語り継ぐVERITA―校正者の独り言―

ゴジラKOM感想
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    ゴジラKOM感想

     

     映画「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」を、公開3日目の6月2日に見た(字幕版、THX方式)。IMAX方式の画像・音響の鮮明さと迫力には敵わないが、THXもなかなかのものである。よく行くイオンシネマがこの方式で、交通の便がよく、ひどく混雑することもないので、今回も利用した。

     ちなみに筆者はこれまでのゴジラシリーズ34作のうち、30作を劇場で(リバイバル上映を含む)、残る4作もテレビで、すべて見ている。「シン・ゴジラ」は劇場で18回見た。

     今作は2014年「GODZILLA」の直接の続編であり、前作の成功を受けて制作が決まったとのことで、前作に登場した新怪獣ムートーに代わり、日本版で人気の高いモスラ、ラドン、キングギドラが登場すると、早い段階から予告されていた(他にも前作のムートーや、「端役」の新怪獣が登場するが、メインの4体の組み合わせは、筆者が好きな「三大怪獣 地球最大の決戦」と同一である)。

     メインの登場怪獣だけでなく、今作は至るところにシリーズ過去作へのオマージュが見受けられた。

     

    ・キングギドラを「モンスター・ゼロ」とも呼称する(「怪獣大戦争」でX星人が)

    ・ラドンが火山から出現する(「空の大怪獣ラドン」の阿蘇山)

    ・モスラが中国に出現する(「怪獣総進撃」で北京に)

    ・対怪獣兵器「オキシジェン・デストロイヤー」が登場する(「ゴジラ」〈1954年版〉)

    ・「芹沢博士」(演・渡辺謙)が潜水服姿で怪獣に挑む(同)

    ・キングギドラの声が、低いながらも日本版のそれに近い(「三大怪獣 地球最大の決戦」他)

    ・劇中音楽に、伊福部昭氏が作曲した「ゴジラ」メインタイトルや「モスラの歌」が使われる(「ゴジラ」「モスラ」他)

    ・キングギドラの引力光線が、従来の口からだけではなく、翼と尾の先からも放射される(「シン・ゴジラ」でのゴジラ)

     

     他にも、インターネット上に「怪獣と意思疎通を図る機器『オルカ』のデザインが、『モスラ』で小美人を運んだ箱に似ている」との指摘が見られ、これも間違いないだろう。

     よくこれだけ詰め込んだなと思うほどのオマージュの固まりであり、そういう意味では面白かったのだが、逆にそれだけに終始してしまって、ストーリーは凡庸…というより、正直だいぶあちこち破綻していた。いわゆるご都合主義や「やりすぎ」な部分も多かった。ゴジラが吐いた放射線熱で汚染されているはずのエリアに米軍が防護服も着ないで入って行くし、あの展開では少女マディソンはギドラに10回くらい殺されていてもおかしくない。

     また怪獣はすべて着ぐるみではなくフルCGで造られているが、CGの悪い点が出てしまったように思う。特にギドラは動きがぐにゃぐにゃしすぎで生物感に乏しいのだ。モスラも光りすぎである。その一方で、ゴジラやギドラが妙に人間臭い「表情」を見せる。キングコングならあれでいいかもしれないが、爬虫類や宇宙怪獣では違和感が付きまとう。

     2014年「GODZILLA」はよくできていたし、東日本大震災にもきちんと向き合っていた。その監督だったギャレス・エドワーズは、今回も当初は監督を予定されていたが、スケジュール等の都合で、マイケル・ドハティに交代したとのことだ。やはりギャレスに撮らせるべきだったのでは。しかしギャレスも今作の脚本には関わっているようだし…うーん。

     とにかく「シン・ゴジラ」(2016年)のテーマ性、リアリズム、緻密さ、伏線の張り方と回収の仕方、過去作へのオマージュ、こだわり方等が尋常でなかっただけに、今作は大ざっぱさが目についてしまった。次作「Godzilla vs. Kong」では改善されているといいのだが。

