語り継ぐVERITA―校正者の独り言―

敬語考
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    敬語考

     

    社会生活を営んでいる人間なら、だれでも頻繁に出くわすのが敬語の問題。学校を出たての人などは、「社会人」の先輩から「お前の敬語はおかしい」と注意されたり指導されたりすることが多いようです。よく聞くのは、目上の相手に「おつかれさまです」と言ってはいけない、という話。立場が上の人間をねぎらうのは無礼である、という理屈だと知人から聞いたことがあるのですが、彼の会社ではみんな「ごくろうさまです」と言いあっているそう。ねぎらってるし。また、のみかたが以前バイトしていた職場では、午前中は「おつかれさまです」は言ってはいけない、なぜならまだ疲れていないはずだからだ、というルールがありました。「今日も元気ですね」とでも言えばよかったのでしょうか。こういうルールがうるさい組織ほど閉鎖的と言っていいと思います。

    校正をしていても、適切な敬語かそうでないか、という問題はよく考えさせられます。「おケーキとお紅茶をご一緒にいただかせていただいております」みたいなのは、やはり気持ち悪いし、直したくなります。こういうのは慇懃無礼というか、逆に敬語の効果をぶちこわしているところがあるように思います。100回くらい「させていただく」が出てくる文章を読んでいると、「この人、本当は読者のことバカにしてるんじゃないか」と思ってしまう。あれは「させていただくを使っておくのが無難」という考えによる使用であり、その「本当は敬意を示すつもりがない」ことが前面に出てしまっているのです。要は口癖みたいなものであって、そういう意味ではタメ口で話しかけられているのと、本質的には変わらないと思います。こういうときは、不適切であると考えられるので、ゲラに指摘を書き込みます。

    ただ、個人的にのみかたは、敬語というのは発信者が表現したいと思っている思いに、適切に沿っていれば問題ないと考えています。「いただく」と言う場合は、相手から何かしら「恩恵」を受ける、と言っているわけです。だから「自分のこれからとる行動は、あなたの許可によるものである」「あなたのおかげで、こういうことができているのです」とか、そういうことを言いたいときには「させていただく」のは適切な言葉ではないでしょうか。たとえば販売員が商品の説明をしている途中、客が質問を挟んできたとします。それに答えた後、説明を再開しようという時、「説明に戻らせていただきます」と言って、少し間を置いて客の反応を見る。これは適切な使い方だと考えます。客が質問に対する答えに満足していなければ、さらに質問を重ねてください、と伝えているわけなのですから。

    校正していて、こういった意図が読み取れる場合は、「させていただく」も直さないでいます。ただ、「無難だろう」という理由で使われている場合がほとんどなのも事実なのですが……。   (のみかた)

    | co-verita | 校正こぼれ話 | 23:04 | - | - | - | - |
    マンガ考−1
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      マンガについてのぼくの考え

       

      最近ヴェリタは、コミック(マンガ)関係の仕事をいただくようになりました。そのジャンルについての知識のあるなしによって、仕事のクオリティーが大きく左右されるのが校正ですが、それはマンガについても同じ。今までの人生で何千冊のマンガを読んできたか覚えていませんが、その膨大な時間がまったく無駄ではなかった、と思えるのはなかなか幸せな気分です。これも、出版業界にいるからこそだと思います。

      ところで、小説などに比べてマンガは「陳腐」になりやすいジャンルだと、個人的に思っています。これは、マンガは活字よりも読者の想像力に任せられる部分が少ないため、作家自身の力で虚構の世界を作り上げなくてはならない、という部分が大きいからではないか。つまり作家の才能・知識・教養・価値観などが覆いようもなくむき出しで現れてくるため、そのどれかが貧相な場合、耐えがたいほど陳腐な、うそくさい作品になってしまうということではないでしょうか。

      だから、マンガほど玉石混淆の著しいジャンルはなく、読み終わっても全然身にならないようなものも多いわけです。校正者の命でもある視力を削って読むわけですから、何かしら得られるもののあるものだけを読みたい、くらいのことは思っていてもいいのではないでしょうか(偉そうですが…)。

