ブライトン・ロック」(1974)や「預言者の歌」(1975)のディレイとか、2ndアルバム全体とか)。

         また、デビュー当初は評論家に「クイーンが売れたら帽子でも何でも食ってやる」と言われたことなども、昔からのファンは知っているが、そのエピソードはスルーされていた。

         …が、以上2点については、「ボヘミアン・ラプソディ」のコーラス録音場面と評価の変遷に集約されており、マニアでない、本作を見る一般的な客層を考えればあのくらいがいいバランスなのだろう。

         

         最後に、見た後にパンフレットを読んでの感想を。

         マイク・マイヤーズが出ているのは知っていたが、サングラスをかけていたこともあり、見ているときはわからなかった。クイーンが大好きなのに逆の役どころというのが、とんちが利いているというかイギリスらしいというか、にやりとさせられる。

         また、いわゆる「振り付け」でなく、「ムーブメント・コーチ」という役割のスタッフがいたというのに納得した。

         そして、ライブエイドのウェンブリー・アリーナは、ロケでなくセットなのか!!!と、驚いたのであった。

         

         アカデミー賞4冠、おめでとうございます!                                                                                                    (command Z

        | co-verita | 本・映画・演劇・音楽 | 10:43 | - | - | - | - |
        「皆さんは納得されているんですか?」執筆時に感じたこと
        0

          「皆さんは納得されているんですか?」執筆時に感じたこと

           

           「皆さんは納得されているんですか?」執筆の際、裏取りのため1月16日からの菅官房長官の記者会見を全部チェックしていることは前回も書きましたが、見ていて気分は悪いです。週末に1時間ほどまとめて見たときは時間を返してくれ、と言いたくなる気分でした。

           政治信念が違うから?それもあるでしょう。でも官房副長官の西村康稔や野上浩太郎の会見には不快感がありません。発言内容は菅と大して違いはないと思いますが、記者の質問に丁寧に答えようという姿勢は見られました。

           主観的な問題だろ、って?でも、東京新聞の望月衣塑子記者とのやり取りはどうでしょう。いろいろ話には聞いていましたが、実際に見るとひどかったです。望月が質問し始めるとすぐに、何やら注意しているような声がかぶさってきて、質問が終わると菅が一言だけ返す。

          https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201901/18_a.html

          (望月と菅のやり取りは6:58ごろから)

           

          少なくとも西村は望月に対して答えようとしている態度は示していると思うのですが、いかがでしょう(ただし声がかぶさってくるのは同じ)。

          https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201901/31_a.html

          (望月と西村のやり取りは3:42ごろから)

           

           もっとも、菅にも言い分はあります。望月が誤った内容の質問をすることで、誤った事実認識が広がるのは問題だ、と。

           それでも、菅のやっていることは正当化できません。質問の内容が誤っているというのなら、理路整然と根拠を挙げて否定すればいいし、丁寧な返答が可能なのは前述の西村の会見でも明らかです(たとえ形だけだとしても)。もし対処できないのなら即刻辞任すべきでしょう。また、間違った内容が拡散するのは心配だとしながら、一言だけ返事を返すような失礼な態度が拡散することが視聴者の心証を悪くしないかを気にしないのは矛盾しています。

          それと、望月の質問に何秒かおきにかぶせてくる声。報道によると声の主は上村秀紀総理大臣官邸報道室長だそうですが、何がしたいのかさっぱり分からない。何やら注意している風ですが(「簡潔にお願いします」と言っている?)、覇気のない声で真面目に注意しているとは思えません。それ以前に人が質問している最中に割り込んでくるのは失礼だし、聞いてる側としてはひたすら不快です。「いいぞ、もっとやれ」と思っている人なんているんですかね。

           菅は上村に指示は出していないそうですが、

          https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201902/8_a.html

          (7:26からの望月の質問に対して7:58に返答)

           

          だったらはっきり制止すべきでしょう。黙認しているのも同然なのに指示していないということに何の意味があるのか。人格を疑われるような行為をやった挙句にはしごを外されて、実は一番ひどい扱いを受けているのは上村かもしれません。全く同情できませんが。

           それよりも、記者会見に事前通告?稀勢の里の引退についてどう思うか?

          https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201901/16_a.html

          (0:14から1:30)

           

          根本的におかしくないですか?                   (てーるはっぴー/文中敬称略)

          | co-verita | 社会の動き | 11:10 | - | - | - | - |
          「黄色い電車」の呼称についての考察
          0

            「黄色い電車」の呼称についての考察

             

             結論から書くと、「JR東日本の、千葉〜三鷹を結んで(注1)各駅に停車し、黄色い帯の入った電車(以下、黄色い電車)で運行される運行系統(注2)の呼称を、『総武中央線各駅停車』で統一、周知徹底してほしい」と考える。

             正式な路線名は、千葉〜錦糸町が総武本線、錦糸町〜御茶ノ水が総武本線の支線、御茶ノ水〜三鷹が中央本線(注3)であるが、旅客向けの案内では、他の多くの路線と同様(注4)、正式な路線名ではなく、運行系統としての名称が用いられている。