     特撮・怪獣映画について、平成ガメラシリーズ3部作の金子修介監督の「怪獣映画って、怪獣自体が大嘘じゃないですか。だから怪獣以外は全部本物に見えなきゃいけないんです」という言葉に、この監督は信頼できると思ったし、実際に平成ガメラ3部作も、その流れを汲む(と言っていいだろう)「シン・ゴジラ」も、そのように作られていた。今後もそうした、大人の観賞に耐え得る良質な怪獣(特撮)映画が制作されることを望む。

     でもまあ、IMAXでもう1回くらいは見てもいいかな。(command Z)

    | co-verita | 本・映画・演劇・音楽 | 20:58 | - | - | - | - |
    呪術師の記憶
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      呪術師の記憶

       

       2月19日、両国国技館で「ジャイアント馬場没後20年追善興行〜王者の魂〜」が開催されたが、副題に「アブドーラ・ザ・ブッチャー引退記念〜さらば呪術師〜」ともあったように、同大会でブッチャー選手の引退セレモニーが行われた。本当に長い間、お疲れ様でした。

       来日回数は最多の140回超。日本で最も有名な外国人レスラーの1人と言っていいだろう。初来日は1970年。筆者がテレビでプロレスを放送のたびに見始めたのは1975年ごろだが、そのころすでに全日本プロレスでトップレスラーの1人になっていた。

       ニックネームは「黒い呪術師」。当時はスーダン出身ということになっていた(実際にはカナダ出身)。レスラーにはしばしばギミックのプロフィールが与えられる。また仰々しいニックネームも付けられた。白覆面の魔王、鉄人、人間発電所、鉄の爪、生傷男、荒法師、狂犬、人間風車、千の顔を持つ男……。これらが、試合を見る前からファンの想像をかき立てたのである。

       ボボ・ブラジルと共にトップクラスにまで上った黒人レスラーである。当時筆者は知らなかったが、黒人に対する差別は今よりもひどく、特に肌を合わせるプロレスではそれを嫌う白人レスラーもいたのだと後から知った。表には出さないが、ブラジルやブッチャーも苦労しただろうと察する。

       75年ごろは白いコスチュームを着用しており、流血戦になると赤い鮮血で染まるのがよくわかった。本人かスタッフかはわからないが、その効果を狙っていたのかもしれない。またそれゆえにテレビでは刺激が強すぎるので、後に黒などのコスチュームを着用するようになったとも考えられる。

       漫画「タイガーマスク」にも登場し(同作品には実在する多くのレスラーが登場する)、確か6人タッグでタイガーと対戦した。試合前には「アブドーラ、アブドーラ……」と「呪文」を唱えていたが、テレビで見る本物のブッチャーがそのような呪文を唱えているのは聴いた記憶がない。漫画ではタイガー第3の必殺技「タイガーV」に敗北を喫したはずだ。「ホゲエエエ」などと叫び、白目を剥いて、口からは泡を吹いていた記憶がある。

       

       そしてブッチャーと言えば、「吹けよ風、呼べよ嵐」である。

       当時はレスラーの入場時に「テーマ曲」を流し始めたころで、全日ではミル・マスカラスの「スカイ・ハイ」(ジグソー)、ザ・ファンクスの「スピニング・トーホールド」(クリエイション)などが人気を誇っていた。実際この2曲はかっこいいし、選手のイメージにもよく合っている。

       しかし、ピンク・フロイドの「吹けよ風、呼べよ嵐」ほどレスラーのイメージを具現化した曲を、筆者は他に知らない。そもそも「スピニング〜」はファンクスをイメージして書き下ろされた曲だし、「スカイ・ハイ」も同名映画の主題歌なのだから、空中殺法を得意とするマスカラスに合うのは当たり前と言えば当たり前だ。

       ところが「吹けよ〜」は、ブッチャーとも悪とも地獄とも無関係なのである。この曲をブッチャーのテーマに選んだ人はまったく天才的である(日本テレビディレクター今泉・梅垣・桜井の3氏の誰からしいところまではわかった)。

       大槻ケンヂは子どものころからプロレスが好きで、ブッチャー→フロイド経由でロックに目覚めたらしいから、ブッチャーがいなければ筋肉少女帯はなかったかもしれない。

       

