このセッションはホストバンドがいるシステム。参加者の希望曲を、足りないパートはホストバンドがサポートしてくれる。今回はドラム専任がホストバンドのドラマーと筆者だけだったので、結構な曲数に便乗した(22曲中10曲)。
参加が遅れたので自分から表明はしなかったが、クイーンはどの曲も楽しく、過去に叩いたことのない曲もけっこう挙がっていたのでOKだ。また「原則的にライブバージョンで」との指定があった。
当日は午前中に健診(バリウム検査あり)、午後に知人のマンドリンオケを聴いてからの参加で、タイトなスケジュールとなった。
■One Vision
セッションのオープニングにふさわしい選曲。筆者は初演奏。イントロのシンセとボイスによるSEは、生で演奏するのか省略するのかどっちかなと思っていたら、店側で用意してあり流してくれた、なるほど(^^)。今回キーボードはすべて12月に見たコピーバンドの奏者が担当。技量があり、楽曲をよく理解し、12月にも多数の曲で共演したので筆者とのコンビネーションもばっちりだった。
■Tie Your Mother Down
有名曲であり、筆者はコピーバンドやセッションで何度も演奏している。Live Killersバージョンはやや速すぎるので、テンポのみはスタジオ版くらいでと筆者が提案し、そのように演奏した。
■I'm In Love With My Car
全体の雰囲気はKillersバージョンでよいが、尺が短くなってしまうので、そこはスタジオ版の構成でということになり、そのように演奏した。
■Sweet Lady
12月のクイーンセッションでも、初期のややマニアックな曲が好きということで筆者と意気投合・共演した、ボーカリストF氏の表明。これは便乗せねば(笑)。ハードでかっこいいが、リズムがややトリッキー。しかし難なく完奏できた。
■ It's Late
この時期のクイーンにしては長尺でやや複雑な構成。この曲はスタジオとライブであまり違いはない。筆者は以前にバンドでよく演奏しており、忘れてもいなかったので(笑)無事に完奏。
■Dreamers Ball
筆者は初演奏。古いジャズやブルースのような曲調で、本家クイーンのライブではアコースティックで演奏している。冒頭でロジャーかフレディがシェイカーを振っているので、持参してややオーバーに再現した。
■Jealousy
筆者は初演奏。これもF氏の表明。本家の演奏では独特な音色のスプラッシュシンバル?が入っていて、近いものを持っているので持参しようと思ったが見つからない。…そうか、しまった、一昨年、知人に譲り渡したのだった(爆)。普通にクラッシュのカップを叩いて対応。
■I want to break free
12月にも参加したハーモニカS氏の表明。ボーカルパートをハーモニカで吹くのだ。クイーンはハードロックナンバーも多いので、何の曲でもハーモニカが合うわけではないが、12月はLove Of My Life、この日は他にCrazy Little Thing Called Loveと、絶妙な選曲。次はRadio Ga Gaを吹いてみたいそうで、筆者は選曲やアレンジで相談を受けた。S氏には今後も独自の路線を開拓してほしい。
■Now I'm Here
有名曲であり、筆者はコピーバンドやセッションで何度も演奏している。Killersバージョンはやや速すぎるし、中間部フレディのコール&レスポンスが長いので、Wembleyでということに落ち着き、そのように演奏した。…って、Tie Your Mother Downとほぼ同じコメントだな(笑)。
■Radio Gaga
筆者最後の出番は、有名かつ特に難しくないかつ盛り上がる曲で、この日の演奏を終えた。
セッション後はF氏(鉄道マニアでもあることが判明)と、野毛のホルモン店で音楽鉄道その他を語り合い、別れて帰途に就いた。(command Z)[2024/03/12記]
]]>アオシマ 1/24 日産 R35 GT-R Spec-V '09
購入:2020/07頃 製作開始:2021/06/26? 完成:2022/03/14
ボディ色:ガイアノーツ プレミアムシリーズ GP-09 プリズムブルーブラック
■購入の経緯
プラモ製作を再開してコスモスポーツ、ポインター、2000GT、エスプリなど劇中車を数台買った頃だと思う。劇中車そのもののキットがなくても、市販車をいじるかそれらしい塗装で劇中仕様にするのも面白そうだと思い付いた。さて何を作ろう。
まずは好きでよく見るTVドラマ「相棒」で、2代目相棒こと神戸尊(演:及川光博)が乗っていたGT-Rにしよう。相棒登場車では一番かっこいいし、現行かつ人気車なのでキットは普通に出ているだろう。特撮ではないので改造も必要ない(ネット上には、劇中のGT-Rを再現した上に、杉下右京(演:水谷豊)や神戸のフィギュアを自作したり、キットがないので複数のキットを組み合わせて大改造し、刑事コロンボの愛車プジョー403に仕立てている猛者もいたが、そこまではやらない)。
スカイライン&GT-Rはいい車で人気もあるが、筆者的にはヤンキーなイメージも強く魅力を損ねていた。しかし相棒への登場でやはりかっこいいなと思うようになった。これも人気ドラマ&人気車種なのでネットですぐに調べがついたが、神戸のGT-Rは前期型(2009年式)。キットだとアオシマのSpec-V '09が近いようでこれを購入した。
■計画と準備
ただし神戸のは2シーター、キットは4シーターだ。ううむ、まいっか、どうせ車内はよく見えないから、そのまま組んで外見だけ塗装でそれらしくしよう。
そしてその塗装は、劇中車は普通にソリッドカラーの真っ黒なのでそう塗ればいいのだが、それだとクラウンやベンツなどいわゆる「黒塗りの車」みたいで、面白くないというかグッと来ない(笑)。
実は相棒の映像はフィルターをかなり強くかけて色味をいじっており、特に青系が印象的だ。また神戸の服は紺系が多い。というわけでポインター同様に番組の世界観を反映させ、わずかに青に振ってみよう。最初は黒の上にクリアブルーを吹く、次にメタルダークブルーに黒を混ぜるなどの方法を考え、実際にメタル〜は購入したが、タイミングよく、過去に限定生産されたプリズムブルーブラック(偏光パールカラー)が復刻発売されたので、おおこれじゃん!と思って買った(メタル〜は他で使うことにしたので無駄にはならない)。
さらにアオシマが任意の文字・数字のナンバープレートをオンラインで作れるサービスを始めたので、これも利用する。神戸のナンバーは「練馬331 に37-10」だ。デカールシールの用紙も購入。
■製作過程
組立説明書と劇中車の画像を見比べて異なる箇所は仕様を変更して進める。ホイールの色(指示はブラック→シルバー)やブレーキキャリパー(同シルバー→メタリックオレンジ)だ。メタリックオレンジはシルバーの上にクリアオレンジを塗り、小さい部品ながら初のキャンディ塗装となった。
模型雑誌等には「メタリック色の下地は基本的に黒が良い」と書かれ、これまでにも試したもののあまり実感は湧かなかった。しかし今回は特に黒鉄色(ガンメタリック)の下地で非常に効果があった(=白い成型色のまま塗るのとは違った)。なるほどね。
さらに、実車ではカーボン素材のフロントグリルとリアウイングにハセガワのカーボンフィニッシュを貼り(初導入)これも効果を上げた。
■完成
ボンネット開閉可能&エンジン再現なので部品点数はこれまでで一番多く製作に時間も要したが、新しい試みもいくつか行い満足度は高かった。またこれまでで最も新しい車種しかもスポーツカーなので、デザインは今風だし筆者が好きな「塊感」もある。人気があるのもうなずける。(敬称略。command Z)
]]>一昨年以来参加している恒例のセッションが半年ぶりに開催され(前回筆者は風邪で欠席)参加してきた。筆者以外のメンバーは学生時代からのつきあいだが、実は某プロ・プログレギタリストK氏も仲間で、今回は都合がつくので参加する。楽しみだ。
今回の「縛り」は「プログレつながり」。楽曲またはバンドがプログレならもちろん、「プログレバンドにいた人がメンバーであるバンド(例:ニール・マーレイが在籍していたVOW WOWやWhitesnake)」や「のちにプログレバンドに入る人が、以前にやっていたバンド(例:バグルス、Mr.ミスター)」の曲などもOK。最近ドラムを叩く機会が少ないので前日にスタジオで2時間個人練習をして臨んだ。
筆者が演奏したのは以下6曲。凡例:曲名 / アーティスト名(選曲の理由〈特記以外は普通にプログレの範疇〉)
■Arriving Twice / Gilgamesh
バンド名は知っていたが聴くのも叩くのも初めて。短いが(1'37")変拍子だらけ、「労多くして功少なし」と言っていた人もいたが、曲調は可愛く無事に完奏できたのでそんなことないと思う(笑)。K氏も「よくみんなちゃんとコピーしてくるなあ」と。筆者の採譜では、(2/4×7 + 6/16 + 2/4×10 + 6/16 + 2/8 + 2/4×2 + 3/8 + 1/4 + 2/4×6 + 3/8 + 4/8 + 4/4) × 2。
■Teenage Wildlife / David Bowie(ギターがロバート・フリップ)
ボウイのこの時期のコピバンは以前に組んでいたがこの曲は初めて。全体は普通に4/4だが小節数がイレギュラー。それと2番以降最後までドラムがずっとスネアの頭打ちという変なアレンジ(一応そのままコピー)。
■Animate / Rush
筆者が前回表明したものの風邪で欠席。しかし「表明者欠席の場合は次回回し」ルールがあり今回めでたくリベンジ。曲調はプログレチックではなくヘヴィロックの趣。がっつり叩いたが、同じドラムのS氏から「カップの裏打ちを端折ってた」とツッコミ。難しいのよ(笑)。
■Ghosts / It Bites
これも名前は知っていたが未聴だったバンド。ハードでメロディアス、かっこいい。1カ所に3/4が1小節の短いドラムフィルがあるのと、1カ所に引っかけで変拍子に聴こえる箇所があるほかはストレートな4/4。他の曲も聴いてみよう。