      というわけで、次回からはのみかたのハマっているマンガ「ヒストリエ」と「ドンケツ」について語りたいと思います。前者は、古代ギリシアを舞台にアレクサンダー大王の秘書官の活躍を描く物語で、一コマ一コマの迫力と、コマのつなぎかたによる感情表現が素晴らしい。後者は、たーしさんによるやくざマンガで、こちらはセリフのうまさと「からみ方」の表現が秀逸。昔好きだったヘミングウェイの短編を思い出させられましたので、それと絡めて語りたいと思います。  (のみかた)

       

      【管理人より】

      秘かな人気を呼んでいる(のみかた)クンのブログ、予定通り、先週末に寄せられていましたが、管理人が仕事に忙殺されて、アップすることができませんでした。読者の皆様や(のみかた)クン自身に、心からお詫びします。それにしても1週間も遅れるとは……。情けない……。

      | co-verita | 校正こぼれ話 | 17:13 | - | - | - | - |
      「校正と人工知能」を読んで
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        「校正と人工知能」を読んで

         

         恥ずかしながら、「校正は人工知能に取って代わられることはないのか」という意識は全くと言っていいほどなかったです。ここ最近人工知能についての議論が活発になっているのは知っています。しかし、我が身に置き換えて考えたことはなく、完全に他人事ととらえていました。としさんの「校正と人工知能」を読み、やっと自分のこととして考えるようになった次第です。

         私は人工知能について詳しいことは全然知りません。よって、人工知能が人間の校正者に取って代わるかどうかは断言できません。ただ、人工知能が校正の現場に普及するには下記のような課題が考えられるのではないでしょうか。

        ・人間より精度の高い校正が可能か

        ・案件ごとに臨機応変に対応できるか

        ・コストは採算に見合うか

        新たに人間に代わるだけの人工知能を導入する場合、当然高性能が要求されると思いますが、一体どれくらいのコストになるのでしょうか。中小企業の多い出版社や編集・校正プロダクションが容易に導入できるのでしょうか。現存する校正補助ツールに利用者が満足していれば人工知能の出番はないように思えます。

        しかし本当の問題は人工知能が校正者に取って代わるか、ではなく校正や校閲、さらには編集という作業そのものが必要とされているのか、ということではないでしょうか。人工知能を導入するとしたら、それはよりよい校正をしたいという問題意識が根底にあるからでしょう。しかしそんな問題意識など存在しているのでしょうか。

        昨年、著者が自分で原稿を書かず、編集者がインタビューして別のライターに文字起こしをさせた過程で聞き取り違いが発生し、言ってもいないことを言ったことにされた、なんて話や、

        http://www.php.co.jp/news/2016/03/prinfo0308.php

        https://www.facebook.com/kaikaji/posts/10204417775118977

        捏造疑惑を指摘した記事自体が、実はろくに取材もしてもいない捏造記事だった

        http://biz-journal.jp/2016/08/post_16526.html

        なんて話がありました。間違いは誰にでもあると思いますが、上記の事例は当事者にチェックや編集という概念がそもそもないように思えてなりません。ここではほんの一例をあげましたが、似たような話はほかにもあります。

        現時点で校正者が人工知能に取って代わられる可能性は少ないと思います。しかし、その現状が校正者にとって幸せか、というとそうではない、と思います。ひょっとしたら人工知能がいる現場より不幸なのかもしれません。    (てーるはっぴー)

         

        【管理人より】

        文中、最初の「聞き取り間違い」記事は、ケント・ギルバート氏が雑誌Voiceや、それを採録した単行本『やっと自虐史観のアホらしさに気づいた日本人』(PHP研究所)で、ゴーストライターにデタラメな記事を書かせた、という問題です。後者の「ねつ造」記事は、BusinessJournal (株式会社サイゾー)というWEBサイトが、NHKが「子どもの貧困」を取り上げて行った特集記事に対して、『「貧困の子」がネット上に高額購入品&札束の写真をアップ』と題して、取材をせずにねつ造記事を書かせた、というものです。

        いずれもPCのCtrlを押しながらURLをクリックすれば簡単に読めますので、一覧してください!                     

        | co-verita | 校正こぼれ話 | 03:37 | - | - | - | - |
        校正と人工知能
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          校正と人工知能

           