       繰り出す技は非常に少ない。投げ技や関節技は使わない。いわゆる地獄突き、頭突き、クロー、凶器攻撃、噛みつき、とどめのいわゆる全体重を乗せた「毒針エルボー」ドロップ……これくらいだ。それで観客を飽きさせずに試合を組み立て、トップを張っていたのだからさすがだ。間の取り方が絶妙なのである(これはよく比較されるタイガー・ジェット・シンも同様で、シンの場合は執拗なまでのコブラクロー狙いである)。

       地獄突きに関しては、テレビ解説者の確か山田隆さん(田鶴浜弘さんだったかも)が、コンクリートバンテージ(手指の先をテーピングでギプスのように固めてしまう)という用語を使って解説し、なるほどそれで突かれたら痛いだろうと思ったのを覚えている。一方、凶器シューズに関しては、あれはさすがに反則だろうとも、でも(テレビ画面で見る限り)あんまり硬くはなさそうだなとも思った。

       ブッチャーの試合は流血戦が多かったが、額がギザギザの傷痕になっていてすぐに破れてしまい、逆に言うとざっくり深い傷を負うわけではないので、それほど怖いとか気持ち悪いとは思わなかった。それよりも、ある試合で馬場に額を蹴られて、大きな体に似合わない、怪鳥のような甲高い悲鳴を初めて聞いたときの方が不気味に感じたものだ。

       またブッチャーは、タッグパートナーをうまく使う。ザ・シークは先輩格なのでちょっと違うが、全日ではマーク・ルーイン、キラー・トーア・カマタ、TNT、ジャイアント・キマラ、ジャイアント・キマラII、新日ではバッドニュース・アレンらである。

       

       印象に残っている試合は、大木金太郎との頭突き世界一決定戦(1975)、ジャンボ鶴田試練の十番勝負の第6戦(1976)、たぶんこれが一般には最も有名な、世界オープンタッグ選手権の決勝戦(1977。シークと組んでファンクスと対戦し、テリー・ファンクの腕をフォークで突いた)、ジャイアント馬場が左大腿骨骨折からの復帰戦(1991。馬場&ラッシャー木村&渕正信vsブッチャー&キマラI&キマラII)などなど。

       特に強烈なインパクトがあったのは、あまり語られることはないが、第5回チャンピオン・カーニバル(1977)公式戦初戦での、「猛牛」ブル・ラモスとの一騎打ちだ。

       当時の全日はざっくり言うと、悪役レスラーにも派閥(?)があり、ブッチャー軍とキング・イヤウケア軍が2大勢力で、異なる派閥のレスラーが同じシリーズに来日することは基本的になかった。が、チャンピオン・カーニバルだけは例外で、このときはブッチャーと、イヤウケア軍の副将格ラモスが戦ったわけだ。

       試合開始と同時に(あるいはゴング前だったかもしれない)、両者が勢いよくぶつかり合い、技らしい技はなく、しかし激しく殴り合って戦場はリング外に移り、場外でもそのまま殴り合いが続いて、程なく両者リングアウトのゴング(記録を見ると4分45秒とある)。この試合を筆者は当時のテレビ中継で1回見ただけだが、軍団のプライドを懸けたような激しい戦いぶりが強く印象に残っているのだ。

       トップ外国人同士の戦いでは、スタン・ハンセンvsアンドレ・ザ・ジャイアントがよく知られているが、このブッチャーvsラモスと、スティーブ・ウィリアムスvsコンガ・ザ・バーバリアンがパイプ椅子でがんがん殴り合った試合も、迫力では負けていないと思う。

       ブッチャーと、馬場やデストロイヤーとの対戦は数多く見ているが、多すぎて若干どれがどれだかわからなくなっている。しかし動画サイトで見られるたいていの試合は記憶にあるのがすごい。

       馬場とはリング上では激闘を繰り広げたが、それだけ多く来日して試合が組まれたということは、当然ながら信頼を置かれていたわけだ。他の外国人レスラーのまとめ役も担っていたようである。そして、背の高い馬場と横に大きいブッチャーとの戦いは、じつに「絵」になった。

       

       時は流れて、2018年9月30日。大相撲を引退した大砂嵐が、RIZINのリングで総合格闘家としての再スタートを切った。対戦相手はあのボブ・サップ。第1試合、大砂嵐から先に入場だ。入場テーマ曲は……なんと「吹けよ風、呼べよ嵐」である。なるほど「嵐」つながりか。しかも大砂嵐は正真正銘のアフリカ出身だ。

