語り継ぐVERITA―校正者の独り言―

2カ国語商談に同席して
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     ときはまさにグローバル時代ということで、弊社のように、日本国内で主に日本語の文章を扱っている校正会社でも、ときどきは外国の会社とお仕事をすることがあります。

     先日も、海外からの取引先をお迎えして商談をしたのですが、いつも以上に集中して、お客様の話を聞いているとき(と言っても、通訳をしてくださる方がいたのですが)、ふと思ったことがありました。異文化コミュニケーションって、校正と似ているところがあるな、と。

     外国の方とお会いするときは、取引における商習慣も、個人的な文化的背景も異なるわけで、お互いの間に誤解やすれちがいが生じたりしないように、ある種の緊張感をもって、丁寧にコミュニケーションをすることになります。「さっきの発言は、当然こういう意図でおっしゃったんだろう」と思い込んでいたら、とんでもない誤解をしてしまう、という可能性もある。「自分は相手のことを理解できていないかもしれない」、その意識を常に頭の片隅に置いて、聞き、話す。そんな必要があるんじゃないかと思います。

     文章を校正しているときも、ふと緊張感がなくなってしまった瞬間に、自分が「知っている」と思っている言葉で失敗をする危険があります。「この言葉の使い方は間違っている」と思って、ゲラに修正指示を書き込んだ後、念のため辞書を調べなおすと、実は自分がその語法を知らないだけだった、なんてこともあります。

     1語1語、1字1字、丁寧に謙虚に言葉に向き合っていかないといけないと考えています。(のみかた)

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