          飲み会の席などで職業を尋ねられ、校正やっています、と言うと、「校正はAI人工知能に取って代わられることはないんですか」という質問を受けることがあります。わたしは、昨年(2016年)、2度こういう問い掛けを受けました。こういう質問は、校正が、一種の機械的作業でもあることから、コンピュータ処理に代替可能ではないか、という発想から来るのではないかと思われます。校正をやっているとき、校正者の頭はフル回転し、頭の中では個々の事例に応じた判断が目まぐるしく飛び交っているのであり、単なる機械的作業ではないはずです。しかし、頭の中での判断、が作業の核であることから、判断のパターンを集積し、それを学習した機械が作られれば、それは校正者に取って代わる存在になる可能性は、たしかにあります。言うまでもなく、AIに取って代わられるかは、校正者という職業の存続に関わる問題で、校正者の未来にとって重要な案件と言えます。

           

          わたしは、上の2度の問いに対し、その場ではすぐに答え損ねてきました。最近、少し浮かんだ考えがあるため、まとめます。結論としては、人間の尊厳を認める近代的な法律と、人の感情、という2つの壁により、簡単にAIに取って代わられることはないのではないか、と考えています。

           

          第一に、法的な壁について。校正の対象である、ビジネス文書、雑誌、書籍、の中で、ビジネス系の文書に関しては、校正作業を行う前に、機密や個人情報の守秘に関する誓約書を書かされることがあります。何らかのレベルの企業機密や、住所などのプライバシーに当たる個人情報は、校正のため文書に目を通す際に目に触れることとなり、それらを含んだ文章を校正するからです。仮に、校正を100%こなすAIを作ろうとしたら、校正者の行っている判断パターンを、校正者に取材したり、赤字の入ったゲラを見るという方法で、逐一採集する必要があります。しかし、誓約書を書かされた校正者は、そのような取材には応じられないし、守秘の対象であるゲラ=文書は、調査対象にはしにくいはずです。このような守秘の根拠法としては、個人情報保護法や民法709条があります。したがって、校正者の判断パターンを集めきるのは、この法的な壁により、容易ではないはずです。

           

          なお、個人情報保護法第1条「目的」には、「個人の権利利益を保護することを目的とする。」とあり、民法709条「不法行為による損害賠償」は、「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」というものです。

           

          第二に、感情という壁について。校正は、誤字脱字を訂正し、表記を統一する作業ではあるものの、それを徹底することが必ずしも喜ばれない局面があります。校正の依頼者により、徹底することを求める場合と、そうでない場合があるようです。徹底を求められていれば、AIによる完璧な校正は、喜ばれるでしょう。しかし、そうでない場合に、AIは十全に対応できるでしょうか。ある依頼者が、徹底を求めていないのを察知するには、時には、相手の電話口の口調から判断することも必要と思われます。口調などから、感情を判断するということ、こういう機能を持つAIは、作られるとしても、近未来ではない気がします。つまり、判断パターンを緻密に集積するだけでは、校正者に取って代わるAIは作れないと言えます。人間に感情が存在している以上、こういう壁は残るのではないでしょうか。   (とし)

           

          【管理者より】

          新人校正者の「とし」君より、以上の投稿が寄せられました。論議を呼びそうな話題ですね! 将棋でも囲碁でも、世界の第一人者を打ち破っているAIが、本気になって校正に取り組めば、校正者は絶滅するでしょうか?

          「とし」君の論理の是非も含めて、常連投稿者の感想を聞いてみたいところです。

          読者の皆さんも、感想をお寄せください。「語り継ぐVERITA(真実)」というブログの趣旨に沿った内容であれば、技術的なチェックを行った上で、掲載させていただきます。

           

          | co-verita | 校正こぼれ話 | 09:03 | - | - | - | - |
          翻訳文の校正
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            翻訳文の校正

            同じ校正の仕事でも、翻訳文を読むときというのは、書き下ろしの日本語とは違う独特のものがあります。以前、英日翻訳関係の仕事をしていた時のこと。ビジネス系の文章で、ファストフード店と高級レストランの戦略の違いを論じている箇所で、突然「電子レンジの必要がない鶏肉」というものが出てきて「?」となったことがありました。調理済みということかな、という感じですが、やはりなんのことかわからず原文をチェックしてみたところ、 free-range chicken つまり、「放し飼いの鶏」のことでした。なお、「地鶏」というのは、日本農林規格による定義が存在しているので、この文脈で出てきたら、やはり「放し飼い…」に変えたほうがいいのでは、という指摘を入れると思います。