       試合は明らかにサップが優勢で判定勝ちしたが、大砂嵐も健闘したと言っていいだろう。総合なので凶器攻撃はあり得ないが、ブッチャーのように強くて怖くて愛される選手になってもらいたい(敬称略)。(command Z)

      | co-verita | 本・映画・演劇・音楽 | 00:10 | - | - | - | - |
      映画「ボヘミアン・ラプソディ」のややマニアックな感想
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        映画「ボヘミアン・ラプソディ」のややマニアックな感想

         

         ご覧になった方も多いと思うが、昨年11月24日に映画「ボヘミアン・ラプソディ」を見た。直後に感想をメモ的に書き留めておいたものがあるので、まとめておこう。

         

         前提条件として、クイーンは五指に入る好きなバンドである。中学〜高校時代にはリアルタイムでよく聴いて、1995年からはコピーバンドを組み(筆者はドラムを演奏する)、クイーン限定のセッションにも何度も参加した。クイーン全曲のおよそ半数は、バンドまたはセッションで叩いたことがあると思う。

         ただし本当に好きと言えるのは、デビューアルバム「戦慄の王女」(1973)から「ライブ・キラーズ」(1979)、もっと言うと「オペラ座の夜」(1975)まで。その後は、いいバンドだとは思うが、特別に強い思い入れがあるわけではない。

         クイーンに限らず、バンドはほぼ100%音楽が好きなのであって(あるいはそうありたいと思っていて)、メンバー同士の人間ドラマ等にはそれほど興味がない。

         とはいえ、フレディ(・マーキュリー)の死はショックだったし、それをきっかけにFMA(=Freddie Mercury Association、フレディ・マーキュリー基金)のチャリティーライブには参加した(聴きに行った)。またフレディに限らず、闘病や死を美化するような作品やメディアには否定的である。

         映画は好きで、月に1本程度は見る。自分が見たい、または見そうな映画は、内容に関わる事前情報をなるべく見ないようにしていて(見るのは映画館に置いてあったチラシ、他の映画の前に流れた予告編程度)今回もそうした。

         

         総論としては(以下ネタバレ注意)、全体的には面白く、満足。音楽はもちろん良かったし、1本の映画としてもよかった。

         ただし、予想を超えるほどではなかった(およその史実を知っているので「予想を超える感動作ということはないだろうなあ」と予想できた)。先に見た多くの知人が「泣いた」と言ったり書いたりしていたが、そういうこともなかった。

         

         ここからは、ややマニアックな各論に入る。

         まず冒頭、「20世紀FOXファンファーレ」のギター・オーケストレーションがよかった。当然のことだが、今回のためにブライアン・メイが新たにレコーディングしたものだそうだ。

         「ストーリーが一部、史実と違う」という話は事前に聞いており、ドラマの部分で多少のそれは構わないのだが、だいぶ後の曲である「ファット・ボトムド・ガールズ」(1978)が、初期のアメリカツアーで演奏されたのだけは違和感があった。

         「グッと来た」のは、「ウィー・ウィル・ロック・ユー(以下WWRY)」(1977)の曲が誕生する瞬間と、ライブエイド(1985)のステージで、「ボヘミアン・ラプソディ」からメドレーで「レディオ・ガ・ガ」に移るところ。WWRYは、だいたいあのようにしてできたのは知っていたが、映像で再現されるとまた感慨深い。

         「ボヘミアン・ラプソディ」(曲)に対して、当初は悪評ばかりだったくだりが描かれるが、その後、好評価に転じた過程はすっ飛ばすのが痛快だった。つまり、その後は好評価を得たことは誰もが知っているから、その描写は必要ないわけだ。しかし、そうした表現が成立しうるのも、すごいバンドであり、曲である。

         演じた俳優について、ブライアンは文句なく似ている。フレディはそもそも似ている俳優が少ないだろうに、やはりよく似てる。ジョン(・ディーコン)は、最初はそれほどでもないと思ったが、表情が「らしい」ので、見ているうちに似てると思えてきた(フレディとジョンは横顔の方が、より似ている)。ロジャー(・テイラー)は、顔自体はそこそこ似ているといったところだったが、イメージ的に「らしさ」が出ていた。顔自体はクイーンよりベイシティ・ローラーズなどにいそうだ。