■Carry On Wayward Son / Kansas
これだけ筆者はドラムではなくリードボーカル。当初はキーボーディストがボーカルも兼任の予定だったが「弾きながらは無理」とのことで代役に名乗りを上げた。キーは高いが裏声を交えれば何とか歌える音域。K氏のギターをバックに歌える貴重な機会だ。本家ライブでは間奏にコンガが入るので筆者がジェンベを持参して再現。
■Parallels / Yes
今回の最難関曲か。筆者は他のイエスセッションで叩いた気もしたが譜面がないので演奏していなかったらしい。改めてきっちりコピー。イントロや歌メロ部分は普通に4/4だが、セクションが移る部分のキメや間奏はけっこう複雑な構成だ。にもかかわらず実にかっこいい。また本家スティーブハウのギターは自由に歌い回している。手癖も多いのだろう。ギターを弾いたK氏は「イエス、ハウはやっぱりすごい」と言っていた。
他の演奏曲は以下。
Lost In Hollywood / Rainbow(コージーパウエルが後にELPに加入〈ドンエイリーもコロシアムII出身〉)
Tangled In Love / Eric Clapton(プロデューサーがフィルコリンズ)
Epitaph / King Crimson
Only Time Will Tell / Asia
I Saw The Light / Todd Rundgren
Don't Look Back / Bostonは表明者が怪我で欠席のため残念ながら演奏せず
難曲ぞろいだったがその分全員が精度高く仕込んできたので、全体に叩くのも聴くのも満足度が高かった。終演後はカラオケボックスのプロジェクタールームで今日の動画を見ながら打ち上げ。今回が50回目でS氏が過去動画を編集したスペシャルムービーも披露。スタジオと同じビルにアニメショップ「animate」が入っていたオチが付いたのには笑った。(command Z)[2024/02/20記]
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有井製作所 1/24 日産 フェアレディ280Z
購入:2023/03/21 製作開始:2023/03/21? 完成:2023/12/17
ボディ色:
タミヤカラー ラッカー塗料 LP-46 ピュアーメタリックレッド &
GSIクレオス Mr.カラー C69 グランプリホワイト
シン・仮面ライダー カーモデルオーグメンテーションプロジェクト 第2弾:サソリオーグ
■購入の経緯
「シン・仮面ライダー」予告編を見たらハチオーグを作りたくなり、映画が公開されたので1回目を見て2回目も見て、そうしたらサソリオーグも作りたくなってしまった(笑)。エロい格好して「Let's party !」と言いながら終始楽しそうに大量殺人、なのに登場2分であっけなく殺され(しかも自分で「ガクッ」と言う)、それを長澤まさみが怪演するという、インパクト絶大なキャラなのだ。
YouTubeチャンネル「無限まやかし」で大島育宙氏も「サソリオーグ、一番人気でしょ(笑)」と言っていた。
車種はハチオーグと同じフェアレディZがいいと思い2代目に決定。現在入手可能なキットはタミヤとアリイ(マイクロエース)。タミヤは精度が高いが在庫希少で、あってもプレミア価格。アリイは穏便な値段だ。モーターライズ仕様の流用なので「上げ底」だし内装やシャシーも簡単な構成だが、ネットの評判ではプロポーションは悪くないようだ。ということでアリイを購入。
■計画と準備
全体をメタリックレッド系で塗り、マスクに相当する白を乗せて、黒でエンブレム。ハチオーグのエンブレムは左右対称に配したが、サソリの形は細長いのでボンネット中央に真っすぐ置くと小さくなって迫力に欠ける。どうせ尻尾は右にカーブ、そもそもサソリオーグのマスク自体が左右非対称なので、思い切って斜めに大きくあしらいアシメを強調しよう。しかもそうすることで、サソリオーグのマスク同様、ハサミを左目にかけられる。
実はハチオーグとサソリオーグの製作を始めた頃に、K.Kオーグ、クモオーグ、チョウオーグ、バッタオーグ、コウモリオーグまでの構想も浮かび、順次キットを購入してしまった。本稿執筆時点では未着手のものもあるが、それぞれある程度の共通性を持たせて、ボンネットにエンブレム・左右ドアにオーグ名称・ショッカーのナンバープレートにはショッカーのエンブレム…と決め、オーグ名はフォントを同じ大きさにできるようドアの寸法を測っておいた。
サソリオーグの赤い部分は、劇中では暗いワインレッドに見えていたが、すでに製作したNSX(2代目)やパジェロミニの色とカブらないよう、ピュアーメタリックレッドを選択。「デザインワークス」に掲載のラフや写真はそういう色だし、毒々しいイメージがあっていい。
■製作過程
工作は簡単で、注力すべきは塗装とデカールだ。ただしヘッドライトはメッキパーツのみで実感に欠けるので、不要なフォグランプ(クリアパーツを使用)を流用。ボディに穴を開ける必要があるが、プラモサイトでよさそうだと買っておいた電動ルーター「DULO MR-01」がここでデビュー。セラミック製ビットはガリガリ削れて快適だ。追加で丸ノコ刃も買ったので今後も活用しよう。
右ヘッドライト周辺の塗り分けラインをどうするかは少し悩んだが、実車で有名な「マンハッタンカラー」に倣った。
エンブレムのデカールは大きいので貼るのが難しく、気泡が若干残ってしまった。
ノーマルな屋根で作る予定だったが、実はTバールーフ用の切り離しモールドとクリアパーツも用意されている。ネットで画像を見ているうちにやはりTバールーフはかっこいと思い、途中から変更した。
■完成
ハチオーグ同様、車種の選定と、塗装やデカールの設計がうまくハマり、今回も満足度の高い仕上がりとなった。
(敬称略。command Z)[2024/02/08記]
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タミヤ 1/24 日産 フェアレディZ(RZ34)
購入:2023/03/03 製作開始:2023/03/03? 完成:2023/12/14
ボディ色:GSIクレオス Mr.カラー C58 黄橙色(オレンジイエロー)
シン・仮面ライダー カーモデルオーグメンテーションプロジェクト 第1弾:ハチオーグ
■購入の経緯
映画「シン・仮面ライダー」公開前の予告編で、特にかっこよく期待したのが、ショッカー怪人ハチオーグだった。明らかにハチがモチーフの外見、首を右横からカメラ側に回すと同時に光る目! 最初に見た時点ではまだ呼称がわからず「うおお、蜂女も出るんだ!」と思っていた(そしてこのシーンは本編に使われなかったというオチは、庵野秀明監督の常套手段 笑)。
それでSNSを見ていたら「ハチオーグかっこいい、スポーツカーみたい」と言っている人がいた。なるほど、頭部はいくつものパネルで構成されているし、目は最近のLEDライトみたいだ。
ここからが自分でもおかしいと思うのだが、だったらカーモデルをハチオーグ風に作ってやろうじゃないのと思い付いた。さて何の車種がいいか。初めはランボルギーニ?と考えたが、新型フェアレディZ(6代目RZ34型)は形も色も行けるんじゃね? 色だけならZ34のヘリテージエディションが山吹色に黒のラインでドンピシャだが、RZ34もイメージカラーは黄色(イカズチイエロー)だしヘッドライト周りのデザインが実にそれらしい。
ボディカラーはクレオスにずばりの黄橙色があることを知っている。「目」は電飾化してクリアカラーは新色のピーコックグリーンがこれまたぴったりだ。まだ映画が公開されないうちから早々とキットを購入。
■計画と準備
映画公開が近づき、ネットに公式サイトが各種情報や画像を公開し始めた。ハチオーグのデザイン設定には「オレンジ味のメタルゴールデンイエロー」とある。しかし画像を見る限り、プラモの塗料で言うメタリックではなくソリッドカラーのようだ。黄橙色で塗っていいよね。
いよいよ映画が公開され、まずは1回目を見た。2回目は新宿バルト9に、実際に撮影に使用したマスクが展示されるので見てきた。ソリッドカラーでOKだ。ということで塗料も購入。
劇中でハチオーグは和服を着て日本刀で戦うが、偶然にもRZ34のルーフフィニッシャーは日本刀をイメージしたものだと知る。ますますぴったりだ。
車とハチオーグを見比べながらイメージが固まる。各オーグにはエンブレムが設定されていたので、ポンティアックファイアバードでよくやるように、ボンネットにどーんと入れよう。マスクに記されているオーグの名称は左右のドアに。ナンバープレートにはSHOCKERのマーク。内装は蛍光オレンジと黒、ブレーキキャリパーもメタリックオレンジで蜂っぽく。巣のハニカム模様もサイドスカートに入れる。デカール自作のノウハウはすでに習得済みだ。
■製作過程
エンジンこそないものの部品点数はそれなりに多いが、最新のキットとあって組みやすいし塗りやすい。
電飾もRX-7で経験済みなので同じようにやればよい。ライトケースが前後に長いのでLEDを仕込むにはお誂え向き。ボタン電池は実車のエンジン部分に仕込んでシャシー裏にスイッチを出した。「目」はネットにあるハチオーグの画像を加工してデカールで再現。グリーンの色味(塗料の厚み)はLEDを点灯させながら吹き重ねていき、いい具合のところで止めた。
プリンタを新調したので自作デカールは用紙を替えたが、発色はいいものの急曲面(特にサイドスカート)に貼るのは難儀して何度かやり直した。
■完成
ハチオーグも実車もかっこよく、キットは精密、それをわれながらいいアイデアで組み合わせて、満足の行く出来となった。
(敬称略。command Z)[2024/02/02記]
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フジミ模型 1/24 TDF PO-1 地球防衛軍 ウルトラ警備隊 ポインター
購入:2020/07ごろ 製作開始:2021/11/02? 完成:2022/06/21?