            リチャード・ドーキンスなどの翻訳で有名な垂水雄二さんに『悩ましい翻訳語』(八坂書房 2009年11月初版第1刷)という著書があるのですが、これは主に生物学関係の訳語・誤訳について書かれたエッセイで、校正者としても、非常に勉強になりました。たとえば、guinea pig (モルモット) を「ギニア豚」と訳したり、魚の dolphin (シイラ)をイルカにしてしまったり、というのは、私も見たことがあるので、校正者も油断はできないですね。また、一口に「誤訳」といってもいろいろなレベルでの「間違い」があり、 pollution を「汚染」ではなく「公害」と訳したのは、いわば「政治的な誤訳」であるなどと述べられていて、なるほどと思わされます。

            校正では、訳文を読んでいて、「文脈的に、意味おかしくない?」という箇所を指摘するくらいしかできないかもしれませんが、できるだけ気を付けて間違いを探していきたいと思います。ところで、『悩ましい翻訳語』のなかで、「病気が悪くなること(exacerbation)」を「憎悪(ぞうあく)」というと書かれていますが、「増悪」ではないでしょうか?      (のみかた) 

            | co-verita | 校正こぼれ話 | 11:58 | - | - | - | - |
            事実を追い求める作業
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              事実を追い求める作業

               

               先日図書館で本を斜め読みしていると、12,13歳くらいまでに民族の神話を学ばなかった民族は例外なく滅びる、という趣旨の文が目に入りました。歴史学者のアーノルド・トインビーが遺した言葉だと、明治天皇の玄孫である竹田恒泰が発言(以下「発言」)しているが出典は明記されていない、とのこと。有名人の格言の類いの根拠があやふやなのはよくある話だと、その時はあまり気にしませんでした。

               しかし数日後、「発言」の出典を調べた結果がネット上にあるというツイートを偶然発見。

              https://twitter.com/hayakawa2600/status/819942846530584577

              そしてリンク先を見ると、国立国会図書館のレファレンス協同データベースに3年前から掲載されていることを知りました。

              http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000133823

               レファレンス協同データベースとは国会図書館が公共図書館や大学図書館などと連携して構築した、レファレンス(利用者の資料調査や検索を支援するサービス)事例や調べ方のマニュアルをデータベース化したものです。私も何度かレファレンス事例を見たことはありましたが、「発言」を問い合わせた人がいたとは知りませんでした。

               結論から書くと、「発言」の出典は判明しませんでした。これは予想通り。しかし、その結論を出すためにトインビーの著書だけでなく、関連書籍、国内外の辞書・事典、新聞記事データベースまで広範囲にわたってチェックしています。さらに参考資料として、「発言」と似た文言をトインビーの発言として収録した図書2冊を紹介しています。いずれも文言の出典は不明とのことですが予想外の発見でした。

               調査結果を読みながら、アインシュタインが日本について云々、という出典不明情報があったなあ、と思っていたらこちらも既にレファレンス協同データベースに載ってました。

              http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000066323

               やはり、出典に関する情報は確認できずという結果でした。

               さらに、上記2つの発言がデータベースに収録されていることに言及したブログも発見しました。

              http://d.hatena.ne.jp/hokke-ookami/20131112/1384268100

               私も校正の仕事で出典や固有名詞のチェック等をすることはありますが、国会図書館の調査には足元にも及びません。調査されたスタッフの方、そして「発言」の調査を依頼した方や事実を伝えてきた方には、ひたすら頭が下がる思いです。「ポスト・トゥルース」なんて言葉も出てくるご時世ですが、やるべきことをやっている人はいるんですね。

              (てーるはっぴー)

              | co-verita | 校正こぼれ話 | 09:38 | - | - | - | - |
              「ちょっと変!!」――最近のヤバイ誤植集
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                 最後の更新から3カ月近くも、ブログの更新をサボってしまった。