         しかし顔だけではなく、「エア」だとしてもある程度の楽器のセンスは必要だろうし(実際に演奏できなくてもいいが)、メンバーが並んだときの身長のバランスもある程度は…と考えると至難のキャスティングだったはずだ。

         演奏場面の動き(アクション)に関しては、フレディ、ブライアン、ジョンは違和感がなかった。ロジャーは一般的なドラミングとしてはOKなのだが、動きが小ぢんまりしていて、「っぽさ」で言うと、もうひとがんばりほしかったところ。ドラムが一番似せるのが難しいとは思うが。ロジャーのドラミングはもっとワイルドというか、ややドタバタしてて、いい意味で品がない(←語義矛盾)のだ。自分がドラマーなので評価が辛くなりがちな分は、割り引いて考えているつもりである。最後「ドント・ストップ・ミー・ナウ」の本家クイーンの映像を見ても、やっぱりそう思った。ギタリストなどの意見も聞いてみたいところだ。

         …などと言って、あとでパンフレットを見たら、ロジャー役の人はまったくドラム未経験なのに、「叩ける」と言ってオーディションを受け、出演が決まってから1日10時間の特訓をしたそう。やっぱり!私の目に狂いはない!

         とはいえ、既存の音源に動きを合わせなければならないし、初期曲の原曲にはクリックが入っていないはずなので(この映画に使われた曲でクリックが入っているのは「レディオ・ガ・ガ」くらいであろうか)、それであそこまでできた努力は認めよう!

         

         「輝ける七つの海」(1974)録音場面の「『アー』を左右に振るんだ! 最後はセンター!」がよかった。もっと他の初期曲の誕生秘話も見たかったが…(「ブライトン・ロック」(1974)や「預言者の歌」(1975)のディレイとか、2ndアルバム全体とか)。

         また、デビュー当初は評論家に「クイーンが売れたら帽子でも何でも食ってやる」と言われたことなども、昔からのファンは知っているが、そのエピソードはスルーされていた。

         …が、以上2点については、「ボヘミアン・ラプソディ」のコーラス録音場面と評価の変遷に集約されており、マニアでない、本作を見る一般的な客層を考えればあのくらいがいいバランスなのだろう。

         

         最後に、見た後にパンフレットを読んでの感想を。

         マイク・マイヤーズが出ているのは知っていたが、サングラスをかけていたこともあり、見ているときはわからなかった。クイーンが大好きなのに逆の役どころというのが、とんちが利いているというかイギリスらしいというか、にやりとさせられる。

         また、いわゆる「振り付け」でなく、「ムーブメント・コーチ」という役割のスタッフがいたというのに納得した。

         そして、ライブエイドのウェンブリー・アリーナは、ロケでなくセットなのか!!!と、驚いたのであった。

         

         アカデミー賞4冠、おめでとうございます!                                                                                                    (command Z

        | co-verita | 本・映画・演劇・音楽 | 10:43 | - | - | - | - |
        外は大変ですが
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          外は大変ですが

           

           このブログでしょっちゅう体制批判めいたことを書いてきたので、てーるはっぴーは今の世の中に不満しかもっていないのかと思われるかもしれません。確かに今の社会のあり方にいろいろ疑問を感じてはいますが、個人的には割と充実した生活を送っています。特に情報へのアクセス環境は人生最良ではないかと思っています。

           現在私は、自宅で「ジャパンナレッジ」という有料の検索サイトをよく利用しています。日本を代表する百科事典「日本大百科全書」「世界大百科事典」をはじめ、各種参考図書や外国語辞典を多数収録し、横断検索が可能というすぐれものです。今まで図書館などで限られた時間でしか読めなかった辞典類が、家でじっくり読むことができるようになるとは、つい数年前まで考えられなかったことです。これでブリタニカ・オンライン(「ブリタニカ国際大百科事典」と「Encyclopaedia Britannica」などを収録)が個人宅でも使えるようになればいうことありません。