ボディ色:GSIクレオス Mr.メタリックカラーGX GX214 GXアイスシルバー
■購入の経緯
ポインターは「ウルトラセブン」に登場する、ウルトラ警備隊の高性能水陸両用車である。各種兵器等を装備し、ホバークラフトのように水上も走行できる。実車は1957年式クライスラーインペリアルをベースに改造。放送当時、筆者はインペリアルを知らず、また車体に大きく手を加えているため、さすがにあの姿で販売されているとは思わなかったものの、「何の車種だかわからないがかっこいい車」だった。
プラモデル製作再開当初に、確か秋葉原の中古店で見つけてすぐに購入したのだと思う。マットビハイクルと同じ頃じゃないかな。
■計画と準備
最大の問題は塗色だ。いまネット等で確認すると、実車はほぼ無彩色の銀色だと思うが、空の色を反射したり撮影・現像の影響か、青味を帯びて映っている画像も多い。警備隊のユニフォームの色(青味のグレー)にも引っ張られて、昔から何となく青っぽいイメージがある。ここは思い切ってブルーに寄せることにし、クレオスのGXアイスシルバーが実にいい感じの青味の銀だったので選択した。プラモは実車の縮小コピーではないし、塗色に作品の世界観を反映してもいいではないか(この手法はGT-Rに続き2台目)。
また前方下部フォグランプの筐体は実車では白色だが、ボディと同色の方がかっこいいのでここもアイスシルバーにしよう。
各種兵器は選択式のものもあるが、なるべくたくさんの兵器を取り付けることにした(笑)。リアウインドウは接着せず、その時々でミサイルランチャーと取り替えられるようにした。ランチャーは2種のうち「タイプA」を選択。
■製作過程
元がアメ車なので、それまでに作った国産車に比べてデカいデカい(笑)。
キットの成型色はちょっと謎で、大部分を黒く塗るシャシー周りも含めて多くは銀色なのに、一番銀色であってほしいボディ周りはなぜか白(笑)。どうせ塗装するので今回は関係ないが。せっかくなので、きれいな成型色は生かすいつもの方針に従い、シャシー裏の銀色にしたい部分はマスキングして残した。
アイスブルーは、青味が強すぎたらホワイトシルバーなどを混ぜようと考えていたが、いわゆる瓶生でイメージにドンピシャの色合いだった、素晴らしい。
部品点数は少なめで(兵器等の細かいボディ外装品はそれなりにある)、古いキットゆえ一部のパーツがやや歪んではいたが、おおむねさくさく組めた。しかしデカールは経年劣化しており、水に漬けたらバラバラになってしまった。初めは、一部分だったらハセガワのフィニッシュで代用することも考えたが、全体的にそうであった。幸いまだパーツ注文が可能だったので新たに取り寄せた。今後同じような場合は先にスキャンしておくのがいいな。デカールは大きくて複雑な形状の部分もあったが、ほぼうまく貼れた。
■完成
とにかく元の車がかっこいいし、色も思い通りのイメージに塗れたので満足。50年以上前の車なので時代を感じてしまう部分もあるが、それも含めて。
先日は特撮仲間の知人と、セブンでモロボシ・ダン隊員を演じた森次晃嗣氏が経営するレストラン「ジョリー・シャポー」に行った際にも持参し、森次氏に見ていただいた。
そうしたらその同行した知人から「自分には作れないので、キットは買うから作って」と、キャデラックに続いて製作依頼を受けてしまった。色などは「実車のように作るのもいいけど、この色(アイスシルバー)もかっこいい、おまかせ」とのこと。悩みどころである。
(敬称略。command Z)[2024/01/17記]
]]>11月18〜19日、母と箱根旅行に出かけた。母は高齢だが元気で「久しぶりに旅行に行きたい、昔よく行った箱根がいい」と言うので決めたのだ。一昨年の箱根が良かったので、同じようなコースをたどることにした。ただし全体に軽めで、特に2日目は帰りの電車以外フレキシブルな行程を組んだ。
往復とも小田急ロマンスカーを利用。一昨年乗った50000形VSEは引退してしまったので、最新の70000形GSEにしよう。ちょうど新宿発1000の「はこね3号」がそうだ。1カ月以上前に計画を立てたので発売日に予約できた。展望席はすぐに埋まってしまったが、その後ろ2列目が取れた。
当日、最寄駅から新宿に出て「箱根フリーパス」を購入し小田急に乗換。GSEの前には60000形MSEが発車していったが、母曰く「青はロマンスカーらしくない。やっぱりオレンジ」と(笑)。天気は良く快適な旅。箱根湯本で箱根登山鉄道線に乗り換え。母は久しぶりなので駅舎や車両が新しくなったと言っていた。晴れてはいるが、駅のアナウンスで「強風のため箱根ロープウェイと箱根海賊船は運転・運航見合わせ」とのこと。箱根は交通の便が良くフリーパスもあり計画はどうにでも変更できるので、とりあえず行けるところまで行こう。
ちょうど昼ごろ強羅着。昼食は母が以前に筆者の弟たちと入った蕎麦店へ。人気店で少し待った。コロナでいろいろ縮小したのかメニューが減っていたが味は良かった。母は食欲旺盛、2人で3品を食べた。
箱根登山ケーブルカーで早雲山へ。ロープウェイはやはり止まっており再開の見込みは立っていないとのことなので、引き返して強羅まで下りる。明日風が収まってロープウェイと海賊船が動いたら「箱根ゴールデンコース」を通常と逆に回ろう。今日は箱根ガラスの森に行くことにし箱根登山バスで移動。あちこちで紅葉がきれい。ガラスの森は筆者は初めて、ゆっくりはできなかったが一通り見て回った。
再び箱根登山バスに乗車し「二の平入口」で乗り換え。ここからは去年通ったルートを逆に行く。「大芝」で下車し少し歩いてホテルへ。母は元気で自宅の急な階段も上り下りするが、緩い坂道などには弱いとここでわかり以後は留意する。
ホテルは外国人バックパッカーなども利用する欧米スタイルで、母に合うかやや心配だったが、気に入ってくれて良かった。部屋は2階建ての2階、芦ノ湖がよく見える。
荷物を置き、予約しておいた徒歩5分のイタリアンレストランへ。サラダ、パン、スペアリブなどを食べてワインを飲んだ。再び徒歩でホテルに戻る。
母が寝たので、筆者は1人で1階共用ロビー併設のカウンターバーへ。今夜の宿泊客はわれわれ以外は欧米人のようだ。隣席にオーストラリア人女性(筆者より少し年上)が来て一緒に飲み始め、音楽などの話題で会話が弾んでFacebookのアドレスを交換。
2日目。筆者も母もよく寝た。ホテルのおしゃれな朝食はパン、キッシュ、チキン、サラダなど。ネットで交通情報を見るとロープウェイも海賊船も始発から運転・運航予定とのこと、よしよし。
元箱根港から海賊船で桃源台港、桃源台からロープウェイで大湧谷乗り換え強羅(雪を被った富士山がよく見えた)、強羅から登山電車で箱根湯本。
湯本では時間に余裕を見ておいた。まずは昼食。どこも混んでいたが少し並んでうどん店に入れた。続いて母が知人・友人への土産に蒲鉾や饅頭を買う。筆者は荷物持ち。帰りの電車までまだ時間があるので喫茶店でケーキとコーヒーを。
帰路は30000形EXE(EXEαへは未改造)。近いうちに乗れなくなるので貴重だ。夕暮れ時の移動になり富士山のシルエットがよく見える。夕食は新宿でトルコ料理を食べて帰宅した。(command Z)[2024/01/11記]
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■伝説
中国では鱗介類の長。水と密接に関係し雨をもたらす。時が到れば天に昇り地上と超越的世界を結ぶ。仙人や死者が竜や竜船に乗る、天子の象徴が竜などはこの霊性に基づく。礼記では四霊の一。四神では東に位置づけられ青竜。仏教伝来に伴い仏法を護る八部衆の一としての竜が中国古来の竜と重なり四海竜王の観念が定着。仏典や中国の小説・戯曲には竜王や竜女が現れ、季節の行事にも水と豊作を司る農業神的性格が見られる。
日本でも竜神(水神)が祭られる。梵鐘の竜頭など竜を象った仏具は多い。竜・辰の付く地名も広く分布、竜飛崎(青森)龍泉洞(岩手)龍ヶ崎市(茨城)竜王町(滋賀)辰野町(長野)天竜川(長野他)九頭竜川(福井)竜田川(奈良)たつの市(兵庫)竜王山・龍王山(多数)龍河洞・竜串(高知)竜ケ岳・龍ケ岳(多数)龍郷町(鹿児島)等。
西洋ではドラゴンと呼ばれ宝物を護り火を吐く。地霊の性格を表し権力や豊穣の象徴、畏敬の対象。古代ローマ軍旗、英王家紋章、バイキング船の舳に用いられた。キリスト教に取り入られた竜は邪悪なシンボルとなりサタンと同一視。
■自然界
タツノオトシゴ:雄が育児嚢で卵を保護する得意な繁殖。
コモドドラゴン(コモドオオトカゲ):最大の爬虫類で体長4mに達する。
リュウグウノツカイ:全長10mに達する深海魚で日本近海にも分布。
リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ:名前は長いが何の変哲もない海藻。アマモとも。
リュウゼツラン:多肉質の葉から糖汁液を採りテキーラを作る。
烏龍茶:烏は黒褐色、龍は曲がった形状が竜の爪に似るから。
りゅう座:夏の北天に見える。α星ツバンは古代エジプトの北極星。ギリシャ神話でヘスペリデスのリンゴの木を守る竜。
りゅうこつ座:春の南の地平線に見える。α星カノープスはシリウスに次ぎ明るい恒星。
竜巻:積乱雲から漏斗・柱状に垂れる雲と、陸で砂塵、海で水柱を伴う激しい空気の渦巻。
■物語
竜門點額:白居易が助けた小鯉が竜と化す。中国は「黒い竜白い竜」等も。
浦島太郎:乙姫は竜王の娘。他に「竜宮童子」「竜宮女房」「竜と琵琶法師」「龍になった娘」「竜の目の涙」等。
龍の子太郎:太郎は竜に変身した母を踏み台に成長。
エルマーとりゅう 他:エルマーが竜の子を助けて冒険。
