語り継ぐVERITA―校正者の独り言―

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続・日本は好き、でも…
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     前回、RADWIMPSの「HINOMARU」を批判する中で、ゆずの「ガイコクジンノトモダチ」を「しょうもない内容の歌」と批判しました。今回はなぜ「しょうもない」と書いたのか、その理由を述べます。

     まず、こちらが「ガイコクジンノトモダチ」の歌詞です。

    http://j-lyric.net/artist/a000614/l045c95.html

     

     必然性のない古語の切り貼りが印象的な「HINOMARU」とは違い、メッセージがすんなり頭に入ってきます。そしてその分問題点が明瞭に浮かび上がってきます。「HINOMARU」にも言えることですが、日本は好きだけど深く学ぶ気がない。

     一言「勉強しろよ」でまとめてもいいのですが、歌詞を見ながら具体的に論じていきます。

     まず、冒頭で新しくできた外国人の友達にあなたは日本のどこが好きですかと聞かれたことに対して、

     

    僕は少し戸惑った だって君の方が日本の事をよく知ってそうだから

     

    とあるのですが、戸惑うようなことなんでしょうか。日本が国際社会にそれなりに影響力を持っていることを考えれば、日本のことをよく知る外国人がいても全然不思議ではありません。ゆずだって「世界!ニッポン行きたい人応援団」(テレビ東京系)で自分の歌を使われているんだから、日本文化に詳しい外国人のことは知っていそうなものですが。

     その後で、「知らないことばかりじゃないか」と続くので、勉強し始めるのかなと思ったら、

     

    国歌はこっそり唄わなくっちゃね

     

    だそうです。「知らないことばかり」という状況の打開策がなんで国歌を唄うことなのか。君が代を唄っているかどうか、口元をチェックされる今の日本が国歌をこっそり唄わなけりゃいけない国とは思えませんが、仮にそうだとしても日本に関する情報は堂々と得られます。前述「世界!ニッポン行きたい人応援団」では「日本の○○を愛する」外国人がネットなどで情報を収集していますが、ゆずは何も感じなかったんでしょうか。ただの「日本スゴイ」のツールとしか思ってないのでしょうか。

     2番に入っても「僕」が勉強する気はなし。靖国の桜がきれいだとか現実逃避したあげく、

     

    どうして胸を張っちゃいけないのか

     

    ときました。何も知らない、知ろうとしない人間がなぜ胸を張れるのかがさっぱりわからないです。この国を愛しているというのなら、おのずともっと知ろうとするものじゃないんですか。無知に基づいて愛する国が虚像だとは考えないんでしょうか。そしてそんな虚像をあたかも真実のように扱うことこそ歴史への冒瀆であり、断じて胸を張れることではありません。

     以上、「ガイコクジンノトモダチ」の歌詞にツッコミを入れてみました。ひょっとしたら「僕」はひそかに勉強している、という設定かもしれませんが、そんな人が「国歌はこっそり唄わなくちゃね」なんて言わないですよね。          (てーるはっぴー)

     

    【管理人から】

    この「ゆず」批判は少し底が浅いような気がします。「ゆず」さんは明らかに、国旗や国歌に対する日本社会の「賛美一辺倒」ではない実情を知っています。大声では歌えない、胸を張れない、そこには国旗国歌を法制化してまで「国民」に押しつけようとした勢力と、日の丸・君が代の下に悲惨な戦争に駆り出された過去を否定し批判しようとする勢力のせめぎ合いが存在します。「ゆず」さんの立ち位置が微妙にいずれかに傾こうとしていることはあったとしても、それを批判するにはもう少し内在的なアプローチが必要ではないかと感じました。

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