           さらに、自宅や職場の近くには図書館もあります。外では忖度がまかり通っていても、図書館は資料収集・提供の自由を守るという理念の下、思想やイデオロギーの区別なく資料を集めています。館内のごく一部の本しか読んでいないので断言はできませんが、外の世界よりははるかに自由闊達です。

           また、図書館といえば最近、司書の非正規率が約20年で急増しているというツイートが話題になったり、

           https://twitter.com/tmaita77/status/949926073394913280/

          佐賀県武雄市の図書館のずさんな選書等、運営のあり方などがかなり批判されていました。

           図書館をめぐる状況が話題になっていること自体驚きですが、図書館の社会的な役割を評価し、現状を憂える声が多かったのはもっと意外でした。めでたい話ですが、最近の社会情勢を見るとごく一部の流れなのでしょう。詳しくは後日書こうと思いますが、図書館の蔵書数が増えても人の知性に磨きがかかるというわけではないようです。

           そして現在、私は情報を受け取るだけでなく、「語り継ぐVERITA」で情報を発信しています。私が様々な情報から考えるきっかけを得ているように、私の文章は誰かの考えるための一助となっているのでしょうか。

          (てーるはっぴー)

          | co-verita | 本・映画・演劇・音楽 | 11:53 | - | - | - | - |
          10月に見た映画
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            こんにちは、のみかたです。

            10月は久しぶりに映画館で映画を見ました。東京都内の、50席くらいのミニシアターでしたが、イスの座り心地がすごくよくて、気持ちよく観賞することができました。そういえば10年以上前に別のミニシアターの会員だったことがあるのですが、そこは床に傾斜がなく、前の観客の頭でスクリーンがさえぎられてしまい、よく見えなかったことを思い出しました。また、入場料がすごく安かったせいか、暇つぶし&寝に来るひとが増えて、だんだん映画を楽しむ人向けでない雰囲気になってしまい、いつの間にか足が遠のいてしまっていたのでした。

            今回見た映画は、友人に勧められたドキュメンタリー映画『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』です。19歳という若さで、イギリスの名門バレエ団・ロイヤルバレエのプリンシパルとなった、ウクライナ出身のバレエ・ダンサー、セルゲイ・ポルーニン。「ヌレエフの再来」と評された美しい踊りと、破天荒な生活・言動で人々の注目を集め、人気の絶頂で突然バレエ団を飛び出した彼の人生を、バレエ関係者や家族のインタビューを交えつつ描く作品。

            とにかく、踊りと体がすごい! 手足の長さが、常人の2倍くらいあるのに、踊っているときにそれを持て余している感じが全然ない。バレエダンサーとしては型破りなタトゥーだらけの体なのだけど、それが彼の生い立ちやイギリスでの苦労などのストーリーと重なると、不思議と違和感なく受け入れることができる。ちなみに映画の副題にもなっている「優雅な野獣」は、ポルーニンのバレエ学校時代の友人が付けたあだ名で、踊りでジャンプをするときの助走が、まるで肉食獣が走りこんでくるような力強さを感じさせ、それなのに空中に飛び上がっているときは神々しいほどに美しく優雅なところから、そう呼ばれるようになったという。

            退団後、さまざまな苦労を重ねた挙句、彼は「Take me to Church」(Hozier)という楽曲で踊るミュージックビデオを発表。これがWEB上で大ヒットとなり、ポルーニンは再び注目を集めることになる。動画はYouTubeなどにアップされているので、ぜひ見てみてください。   (のみかた)

            | co-verita | 本・映画・演劇・音楽 | 21:46 | - | - | - | - |
            【読書感想など】
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              【読書感想など】

              こんにちは、のみかたです。カズオ・イシグロがノーベル文学賞を授与されることになりました。ノーベル文学賞って、難しい「文学」って風な人が選ばれるイメージだったので、私にとってはちょっと意外でした。イシグロは、私の中で「人気作家」という感じだったので。彼の作品は、7〜8年ほど前に『日の名残り』を読んだだけなのですが、あれは本当に面白い小説でした。人生における選択と後悔、仕事と使命と個人の幸せと…そんなテーマが、第二次世界大戦前後のイギリスを舞台に描かれます。ストーリーテリングのうまさと華麗な文体もとにかく素晴らしかったのですが、邸宅の執事としてひたすら主人に尽くし、仕事に人生をささげてきた主人公=語り手の微妙な心情の変化と後悔は、当時仕事に悩んでいた私に、ものすごい衝撃を与えました。とにかくおすすめです。