                 とりあえず、その間も発行し続けていた内部通信から、『「ちょっと変!!」――最近のヤバイ誤植集』と題して連載してきた誤植・誤記の数々を転載して、お茶を濁しておきたい。

                 なお、以下の内容については、水際で拾われているもので、実は沖まで出てしまったものも結構ありそう。ブルブル…。

                「ちょっと変!!」――最近のヤバイ誤植集(第1回) 

                「ウニの密猟」――ウサギだったらよかったんだけどね//「敬省略」――省略には違いない//「茶穀を馬の食糧に」――お茶は穀物か?飲んだあと残るのは//「プュアデザイン」「バックブランド」「ドッドコム」――言われりゃ分かるが自分で見つけるのは結構大変(拾ったのは新人)//「深刻な顧客離れ」――よくあるパターンだが、「日本人離れ・素人離れ」と比べると間違いが分かるetc

                他にも面白い(!?)誤植を見つけたら、教えてください。待ってマース。


                「ちょっと変!!」――最近のヤバイ誤植集(第2回) 

                「こじんまりした家」「力づくで押し切る」「実力を如何なく発揮」「電機機械」「ノルウエー」…この辺はよくあるパターン。拾ってネ/(普通は小4から始める私立中学受験準備を6年になってから始めた子どもに対して)「新幹線に飛び込むようなものだ」→「飛び乗る」の間違いでした。別に命まで懸ける必要はない?! 字面ではなく内容まで読み込むことが必要な例です。


                「ちょっと変!!」――最近のヤバイ誤植集(第3回) 

                「力づくで押し切る」これは明鏡辞典ではOKだそうです(Kさん情報)。ブログの3回目に「汚名返上」を書いてくれたShiny君の出典も、確か明鏡。手許にないので確認できませんが、ことほどさように辞書というものはいろいろある。用語集も含めて、絶対化しないことが大切でしょう(この件再論します)/最後にリアルでぞっとする誤植の数々を。「12345678万円」/「銀行口座に余剰金を振り込み」/「お肌の力をわえる」「耳下」(化粧品リーフ・OCR侮るべからず!)明鏡辞典での「力づく」や「汚名挽回」問題は、いろいろと面白い議論になっています。この件は、もう少し落ち着いたらブログで再論します。ポイントは「明鏡」の版数(どっちにしても新しい辞典なので、そんなに幅はありませんが)/ある仲間が、こんな時節だからこそ、おばかな誤植で笑ってください、と、あるサイトを紹介してくれました。前後にはちょっと下品なサイトも並んでいて気が引けますが、とにかく街の誤植集が面白いのでご紹介しておきます。

                http://vippers.jp/archives/2597863.html 〔おもしろい誤植、乱丁本みせて〕

                私は、「はみちつ&マーガリン」が何度読んでも拾えませんでした。グスン。


                「ちょっと変!!」――最近のヤバイ誤植集(第5回) 

                ヴェリタ通信の作成者は、激務の中で苦労してさまざまなご報告を書いている(つもり)ですが、どうも社員の皆さんが関心を寄せているのは、このコーナーだけのようです…トホホ。しかし、仕事をしている限り、ネタ切れにはならないんですね、やっぱり。今回も行っちゃいま〜す!!

                ●退陣を迫られている管政権/胆汁が流れる胆菅〔こうセットで出てくれば拾えるんだけどねえ。別の媒体、別の箇所です〕/世界四大魚場/的語補充/中高一貫校を死亡する場合は要注意〔もちろん注意しますよ、死んじゃあ大変だから〕/底を尽く〔今回はこの表現にまったく別の場所で2回、お目にかかった。ライターの気分にはフィットするのかな?こういうミスを拾ってこそ校正者冥利だろう〕/結婚を期に仕事を辞める/仕事に責任を追い〔確かに追いかける気持ちは分かるが〕/4日間に渡る/関わらず〔改定常用漢字表で「関わる」は新たに音訓として採用された。しかしこれは間違い。意味が違う。辞書で調べてしっかり覚えておく必要アリ〕/話しを伺う・お話する・話しをする〔ハンドブックに準拠すれば全部間違い。普通の人は気にしないみたいだが校正者はそうはいかない〕 (以下続く)

                 

                | co-verita | 校正こぼれ話 | 10:00 | - | - | - | - |
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