             現状では呼称は統一されておらず、「中央・総武線」「中央・総武線(各駅停車)」「中央線・総武線各駅停車」「中央・総武各駅停車」「総武・中央線(各駅停車)」「総武線・中央線各駅停車」「中央線(各駅停車)」「総武線各駅停車」「総武線(各駅停車)」と、多様な表記または放送案内がなされている。

             1969年以来、現在とほぼ同じ形態の運行系統であるのに、呼称が統一されないまま50年も放置されているのは常識的に考えてもおかしいし、乗り慣れている人はともかく、特に毎年地方から上京してくる新大学生や新社会人、外国人旅行者などには混乱の元でもあろう。

             ではどのように統一したらよいか。現状の表記を見ると「中央・総武〜」のように「中央」を先に持ってくることが多いようだが、冒頭にも書いたように「総武中央線各駅停車」と「総武」を先にし、ナカグロは入れないのがいいと思う。

             

            ・「総武」を先、「中央」を後にした方がいい理由:

             一般には、あの黄色い電車を「総武線」と認識している、またはそう呼ぶ人が多い。黄色い電車が中央線「も」走ることを知っている人はもちろんいるが、それで混乱を招くことはない。

             逆に単に「中央線」と言った場合、多くの人がまず思い浮かべるのは、中央快速線を走るオレンジ色の電車である。雑誌「東京人」(都市出版)では「中央線の魔力」という特集をたびたび組んでいるが、いずれの号の表紙にもオレンジ色の201系やE233系のイラストが描かれている。

             実話として、水道橋や東中野に中央線各駅停車で行くと言ったら「え、あの黄色い電車は総武線でしょ」と怪訝に思われたことがある。

             また近年導入された駅ナンバリングにおいて、当運行系統の略号は「JB」だ。当然「SOBU」のBと思われ、JR自身も「総武線」だと思っているのである。

             

            ・ナカグロを入れない方がいい理由:

             似た例である、京浜東北線、湘南新宿ライン、上野東京ラインにはいずれもナカグロを入れていない。ナカグロを入れるのは、より必要性が増した場合の最小限に留めるのがよい。例えば「京浜東北・根岸線」「横須賀・総武快速線」のように、いったん呼称が定着した運行系統が他の運行系統と直通、一体運用する場合などである。

             また1文字とはいえ、さまざまな点で経済的である(現状でこれにナカグロがあるだけの「総武・中央線各駅停車」表記は、老朽化に伴う更新の際などに徐々に改めていけばよい)。

             

             ちなみに、似たような形態で運行される京浜東北線と比べて、現状では表記の揺れが甚だしいが、理由はよくわからない。国鉄当時の千葉鉄道監理局と東京西鉄道管理局の仲が悪かったのだろうかなどと邪推してしまう。

             一つ言えるのは、京浜東北線の場合は「京浜」という、路線の正式名称には使われていない「愛称」を名前の最初に持ってきたことが、呼称の統一・普及に一役買ったのではないか。

             これをもし「東海道・東北線各駅停車」などとしていたら、総武中央線各駅停車と同様の混乱を来していたであろう。一方で、以前は京浜東北線のことを京浜線あるいは京浜電車と呼ぶ人も多くいて、その場合は京浜急行と間違われることもあったのではと想像する。京浜急行が「京急」を強調するようになってだいぶ解消されたと思われる。

             現在の運行形態が確立した当時か、または少なくとも京葉線ができる前であれば、京浜東北線にならって、例えば「京葉中央線」などとできたかもしれない(「京葉」は京葉工業地帯や京葉道路などでなじみがあるので、定着しやすかったのではないか)。しかし、実際にはすでに京葉線が開業しているし、今からそのように変えるのはかえって混乱の元だろう。

             また「千葉三鷹ライン」なども、近年の湘南新宿ラインや上野東京ラインのように、何か新しい運行系統ができたのかと誤認させてしまう。

             やはり「総武中央線各駅停車」で統一するのがわかりやすいし、現状からの移行に際しても混乱が少なく、望ましいと考える。

                                                                                                                                                                                 (Command Z)

             

            注1:

             途中駅を発着する電車も多数ある。また深夜早朝には一部、武蔵小金井、国分寺、立川まで直通する列車もある。

            注2:

             早朝深夜は運行形態が変わるが(黄色い電車は千葉〜御茶ノ水間で折り返し運転、東京〜御茶ノ水〜高尾間はオレンジ色の電車が、各駅停車、快速の両方も使用される)が、この記事ではひとまずそれ以外の時間帯について述べた。深夜早朝については現状どおり、表示板等は昼間のままとし、案内放送等で補足説明するので十分と考える。

            注3:

             さらに厳密には代々木〜新宿は山手線である。

            注4:

             例えば山手線は、正式には品川〜新宿〜田端のみを指す。

             

            | co-verita | 校正者の暮らし | 09:35 | - | - | - | - |
             123456
            78910111213
            14151617181920
            21222324252627
            282930    
            << April 2019 >>
            + SELECTED ENTRIES
            + CATEGORIES
            + ARCHIVES
            + MOBILE
            qrcode
            + LINKS
            + PROFILE