語り継ぐVERITA―校正者の独り言―

<< 「なぜ校正は紙で行うのか?」私の意見 | main | 町中華探検秘境派 >>
私が読んだのもたまたまです
0

    私が読んだのもたまたまです

     

     憲法に男女両性の本質的平等が明記されてから70年以上がたちましたが、今でも地方議会では女性議員がゼロ、という自治体があります。鹿児島県垂水市もその一つ。女性市議が今まで一度も誕生したことがないそうです。

     で、3月8日「朝日新聞」朝刊のオピニオン欄にその垂水市の池山節夫市議会議長の発言が載っていましたが、実にひどい。褒めるところがあるとすれば、反面教師として我が身を振り返るよい機会を与えてくれた、ということでしょうか。 

     池山の主張を要約すると、

     

    ・垂水市では女性市議が一度も誕生していない。男尊女卑だといわれるがそんなことは絶対にない、たまたまだ。

    ・女性議員がいないことに対して弊害は感じていない。女性議員の発言で何か気づかされるかもしれないが、間近で聞いたことはない。

    ・男女の進学率には所得によって格差があり、金銭的な余裕がなければ「女の子は我慢してね」という状況もあるかも。不合理ではあるが、それは親の考えること。

    ・昔から男女平等だと思うのに、女性の背中を押すような法律ができるのは不思議。女性が選挙で勝てばいい話。

     

    といったところです。池山はなぜこのように主張するのか。それは自分がそう思うから、もしくは同僚の男性議員がそう言っているから。70年近く生きてきて、思い込みだけで行動して失敗したことがないんでしょうかこの人。もしないとしたら、それこそ「たまたま」でしょう。それに「男女平等だと思う」と書いていますが、その少し前に男女の進学率に差があることや、金銭的な余裕がないと「女の子は我慢してね」となるかも、と男女平等じゃない実態を書いているじゃないですか。自分の文章もまともに読めていないようです。

     これは炎上しているぞと思い、すぐにヤフーのリアルタイム検索でキーワード「垂水市」「池山節夫」で検索してみましたが、意外に反応は鈍い。新聞の一面記事ではないということ、ネット上では有料記事で池山の主張が読めないこともあると思いますが、朝日新聞より発行部数が少ない「SPA!」や「新潮45」が話題になったことを考えるとかなり意外でした。垂水市に苦情が殺到したという話も聞きません。

     よく「人は見たいものしか見ない」と言いますが、関心のあることでも見逃してしまう、「死角」のようなものを人は持っているのかもしれません。かくいう私も垂水市が今まで女性市議が誕生したことがないことで注目されていたなんて全然知りませんでした。偉そうなことは言えませんが、今回取り上げることで「死角」を埋める一助になればと思います。

    (てーるはっぴー)

    | co-verita | 社会の動き | 17:32 | - | - | - | - |
     123456
    78910111213
    14151617181920
    21222324252627
    28293031   
    << July 2019 >>
    + SELECTED ENTRIES
    + CATEGORIES
    + ARCHIVES
    + MOBILE
    qrcode
    + LINKS
    + PROFILE