はてしない物語:幸せの竜が主人公と共に活躍。
竜の年:ポーランド古城の伝説が下敷き。
ドラゴンボール:少年ジャンプ連載、アニメも。
ドラゴンクエスト:中世ヨーロッパがイメージのRPGシリーズ。
燃えよドラゴン 他:ブルースリー主演のカンフー映画シリーズ。
竜がモチーフの怪獣はキングギドラ、マンダ、ナース等。
■音楽・スポーツ
竜笛は雅楽で用いる竹製の横笛。竜吟、竜鳴とも。
「ドラゴンの年」はスパーク作曲の吹奏楽曲。
80年頃に中国のロックバンド龍団(ドラゴンズ)が活躍。
エイジア1st alのジャケットはロジャーディーンが描いた竜。
ドラゴンアッシュはヒップホップがベースのバンド。
中日ドラゴンズは大日本野球連盟名古屋協会として発足。愛称ドラゴンズは1947〜。
大相撲では多賀竜、玉龍、天竜、闘竜、播竜山、双津龍、竜ヶ崎、龍虎、妙義龍、朝青龍、朝赤龍、鶴竜、豊昇龍らが三役。戦闘竜はセントルイス出身。天龍は前頭筆頭からプロレス転向。
プロレスではマジックドラゴン、ウルティモドラゴン(率いた団体は闘龍門→ドラゴンゲート)、ドラゴンキッドが活躍。藤波辰彌はドラゴンスープレックス(飛龍原爆固め)等が得意技。鷹木信悟の愛称はザ・ドラゴン。
■諺・慣用句
画竜点睛。虎口を逃れて竜穴に入る。登竜門。竜門點額。屠竜の技。竜虎相搏つ。竜頭蛇尾。竜の鬚を撫で虎の尾を踏む。
(command Z)[2024/01/03記]
]]>モノグラム 1/25 1959 キャデラックコンバーチブル
預かり:2023/01/28 製作開始:2023/01/29 完成:2023/11/26
ボディ色:成型色(ピンク)
■製作の経緯
ルノー4の回に書いたが、蕨のセッションバーPINK CADILLACでセッションに参加した際、完成したプラモデルを見せびらかしたら、何と店長が「(ピンク色の)キャデラックのプラモがあるんだけど、最近老眼で作るのが厳しいから、よかったらcommand Zさん作ってよ。いつでもいいから」と、初の製作依頼を受けてしまった(笑)。ので今回は購入ではなく製作の経緯。
自分で買って作るのは原則として1/24縮尺のキットだが、今回は1/25だ(欧米のキットには多い)。
■計画と準備
箱のヨレ具合から察するにそこそこの年代物。最初の発売は1992年らしいがその頃のものだろう。中身のプラスチックは若干退色・変色している部分があった。
アメリカのメーカーなので組立説明書は当然英語で書かれている(色名のみはフランス・ドイツ・スペイン語を併記)。欧米メーカーの説明書でも、塗色の指定はタミヤやレベル(GSIクレオス)の製品番号・色名で指定されていることがよくあるが、今回のは一般的な色名だけ。ネットで実車を画像検索するなどして、以下のように置き換えることにした。ピンクは成型色がきれいなのでボディにクリアコートのみ。
指定なし(ボディ・内装のピンク部分) →成型色(ピンク)
GLOSS BLACK →ブラック
GRAY →ニュートラルグレーIII
SATIN BLACK →成型色(メタリックブラック)
GOLD →ゴールド
DARK BLUE →ロイヤルブルー
ALUMINIUM(エンジン・足回り) →フラットアルミ
ALUMINIUM(ボディ外装品)・指定なし(ボディのモール) →アルミシルバー
WHITE →スプレー部:サーフェイサー(白)、筆塗り部:フラットホワイト
FLAT BLACK →つや消しブラック
STEEL・指定なし(車名エンブレム) →シルバー
■製作過程
最も華やかなりし頃のキャデラックなのでとにかくボディがデカい(笑)。 1/25縮尺にもかかわらずうちにあるほとんどの1/24モデルより大きい。例外は元が同じアメ車のポインターだけか。
知らなかったが当時のキャデラックのエンジンは多くの部分が濃い青色だったのか、面白いな。そう言えば昔のフォードのエンジンには一部が赤いものがある。
白くする部分の成型色はピンクか白だったが、白い方も黄ばんで(茶ばんで?)いたので、大きいパーツには白のサーフェイサーをスプレーで吹いてしまう。細かい部分はフラットホワイトを筆塗り。
経年劣化かパーツが長いのでもともとかわからないが、ボディが若干ねじれていた(前半分に対し後ろが進行方向左に回転)。模型用ホットガンを持っているので使うことも考えたが、経験が少ないので預かり物にはちょっと怖い。手で軽く真っすぐにして接着し、乾くまでマスキングテープを貼って押さえ込む方法で、言わないとわからない程度には改善できた。
ボディの長いモール(実車はたぶんクロームメッキ)はシールを貼って再現するが、これがなかなかの優れ物。ハセガワのフィニッシュのような薄いフィルム状で、きれいに仕上げられた。
開閉がそれぞれ選択可能なボンネットと屋根には、貼ったりはがしたりできる接着剤を塗り、そのときどきで好みの状態を再現できるようにした。
■完成
デカいアメ車や派手なテールフィンは好みでなかったが、作ってみるとやっぱりかっこいい。
写真をSNSにアップしたところ「バービーちゃんが乗っていそうなかわいいピンク♡」とのコメントが。知人の画廊主からは「これは喜ばれるでしょう!」とのお墨付き。
クイーンセッションで店に行くので、間に合うように完成させて持って行くと「これは!きれいに作ってくれて!」と、店主から喜びの声をもらえてよかった。
(command Z)[2023/12/20記]
]]>12月9日、旧知のセッションバーで久々にクイーンセッションが開催されたので参加してきた。
幹事J氏は北海道在住で自身はほとんど演奏しない(少し歌うくらい)にもかかわらず、時々東京でセッションを主催している希有な人だ。今回は最初にクイーンのコピーバンドのミニライブ、その後にセッションの変則的な構成。
当日。まずは近所のスタジオへ。コロナ以降ドラムを叩く機会が減っているので、個人練習を2時間予約しておいたのだ。
早めに会場に着くと入口前に数人が並んでいた。察するにクイーン歴の長そうな人たちだが見慣れない顔が多いので少し話すと、主にコピバンのライブが目当ての人たちだったようで、中にはセッションの開催自体を知らない人もいて笑ってしまった。それにしてもこうやって初めて会う人たちがまだいるとは、さすがにファンの裾野が広いバンドだ。
開場したので店内へ。まずは店主から製作を依頼されていたプラモデルを壊さないうちに渡してしまう(詳細は次回執筆予定)。受付を済ませさっそく生ビールとカレーを注文。セッションで筆者は出番が多いので、ドリンクはともかく「食事」はミニライブの間にあらかた済ませておきたい。
このコピバンは以前にも見たと思うが、その後メンバーが代わり、また実績を積んだらしく、なかなかの出来で、盛り上がりのうちに終了した。筆者はリーダーのR氏を15年くらい前、彼がフレディ・マーキュリーのコスプレだけをして、やはりこの店でのクイーンセッションに現れた頃から知っているので感慨深い。
機材の入れ換え兼休憩を挟んで、いよいよセッション。筆者がドラムを叩いたのは以下の8曲。ほぼ王道のナンバーで、いずれも過去に叩いたことがあるものばかりだ。
■We Will Rock You (Fast)
オープニングの定番曲で、やはり盛り上がる。
■Great King Rat
ややマニアックな曲だが筆者は好きなので、ダメモトで「表明」したらロン(演奏者がそろって成立=演奏決定)してしまった。真っ先に「便乗」してくれたボーカルのF氏とは初対面だったが、その辺りの話がはずむはずむ。任意の長さでブレイクが入る箇所は、筆者がめっちゃわかりやすく次の入りを主導した。原曲を正確にコピーするだけでなく、セッションではこういうことが大事だ。
■Play The Game
■Somebody To Love
テンポがゆっくりな曲はハシるとかっこ悪いので、そうならないようきっちり叩く。この曲に限らずピアノのほとんどはコピバンのピアニストが弾いたが、若いのに曲自体やドラムと合わせるポイントをよく把握していたのでやりやすかった。
■Brighton Rock
この曲は逆に勢いが大事だ。キメ、特にギターと合わせる箇所も多いが、弾いたのが店長で以前にもこの曲で共演しており、破綻なく完奏できた。
■Bohemian Rhapsody
最初と最後はゆっくりきっちり、中間部後のハードロック部分は盛り上げて叩く。
■We Will Rock You (slow)
♪ドンドンパッ、ドンドンパッ(笑)
■We Are The Champions
事前の掲示板では筆者が叩くことに決まっていたが、セッション途中でリスナー参加者が「初心者でこの曲しか叩けないんですけど、よかったら叩かせてもらえませんか」と言ってきたので快諾した…が、その人は筆者の演奏を見て怖じ気づいてしまい「やっぱりいいです、叩いてください」と。完成度に関しては緩いセッションだしせっかくなので、筆者が「じゃあ1番だけ叩いてもらって交代しましょう」と提案(それが可能な曲なので)。
叩き始めたら本当に初心者だったが(笑)(ドラムが最初に入る「ジャーン」でバスドラムが踏めていない)他の演奏者がしっかりしていて崩壊はしなかった。どこで1番が終わるのかも把握できていなかったが、筆者が促して交代し無事に完奏。
(command Z)[2023/12/18記]
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11月8日、映画「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」を見てきた。ゴジラ生誕70周年記念作品。