              さて、夏からずっと映画ばっかり見ていたのですが、校正者としてちゃんと活字の本も読んでいます。9月は何冊もの面白い本に出合うことができてラッキーでした。今回は、それらについて書こうと思います。

              1冊目は武田砂鉄著、『紋切型社会』(朝日出版社、2015)。日本社会にあふれる「紋切型」フレーズについて斬りまくった一冊。「育ててくれてありがとう」「誤解を恐れずに言えば」など、いろいろな場所でほとんど疑問も抱かずに発せられ、受け止められているいい加減な言葉たち。それらを掘り起こし、容赦のない批評を浴びせかける武田さんのエッセイは、皮肉がききすぎていて、一気に最後まで読み切ることはできないほどでした。究極的に意地悪な一冊。

              もう1冊は『フィリピンパブ嬢の社会学』(中島弘象著、新潮新書、2017)。書名は「社会学」となっていますが、著者の体験を主観的に記した、ルポルタージュ風の内容。大学で国際政治学を学び、「日本で働くフィリピン女性」を研究テーマに選んだ著者は、フィリピン人ホステスの取材のためフィリピンパブに通ううち、研究対象だったはずのフィリピン人ホステス「ミカ」と恋に落ちてしまう。偽装結婚をしているミカの「夫」や、マネージャーと呼ばれる暴力団関係者たちの目を盗んでデートを続ける2人。大学の指導教官、友人、両親には交際を猛反対される著者。フィリピンに一時帰国するたびに親戚に金をたかられ、苦労して稼いだ金をむしり取られるミカ。そんなある日、ミカはマネージャーから、ホステスとして働くための偽装結婚契約(もちろん違法)を解消するよう、一方的に要求される。摘発→強制送還におびえる彼女は、著者にマネージャー側とかけあってくれるよう頼む。そして2人は裏社会の男たちの待つ、閉店後の店に乗り込む……。しつこいですが、全然学問的な内容ではないのですが、とにかく一気に読んでしまう面白さです。すごくおすすめ。    (のみかた)

              | co-verita | 本・映画・演劇・音楽 | 17:31 | - | - | - | - |
              最近見た映画2
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                最近見た映画2

                こんにちは、のみかたです。今回も前回に続いて、映画の話です。そして主にホラー。今週は北欧のホラー映画をたくさん見ました。

                1本目は『処刑山―デッドスノウ―』(2009年、ノルウェー)。雪山の中にある別荘に遊びに来た若者たち。しかしその山には、第二次世界大戦中に悪逆の限りを尽くした末、住民に皆殺しにされたナチスドイツ兵の亡霊(ゾンビ)が眠っていた…。見どころは、残虐シーンの合間合間にはさまれたギャグ。目の前で友人の体が引き裂かれるのを見た若者のセリフ、「海に行けばよかった!」には大笑いしました。見る人を選ぶ映画ではあると思いますが……。

                あと、のみかた的にツボだったのは、日本側の配給会社(?)が、トレーラー映像やキャッチコピーを作るにあたって、完全に遊びまくっていること。トレーラー映像で、ゾンビの群れが雪山を駆け下ってくるシーンがあるんですが、BGMに「第九」を使ってエヴァっぽくしてたり、何よりキャッチの「雪山は、臓物の薫り」って……。

                2本目は『トロール・ハンター』(2010年、ノルウェー)。こちらは『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『クローバーフィールド』などと同じく、ハンディーカメラによる1人称視点でドキュメンタリー風にフィクションを描いていくという、いわゆる「POV(Point of View)」作品。3人の学生が、大学の課題で熊の密猟問題をドキュメンタリーとして撮影しようとする。その過程で出会った一人の男を、学生たちは密猟者と思い追跡するのだが、男が狩っていたのはおとぎ話の中の存在と思われていた、本物のトロールだった……。というストーリー。よく言われるように、POVはハンディーカム撮影による臨場感が恐怖感・サスペンスを盛り上げるのにすごく有効なのです。手ぶれによる画面の不安定さや映像の粗さ、音のがさがさした感じなどが絶妙に緊迫感をあおり、まさに手に汗をにぎる、といった感じ。本作についていうと、夜行性のトロールの姿をとらえるのにハンディーカムを使うことで、うまい具合に輪郭が闇に溶け込んでぼやけたりするので、本物のトロールが本当にそこにいるかのように見える。非常にうまい映像の作り方をしているな、と思わされました。