特撮・怪獣・ゴジラは好きで、特に「シン・ゴジラ」は劇場で18回見た。しかし本作について事前に考えたのは、「1回は見ると思うけど、監督が山崎貴だから、変な方向に行ってる可能性もあると思ってあんまり期待してないんだよねー」…であった。
「ALWAYS 三丁目の夕日」は(テレビで見ただけだが)面白かった。「寄生獣」は評価が高い。「SPACE BATTLESHIP ヤマト」も(これは劇場で見た)多くの制約があっただろう中よくできていた。テレビアニメ本放送からのヤマトファンである筆者が見ても、だ。特に黒木メイサ演じる森雪のキャラクターは、筆者にはアニメシリーズの雪より魅力的だった。
しかし、である。百田尚樹原作「永遠の0」を撮っちゃったのだ。詳細は省略するが筆者は見るはずもない。本作の時代設定が終戦直後で監督は山崎と発表されたときに、筆者は「(戦争や自己犠牲を肯定や美化するような)変な、嫌〜な方向に行っていなければいいが」と考えた。戦争で日本が何をやったかという話はどうしても入ってくると思ったのだ。筆者をよく知る知人にも「なるほどそれでcommand Zさんは反応がイマイチだったのか」と納得された。
俳優陣は強力だ。主役の神木隆之介&浜辺美波は朝ドラ「らんまん」コンビじゃんと思ったら、ゴジラの方が話が先にあったそうだ。浜辺は「シン・仮面ライダー」に続いての特撮主演。バイプレーヤーでは谷口翔太がシンゴジに続いての出演(ちなみに永遠の0にも出ていて3作とも軍人役)。安藤サクラ、青木崇高、佐々木蔵之介、吉岡秀隆らが脇を固める。
公開週は旅行で見に行けないし、シンカメへの評が的を射ていたYouTubeチャンネル「無限まやかし」で取り上げられるだろうから(現時点までなし)参考にしてから見に行くか決めてもいいと考えた。
公開直後にはTwitter(現X)で「ゴジラ-1.0は自己犠牲礼賛映画にならなかったのが本当によかった」と言ってる人がいたから大丈夫そうだ。果たして。
結論として、シンゴジほどではないが普通に面白かった。パンフで監督も語っているがシンゴジとは違う路線を取っていた。
・人間ドラマに重点
・当然だがSFXは良くできている
・歴代シリーズ(特にシンゴジ)で描かれた、ゴジラを生物学的に分析する描写はほぼない(放射能との関連は描かれるが言葉では説明されない)。意図的に入れなかったのだろう
・シンゴジやGMK(「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」)へのオマージュが散見
・公開直後に見た大槻ケンヂは「ゴジラ史上一番怖い」と言っていたそうだがその通り。特に冒頭の身長15mのゴジラの襲来シーン。以前からの筆者の持論だが、平成以降のゴジラは大きすぎて、災害としては恐ろしいが、生物として怖いのは「ジュラシック・パーク」のTレックス(人間と目が合う大きさ)なのだ。
・田中美央が初期シリーズに出てきそうないい雰囲気
事前の心配は杞憂に終わった。むしろ「この国は人の命を大事にしない」「報道統制はいつものこと」(大意)など批判的だった。
その時点では「監督は基本的に技術の人でRでもLでも請われれば撮っちゃう人なのでは」と思ったが、Twitterには「大日本帝国は間違っていたと断じている」「監督による百田との決別宣言」「永遠の0でも(中略)特攻と軍上層部への怒りは胸に迫った。監督の意思だろう」といった、筆者より詳しい人たちの踏み込んだ発言があり安心した。本作中の台詞ではないが、永遠の0では貧乏くじを引かされたのかもしれない。
「この国はまだまだやれる。そう感じるよ」(シンゴジより矢口副長官の台詞)
(敬称略。command Z)[2023/12/04記]
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この2日間は天気予報どおり晴れて、気温も(東京マイナス5度ではあるが)寒いというほどではなかった。2日目は普通に早起きできたので、無理なく可能な範囲で出発を1時間前倒し。3連休最終日なので、帰路の第1いろは坂は往路の第2ほどではないらしいが渋滞の可能性も考えた。
朝食を取る。前日の夕食同様ビュッフェだが、やはり品数が多く美味しい。特に「湯葉グラタン」(主にチーズとブラックペッパーでシンプルな味付け)が良かった。
チェックアウトし、ホテルのすぐ前が湯元湖なので紅葉など眺め、826湖畔前発。バスで842赤沼着。戦場ヶ原の自然研究路を、湯川という川にほぼ沿って竜頭ノ滝まで約40分のハイキング。道の両側はだいたいカラマツ林、他のハイカーともすれ違う。滝の周辺は結構にぎわって、外国人旅行者もいる。「竜頭の滝」バス停を探していたら、隣の「菖蒲ヶ浜」バス停に着いてしまった。942菖蒲ヶ浜発。
いろは坂はスムーズに通過できたが、駅の手前で少し混み、1100頃東武日光駅着。この後に乗るのはJRだが、土産を買うには東武駅前の方が店が多いだろう。当初はここで昼食の予定だったが、予定の前倒しにより宇都宮に変更。「おみやげ処やしお」で名産の生湯葉を買う。
JRの日光駅はすぐ先、立派な駅舎で有名だ。日光線は数年前から文字表記などのデザインをレトロ調で統一している。到着した電車からは思った以上に大勢の外国人旅行客が降りてきた。折り返し1125日光発。木立の中を走る。途中「文挟(ふばさみ)」は風情のある駅名だ。
1208宇都宮着。宇都宮のホームにも折り返し列車に乗る人が多数。国鉄→JR日光線は東武とのライバル争いに負けた印象が強かったが、考えたら成田や羽田からは東京駅に出て東北新幹線で宇都宮を経由した方がわかりやすく便利かもしれない。マニアな筆者は(京急〜都営浅草線〜)京成で関屋/牛田乗換とかやるかもしれないが(笑)。
東口から外に出る。宇都宮は2017年にエドワード・ゴーリー展を見て餃子を食べて以来。当時の東口は再開発工事の真っ最中だったが、新しいビル群がすっかり完成し、ライトレールの黄色い車両の姿が見える。昼食はライトレールが見える店で餃子を食べようと、オリオン餃子宇都宮駅東店へ(奥の席だったので見えなかったが)。餃子3種とチャーシュー丼にグラスビール。
ちょうど今月から発売されたライトレール1日乗車券を購入し、1312宇都宮駅東口発。鉄道をある程度じっくり撮影するのは久しぶりだが、今日は時間にそれなりに余裕があるので、まずは終点の芳賀・高根沢工業団地まで乗り通して好撮影地を探す(よくやる手法)。一番行きたかったのは平石中央小学校前〜飛山城跡間の鬼怒川橋梁だが、どちらの駅からも遠いので今回は断念。
1400芳賀・高根沢工業団地着。1406発で折り返して、グリーンスタジアム前と駅東公園前で途中下車し、並木とポップな外装のビルをそれぞれ絡めて撮影。1518宇都宮駅東口着。
家族からメールで湯葉追加のリクエストが入ったので駅ビルで購入し、帰途に就く。歩いて西口へ。東武宇都宮駅までは目抜き通りでバスは頻繁に出ている。1545宇都宮駅西口発(関東自動車)→1550東武駅前着。1626東武宇都宮発→1658新栃木着。1659発→1702栃木着。待っている間に旧(現?)スペーシアの「日光詣」編成と「1720系リバイバル」塗装編成が通過していった(当初は旧スペーシアで帰る案もあった)。
スペーシアX8号が入線して1737栃木発。1編成に4席のボックスシートは、1人プラス200円でレア度と個室感を満喫できる。ただしリクライニングしないので仮眠には不向き。1845浅草に着いた。(command Z)[2023/11/20記]
]]>東武鉄道の新型特急用車両N100系「スペーシアX」が7月15日にデビューした。当然、事前に告知がなされ(2022年11月11日に導入計画と外観を発表)、これは乗りたいと思い、もちろん日光・鬼怒川方面への特急列車に充当されるに決まっているので、日光なら秋の紅葉を見て温泉に入ろうと旅行の計画を立てた。
紅葉の見頃は場所(標高)にもよるが10月中旬〜11月初旬。せっかくなので「SL大樹」にも乗ろう。宇都宮で8月に開業したライトレールにも乗ろう。ホテルは中禅寺湖畔、少しハイキング程度は歩くかな。東照宮など史跡は余裕があったらでいいや。
スペーシアXの座席は豪華なものも含めて複数種類がある。人気の観光地&シーズン&列車なので候補日は何カ所か決めておき、3回目のトライで、日程は11月4-5日に決定、往路はスペーシアXのスタンダードシート、帰路はなんとボックスシート(1編成に4席のレア席)が予約できた。SL大樹は東武の都合でDL大樹に、ホテルも湯元湖畔に変更となったがよしとしよう。
11月4日当日。東武線の亀戸水神→曳舟経由で浅草へ。「まるごと日光 東武フリーパス」を購入。ホームに上がるとすでにスペーシアXは入線していた。浅草はホームが短いので先頭車両の撮影は諦める。スペーシアX3号、定刻900発。車内は静か、偶数列目の席を狙って取ったので眺望も良い。こういう豪華列車で最初は下町を通るのが東武の味わいだ。
ひたすら関東平野を走り、栃木辺りから山が見えてきて、1042下今市着。列車は東武日光行だが、1つ手前で乗り換え。同じホームの向かい側から1044発の各駅停車新藤原行で、1110 鬼怒川温泉着。入れ違いでSL大樹が発車していく。そのあとにDL大樹が入線、しばらく停車しているようだ。外に出て駅前で転車台を撮影。昼食は中華の予定だったが、変更して「レストランたしろ」で、とちぎ和牛を使ったちょっとリッチなカレーを食べた。
駅に戻ってDL大樹(4号)に乗り込み、1253鬼怒川温泉発。DE10-1109が牽引する客車3両編成で、筆者はスハフ14-1に乗車。クッションの利いた青いモケットのシートが超懐かしい。降りる10分前からは展望席に移動して風や走行音を楽しむ。考えたら筆者はSLやDLが牽引する列車に乗ったのは初めてかも(ELは何度もある)。35分の乗車だったが満足。
1328下今市着。1332発。1駅乗って1340東武日光着。スペーシアXのデビューに合わせて駅舎をリニューアルしたそう。ただし駅前の雰囲気は変わっていなかった。廃止された日光軌道線の100形が保存されており撮影。バスに乗り換えるが、事前のニュースで知ったようにいろは坂が渋滞で3時間余計にかかるとのこと。途中、明智平でケーブルカー廃線跡を見てロープウェイに乗る予定だったが諦める。弾力的な計画を立てておいてよかった。いろは坂の紅葉は初めのうち見えていたが途中で日が暮れてしまった。
中禅寺温泉からはすいすい走り、それでも予定より2時間遅れて1905ごろ湖畔前着。すっかり暗くなっている。おお硫黄の臭いがするぞ。ホテルはバス停のすぐ近く。新しくきれいなホテルだ。途中で遅れる旨を電話したところ、チェックインより先に食事も可能とのことでありがたい。夕食は食堂でビュッフェ形式だが、品数が多く名物の湯波など郷土料理も用意されていて、どれも美味しい。軽く小瓶のクラフトビールを飲んだ。
客室にはユニットバスのみなので、大浴場で温泉に入る。露天風呂やマッサージチェアもあり、くつろぐ。チェックインの際に「夜鳴き麺 無料サービス券」をもらった。担々麺のみで、筆者は十分に満腹だったので食べなかったが、気の利いたサービスだ。(command Z)[2023/11/16記]
]]>イタレリ/プラッツ 1/24 ランボルギーニ ディアブロ
購入:2023/10/12 製作開始:2023/10/12 完成:2023/10/31
ボディ色:
GSIクレオス Mr.メタリックカラーGX GX206 GXメタルパープル &
タミヤカラー ラッカー塗料 LP-44 メタリックオレンジ
■購入の経緯
Xマス、バレンタインデー、ハロウィンに騒ぐのは興味がないが、ハロウィンカラーのカーモデルは1台作ってもいいかなと思い付いた。車種もそれっぽいものがいい。ランボルギーニのディアブロは悪魔の意味だったな。そうしよう。
キットは数社から出ているが、入手しやすい中でアオシマのは全てヘッドライトが固定式だ。リトラクタブルで作りたいのでイタレリ製(プラッツが輸入)を通販で購入。せっかくなら10月31日までに完成したい。
■計画と準備
ボディカラーは紫を基調、部分的にオレンジ・黒・グリーンを配すべく、いい機会と思いガイアノーツのエヴァンゲリオンカラー(パープル・オレンジ・グリーン)を購入。…が、ネットでディアブロの画像を検索するときれいな紫メタリックの個体がいくつもヒット。ランボ30周年記念モデルか。うん、この紫がいいな。ということで方針変更。
クレオスのGXメタルパープルは、まさにこの車を塗るために作られたと思うほどぴったりの色合いで決定。であればオレンジもメタリックをと、これはすでに持っていたタミヤのメタリックオレンジに。全体を紫、「開く」箇所(ボンネット・リトラライトのカバー・ドア・エンジンフード)をオレンジにしよう。グリーンはなくてもいいや。屋根・ミラーなど一部を、これも持っていたクレオスのメタルブラックに。
■製作過程
部品点数は少なく、一部でパーツの合いが悪かったものの、工作はさくさく進んだ。
塗装にはやや難儀した。まずプラ成型色が赤なので、上に吹くメタリック色の発色が良くなるよう定番の光沢黒を吹く。手順としては次にオレンジ。思ったより隠蔽力が弱く茶色っぽいな。でもまあこんなものかな(これが良くなかった)。
いよいよ紫。うおお実にきれいな発色。ひとまず吹き終える。しかしオレンジの色味とバランスが悪いなあ。ということでオレンジを手直しすることに。紫部はいじりたくないのでいくつか方策を考えた。
オレンジ部だけ塗装を落とし、成型色に直接かまたは別の下地(銀か白?)を吹いてやり直すのは、うまく行けばきれいだが紫に悪影響が及ぶリスクが大きい。オレンジ部に上から別の明るい例えばパールオレンジを吹く? しかし隠蔽力が未知だ。
そう言えばとりあえず使い道がなくなったエヴァオレンジがあるのでこれをオレンジ部にまず吹き、違和感ないようならそこでストップ。下地として使えそうだったらさらに上から、先に吹いたのと同じメタリックオレンジを吹いてはどうだ。結果的に最後の案でいい感じに仕上がったので(厚塗りにはなったが)OK。
紫とオレンジで粒子感が違うが塗料自体のものなので、機会があればもう1台レベル製のディアブロでも作るかな(笑)。そのときは今回と同じGXメタルパープルに、オレンジ部はGXレッドゴールドにクリアオレンジを加えるのがいいだろう。
ウインドウにはクリアグリーンを薄く吹いたが、きれいに仕上がらず1回塗装を落としたところで盛大にひびが! パーツをランナーから切り離すときに小さなひび(それだけならボディとワイパーに隠れて気にならない程度の)を入れてしまったのが原因だ。横着は禁物!
■完成
何とか10月中に間に合った。ひびは見る角度によっては目立たない。ウインカーを塗り忘れたのと、ナンバープレート(デカール自作が必要)、あった方がかっこいいのでリアウイングをプラ板で自作は引き続き行う予定。
(敬称略。command Z)[2023/11/02記]
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ユニオンジャック(ユニオンフラッグ)つまり英国旗が好きだ。国家主義とは関係ない。いくつか使われた場面が好きと言えばいいだろうか。また歴史的にはいろいろあった国だがロックをはじめ英国文化が好きなことには関係する。
デザイン自体は悪くはないが取り立てて素晴らしいというほどでもない。ただ、イングランド・スコットランド・アイルランドの各国旗を合体させたと子どものときに知り面白いと思った。レインボーマン「合身の術」時の額の紋章やブルートレイン併結時のヘッドマークの先達だったわけだ。
■英国館
最初に(そして過去最高に)かっこいいと思ったのは1970年大阪万博の英国館だ。
万博自体が予習して楽しみに出かけたし、個性的なデザインの各パビリオンも好きだった。太陽の塔、ガスパビリオン、オーストラリア館、東芝IHI館、リコー館、スイス館、みどり館…。
その中にあって英国館は、吊り構造を採用しているとはいえ普通に下から見ると主張はそれほど強くない。ところが(たぶん開催中は空撮写真が積極的に公開されず)後から「毎日グラフ」か何かで知ったが、上から見ると屋根全体に巨大なユニオンジャックが描かれていた。つまり空から見ないとわからないのだ(ナスカの地上絵か)! 子どもなのでそういう言葉は使わなかったが、やられたとかセンスいいとか見えない所に気を遣うとかそんなことを思った。ついでに「英国館」という呼称もかっこいい(アメリカは「アメリカ館」)。
■007
「私を愛したスパイ」冒頭、スキーで滑りながら敵と戦ったボンドは雪山の崖からダイブ。しかしパラシュートが開くと全体が巨大なユニオンジャックになっていた。
■ブリティッシュ・ブルドッグス
80年代に活躍したプロレスのタッグチーム。メンバーはもちろんイギリス出身のダイナマイト・キッドとデイビーボーイ・スミスのいとこ同士。日本でも人気を博し筆者も好きだった。キッドは初代タイガーマスクのライバルとして有名だが、チームとしては特に全日本プロレス「世界最強タッグ決定リーグ戦」における対マレンコ兄弟戦が名勝負。
このチーム名はWWFに移籍してからのもので、同時期にタイツの背面(お尻の部分)にユニオンジャックをあしらったおそろいのコスチュームを着用するようになった。
■デフ・レパード
80年にデビューしたシェフィールド出身のハードロックバンド。83年「炎のターゲット」発表後に初来日し筆者も渋谷公会堂に聴きに行った。NWOBHM勢の中では比較的ポップな曲調でステージ衣装も黒や銀でなく赤黄白などを着ていたが、このときボーカルのジョー・エリオットはユニオンジャックをあしらったタンクトップで登場しこれはこれでかっこいいと思った。
■Tシャツ
そんなこんなでTシャツも2着持っている(写真)。1枚はミニクーパーのイベントに出演した際にもらったが、1枚はデヴィッドボウイのコピーバンドのステージ衣装として買った。
■ミニクーパー
プラモデルで「初代ホンダシビック(すでに購入済み)のボディカラーは実用一点張りな感じのダークグリーンが良かった」から「デザイナーはミニクーパーのダークグリーンが念頭にあったと思う」という話になり結局ミニクーパーも買ってしまった。
ボディカラーはシビックと似すぎてもつまらないので、同じイギリス車のジャガーグリーンを選択。現ミニにあるが屋根は一面にユニオンジャックを描く。国旗の色そのままでもいいが、これも現ミニにある「ナイトジャック」なるモノトーンの配色にしよう。テールランプもこれまた現ミニにある、ユニオンジャックを半分ずつ左右に振り分けたデザインのデカールを自作して電飾も仕込むのだ。
(command Z)[2023/10/19記]
]]>シシド・カフカのワンマンライブ「11」を聴きに行った(10月13日、Spotify O-WEST)。
シシドを最初に知ったのは2013年グリコプリッツのCM。ドラムを叩きながらボーカルも取っている。「誰?かっこいい!」と思いすぐにネットで検索した。メキシコ生まれアルゼンチン育ち、ドラムを始めたきっかけなどの経歴が興味深かった。
オリジナル曲も良いが山口百恵のカバーもかっこいい。ドラマーではジョン・ボーナムが好きなのか、いいじゃないか!