                どちらの作品もひとひねり、ふたひねりが加えてあって、ホラー好きならきっと好きになる作品です。前者のほうはスプラッターが平気な方なら楽しめるかと。あと、両作品ともノルウェーの作曲家グリーグの曲を使っていたのがなんか面白かったです。  (のみかた)

                | co-verita | 本・映画・演劇・音楽 | 18:40 | - | - | - | - |
                最近見た映画から
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                  すっかりご無沙汰でした、のみかたです。今回は久しぶりのブログということで、肩慣らしというかリハビリ的に、最近見た映画の話など書こうかと思います。8月は思うところあって、映画DVDを大量に借りてきては見まくりました。2週間で12本くらい見ました。しかも、ほとんどホラー&バイオレンス。このジャンルは当たりはずれが大きい。というかはずれの可能性が他ジャンルに比べて高いのがこの種の映画なので、だからこそ一気にたくさん借りてみた、というわけでもあります。

                  友人のすすめもあり、特に集中して見たのが、韓国のナ・ホンジン監督の作品。家の近くのレンタル店には3作品置いてあったので、全部借りました。『チェイサー』、『哀しき獣』そして最新作の『コクソン』。『コクソン』は日本の俳優、國村隼が出演していることもあり、ちょっと前に話題になった作品です。閉鎖的な片田舎で起こる謎の連続殺人事件、村人は村はずれに住む怪しい日本人を疑う…。のみかた的にはいまいちでした。最後まで明らかにならない謎だったり、象徴的な存在が出てきたり、雰囲気はあるのだけど、よくわかんない、という感じ。

                  ホンジン監督の長編デビュー作品『チェイサー』は、韓国で実際に起きた連続殺人事件を下敷きにした作品で、こちらはストーリーがとてもしっかりしており、普通に楽しめました。そして暴力シーンの描き方がえぐい。友人とも話したのですが、これは韓国映画の特徴かもしれません。血はとにかくどばっと大量に出るのですが、それだけではなく、暴力に対して、見ていて「うわっ」となるような迫り方をするのです。犯人を追い詰めていく主人公のヤクザのおじさんが、すごくいい人という顔をしていて、見ていて和むのもいいところ。あと、犯人の男がなんとなく評論家の〇市氏っぽかったところもツボでした。

                  もう1本の『哀しき獣』はいろいろと勉強になった映画。中国とロシアの境あたりには、延辺朝鮮族自治州という地域があるのだそうです。ここには大勢の朝鮮系の人たち(映画では「朝鮮族」と呼ばれていました)が住んでおり、暮らしは決して豊かではなく、住民の中には韓国に密入国して「出稼ぎ」に行く者が少なくないとのこと。主人公の男はこの自治州でタクシー運転手をしており、韓国へ密入国した妻のために莫大な借金を抱えている。現地の裏社会のボスから借金の清算と引き換えに、韓国に密入国し一人の男を殺すように持ち掛けられて…。のみかたにとって外国映画を見る楽しみの一つは、自分が知らない外国の文化や歴史などに触れられることなので、それだけでもかなり面白かったです。そして、作品の後半、自治州裏社会のボス「ミョン社長」が、韓国ヤクザたちと戦うシーンがあるのですが、使う武器がなんと「牛骨」。友人いわく映画評論家の町山智浩さんが絶賛していたシーンなのだそうですが、食いかけの肉がくっついた牛の骨で5、6人をぼかぼか殴り殺すシーンは、もう思いついたことだけでも「あっぱれ!」という感じ。のみかた的にも、ぜひ見ていただきたいシーンです。     (のみかた)

                  | co-verita | 本・映画・演劇・音楽 | 10:42 | - | - | - | - |
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