見た目がかっこいいから聴いてみようと思ったミュージシャンは中学時代のKISS以来である。
普段から「男or女だから」という偏見や先入観は持たないつもりだが、シシドの場合そんな心配は不要な性別を超越したかっこよさがある。端正な顔立ち、すらりとした長身、黒いストレートの超ロングヘアーを振り乱して叩く姿。
そしてすでに指摘されていることだが、おそらく自分のルックスをよくわかっており最大限に生かして見せるようドラムをセッティングする。つまり正面にタムを置かないのだ。
名前も印象的だ。シシドは本名の宍戸だが、カフカは作家フランツ・カフカではなく、チェコ語でコクマルガラスの意。
姓・名ともに同じ音×2+違う音×1で構成されている実に音楽的な名前でもある。しかもシシドは音名(BBC)でハ長調では解決に向かう音形だ。
と言って筆者はものすごく熱心なファンというわけではない。それなりに聴いて、女優業も始めたのでそれなりに見て、パーソナリティを務める番組も見て、Twitter(現X)をフォローして…といったところだ。最近はシシドが率いる「el tempo」というハンドサインを用いた即興音楽集団の活動も始め、それにも関心を持った。
Twitterで久々のワンマンライブが告知され「一度は見ておかねば」と思った次第である。
ライブ当日。平日だったので開演少し前に会場に着く。元はON AIR WESTといったが久しぶりに来た。オールスタンディングでほぼ満席。ステージ中央前方に白いドラムセット(スネアも白いので木胴だ)、上手手前にギター、奥にキーボード、下手にベースが設置されている。今回のオフィシャルグッズのTシャツが、それこそKISSがモチーフということもあり、ドリンクはジンをロックで注文。
場内が暗転しバンドメンバーに続いてシシド登場。逆光に浮かび上がるシルエットがすでにかっこいい。演奏が始まりシシドの一挙手一投足に目と耳を奪われる。ハードなプレイ。曲前のカウントのハイハット4つがデカいのとエンディングでジャーンとやった後にバスドラを余って踏むのが実にロックだ。
フロアタムを右手側にも置き(左が18"、右が16"?)曲によってはそれを生かしたいわゆるジャングルビートも叩く。意外にポップな曲調が多く、それに合わせてハイハットは裏打ちが多い印象。音響は申し分なくタイコ類の木の鳴りやスネアのスナッピーをよく拾っている。
歌はわりと最近の女性ロックボーカリストにあるような声質だが、よく通るし叩きながらでもブレがない。
「11年目なので原点回帰して前日に切った」そうで、デビュー当初同様に前髪パッツンのロング。衣装はトップがオレンジからマゼンタへのグラデ、ボトムが黒で、ハロウィンを意識したのかな。
途中バラード2曲ではドラムを離れハンドマイクで歌う(インカムを付けたまま 笑)。テンポの良いステージングでアンコールまで約90分のライブだったが満足。「入り口の花は捨てられてしまうので持って帰って」のMCが印象に残った。
ドラムも歌も一流だが「超絶」ではない。しかしそれを同時にこなして独自のスタイルを作ったのが素晴らしい。
終演後、音楽仲間にばったり会い老舗のロックバーで飲んで音楽を語った。(command Z)[2023/10/17記]
]]>アオシマ文化教材社 1/24 三菱 ギャランΛ
購入:2020/07頃 製作開始:2021/02/27頃 完成:2022/03/05
ボディ色:
タミヤ アクリル塗料ミニ X9 ブラウン +
タミヤ アクリル塗料ミニ X34 メタリックブラウン(3:1)
■購入の経緯
1/24ランボルギーニマルツァルを探して中古模型店を回っていたとき、板橋区某店でΛを見つけ、珍しいのではと思い購入(後にそう珍しくもないと知ったが)。
「好きな日本車」に書いたが実車が良かった。日本初の角形4灯、折れ曲がったリアウインドウ、上級モデルに設定された銀色のCピラー。ギャランGTOやハードトップの後継車ということになっているが、イメージカラーがメタリックな濃い茶色(いま知ったが「ドミニカブラウン」というそうだ)だったので落ち着いた大人のイメージがあった(同時期のスペシャリティカーであるセリカなどよりも)。
■計画と準備
キットは普通に作ればよさそうだが問題はボディ色だ。前述した茶色に塗りたいが、そのものズバリの塗料はないようなので調色して作ろう。組立説明書ではクレオスのブラウンとシルバーを6:1と指示されているが、タミヤアクリルのブラウンとメタリックブラウンを混ぜてもいいだろうと考えた。
■製作過程
ホイールは、造型は良いがペカペカのメッキだ。キッチンハイターなどでメッキを落として塗装し直す技もあるようだが、クレオスのMr.トップコートつや消し(水性)を吹いたら実にいい感じになったのでよしとした。
キットは元がモーターライズだったので後部座席が「上げ底」だが、改造するほどのことではないので気にせず作る。
またなぜかサイドウインドウが省略されているので、タミヤの透明プラ板(0.2mm厚)を買ってきて再現した。窓を閉じたときにピラー状に見える縁の部分はプラ板を2枚重ねて黒く塗った。
ボディカラーにはやや難儀した。茶系(濃色)のメタリックなので、まずは定石どおり下地として光沢の黒を吹く。本塗装は、初めブラウンとMブラウンを1:1で混ぜてプラスチック製スプーンに試し塗りしたところ、明るすぎ(模型は実車より小さいので明るめに塗るのが良いとしても)、また黄色味が強い。模型雑誌ではタミヤアクリルとクレオスMr.カラーの混色は「△」となっていたので、それではと「色の素 マゼンタ」を混ぜて吹いてみたところ、凝固していわゆる「ダマ」のような状態になってしまった。失敗だ。いわゆる「シンナー風呂」に漬けていったん全ての塗装を落とす。
ネットで「栗色」と呼んでいる人がいたのをヒントに(その人はクレオス「艦底色」で塗っていた)、ガイアノーツの「メカトロウィーゴカラー まるーん」を買ってみたが、ううむこれは紫に近くて(青味が強い)イメージと違う。松本商事の「阪急マルーン」もまだ紫味が強い。赤味にこだわりすぎるのはやめて、本塗装はブラウンとMブラウンの比率を3:1に調整し、せっかく下地まで剝がしたことだし買った、メカトロまるーんももったいないので、気休めに(?)下地として塗ってみた。効果の程は定かでないが。
フロントグリルは成型色が黒でスリット状部分を銀色に塗るのだが、筆だと黒い部分にまで回ってしまいそうだったので、雑誌などで得た知識を生かし、綿棒に銀を少量含ませて、凸部だけに付くよう、こするように塗ってみたらうまく行った。
灯具類の裏側とルームミラーにはアルミテープを貼ってディテールアップ。後退灯はクリアホワイトを塗って表現。フェンダーミラーは径0.3mmの真鍮線で軸打ちして補強した。
■完成
塗装に苦労したが、完成してみればなかなかそれらしく仕上がった。知っている人には「ああ、あの色ね」と思ってもらえるのではないだろうか。
(敬称略。command Z)
]]>タミヤ 1/24 マツダ サバンナRX-7
購入:2020/07頃 製作開始:2021/02/27頃 完成:2021/06/14?
ボディ色:GSIクレオス Mr.メタリックカラーGX GX211 GXメタルイエローグリーン+GSIクレオス Mr.メタリックカラーGX GX217 GXラフゴールド(3:1)
■購入の経緯
実車登場(1978)のインパクトは大きかった。スポーツカーもロータリーエンジンもリトラクタブルヘッドライトも、2000GTやコスモスポーツの前例はあったが高価で台数も少なかった。対してRX-7は安価なために広まり、街なかでもよく見かけた。アメリカでは「プアマンズポルシェ」と揶揄されたが、高品質なものを安く造れたのだからむしろ褒め言葉である。
また、コスモAP同様、先代サバンナ(RX-3)に対し「名前は同じでも別の車に見えるが、しかし精神は受け継いでいる」と感じた。
プラモデル製作を再開した頃に秋葉原の中古専門店で見つけて「これは!」と欲しくなり購入。マットビハイクル(コスモスポーツ )、トヨタ2000GT、初代セリカ等と共に、旧車を中心に製作していこうと思ったきっかけの一つだ。
■計画と準備
1980年頃のキットで、箱を開けてみるとモーターライズ・電飾仕様だった。ドライバーのフィギュアも付属している。なるほど無人で走るのはおかしいから運転手がいるわけか。リトラクタブルヘッドライトは完成後も開閉式(手動)だ。プラモ再開直後なのでいろいろな作業を一通り経験しておくのはスキルアップ(復活)にもなるし、せっかくなので全部生かして作ろう。
モーターは指定の型がいまも売られていたのでOK。麦球は…ここでプラモ再開に当たってあれこれ読んだ知識が役に立った。最近は小型のLEDで手軽に電飾ができるらしい。GSIクレオスが便利なキットを発売していたので購入。光の色が真っ白だが(実車は電球色)ひとまずいいことにする。ついでに単3電池1本をモーターと麦球の両方に使う仕様を、モーターには単4、LEDにはボタン電池を使うよう改造して軽量化を図る。
ボディの塗色は当時(前期型)のイメージカラーだった、個性的で強烈なマッハグリーン一択。キットは後期型で、実車にマッハグリーンは設定されていないが、これもいいことにする。プラモは自由だ。
ベースはクレオスGXメタルイエローグリーンがいいとして、やや青味が強い。黄色を混ぜても近い色にはなるだろうが、実車のエグいイメージを出したかったので、あえて粒子の粗いGXラフゴールドを選択。プラスチック製スプーンに試し塗りして混色の比率を3:1と決めた。
ボディがマッハグリーンだと内装の配色も変わってくる。特にシートは黄色系のチェック柄がおしゃれで可愛かったので、手芸店のユザワヤで近い模様の布を購入。10cm単位で売ってくれるのでありがたかった。
■製作過程
組立説明書に従ってまずはモーター&電飾周りから。ビニル線の被膜を剝くのは何十年ぶりだったが腕は衰えていなかった(笑)。電池ボックスとスイッチ周りの改造もなんとか上手く行った。
内装は後期型と前期型のいいとこ取りをして「らしく」塗装。シートに貼った布はいい味を出してくれた。
灯火類はアルミテープやクリアオレンジフィニッシュを貼ってディテールアップ。サンルーフのほか、リア中央部にもあえてクリアブラックを使うなど、実車の再現よりは模型としてのかっこよさ・きれいさを追求してみた。
フィギュアのレーシングスーツはボディや内装と合うよう蛍光オレンジを塗ったが、ちょっと科特隊かMATの隊員ぽかったかな。
■完成
リトラライトが完全に閉じないのとライトの明るさが左右で違うのは本来なら調整するべきだろうが、きちんと走行・点灯するし、調色・塗装・組み立てもひとまずの結果が得られたので満足。
(敬称略。command Z)[2023/09/19記]
]]>…のだが、カーモデルを作ったり鉄道雑誌を読んでいたら妄想が浮かんできた。あえて銀1色の鉄道車両だけを集めてレイアウトを組んだらどうだろう、と。鉄道模型はカラフルな車両が一堂に会するのも魅力の一つだが、あえての天邪鬼な思いつきである。
・ステンレスまたはアルミ合金製車体で無塗装(=銀色)の形式。細いラインカラーはOK。後に塗装された形式はOK。新製時から塗装されていた形式は除く
・なるべくステンレス・アルミ車黎明期の形式(製造初年1979以前)
・なるべくレアな形式(製造30両未満)
・何年間現役だったかも面白いが今回は考慮しない
以下は対象外。
・普通鉄道以外(モノレール等)(HOやNゲージを想定)
・中間車または片運転台車1両のみを製造した形式(編成が組めない)
表は候補となった形式のリストだ。上記で除外した形式の一部も参考までに載せた。
■国鉄EF10,EF30,EF81
今回のきっかけはそもそも、EF81形300番台の後継機EF510形300番台が、鋼製車にもかかわらずイメージを引き継ぐためか銀色基調に塗装されたと知ったことだ。EF81は(30も?)実車を見たと思う。
今回貨車は数に入れていないが、レイアウトではそれぞれに、ステンレス・アルミ製のタム5500、タキ13800、タキ29100等を引かせるといいだろう。
■茨城交通ケハ600
レアと言って真っ先に思い浮かんだのが、当車と次の1105だ。何しろ1両ずつしか造られていない。当車は日本初のステンレス製機動車。筆者は「日本の私鉄」(山と渓谷社)で知り、95年頃に阿字ケ浦へ海水浴に行った際に那珂湊の車庫で見た。
■岳南鉄道モハ1105
中学時に父親が買ってきてくれた、富士市新市制10周年記念乗車券「7人のサムライ」で知った(他の6両は電機)。「岳鉄の電車で一番変わり種」と紹介されている。筆者は訪問時、乗ってはいないが見たと思う。
■北陸鉄道6010系
2両1編成のみ。行楽客対象のクロスシート車。愛称「しらさぎ」。後に大井川鉄道へ譲渡。筆者未見。
■東急5200系
日本初のステンレス製電車。4両1編成のみ。筆者は東横線時代に1度か2度乗ったと思う。
■国鉄キハ35 900番台
国鉄初のオールステンレス車。筆者は中学時に八高線寄居駅で初めて見て、存在を知らなかったので驚いた。そのまま八王子まで乗ったと思う。
■阪神5101形ステンレス車
2両1編成のみ。通勤用ジェットカーのステンレス版なのでジェットシルバーの愛称、かっこいい。
■山陽電鉄2000系アルミ車
3両1編成のみ。1次ステンレス試作車3両の方が早いが、2次試作車3両もあるので、こちらを選択。以上2形式はたぶん筆者未見。
■静岡鉄道1000形
今回最多の24両12編成が製造され、側面も東急7200系に似ているが、地方鉄道の意欲作であり、2両編成はレイアウトに適するので選択。筆者は乗車した。
■営団地下鉄6000系1次試作車
3両1編成のみ。2次試作・量産車とは各部デザインが異なる(目立つのは正面識別帯が途切れている)。「ハイフン車」の異名で知られる。筆者は中学時に友人と、許可を得て綾瀬車両基地で撮影した。
■都営地下鉄10-000形試作車
新宿線開業の7年も前に製造、三田線で試運転を行った。前頭部デザインが量産車と異なる。筆者は少なくとも見たことはある。
■近鉄3000系
4両1編成のみ。近鉄唯一のステンレス車。たぶん筆者未見。
次候補は、東急の6000と7200アルミ車、営団5000アルミ車、都営5200等。見た目(め)的には、80年以降だが住宅・都市整備公団2000、都営12-000試作車、国鉄207-900番台、JR東E26(+EF510-509or510)がいても面白い。(command Z)[2023/09/08記]
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コロナは1年前にかかったが複数回の感染はあり得るし、コロナにしろ風邪にしろ広さや換気の面で条件の悪いスタジオで他のメンバーにうつしてはいけない。仕方なくネット掲示板に欠席する旨を書き込んだ。
幸いメンバーはベテランぞろいで、筆者がドラムを叩く予定だった曲も特に難曲はない。急きょ幹事と他のドラマーが筆者予定曲の分担を決めてくれた。3連休で他には特に予定もないのでありがたく休ませてもらう。
先に風邪の話を書く。翌11日朝も平熱。祝日で近所のかかりつけ医は閉まっていたが、自転車で約10分の病院が区の休日急病当番医に指定されており電話予約して行った。行く前には36.9度あったが、病院で測ったら36.5度。コロナとインフルエンザの検査は陰性。ということで感冒と診断され、喉と咳の薬を処方されて帰った。以後治るまで3連休はほぼ寝て過ごす。
そうしたらその後、熱がどんどん上がり、12日朝には39.1度に達した。しかし家にあった解熱剤を飲んだらてきめんに効き夕方には平熱まで下がる。以後はほぼ上がらず、14日から普通に仕事した。
今回のセッションの縛り(お題)は「ソロアーティストなら故人、バンドならメンバーに故人がいる」。しかしセッションメンバーは全員が50代以上なので、よく聴いていたアーティスト、特にバンドはたいてい誰かが亡くなっている。筆者が好きなエマーソン・レイク&パウエルなどは全員が故人だ。なので選択の幅は広い。筆者が叩く予定だったのは以下5曲。
■Animate / Rush
これは筆者が「表明」した。Rushでも後期の曲で変拍子などはなく、かっこいいハードロックナンバー。一転、中間部は「間」を生かした曲調に変わってエスニックなパターンのタムが聴かれ、筆者はこのためにアービターフラッツのタム3個を持ち込む予定だった。しかしこの曲の一番の肝はヘヴィなパターンでもタムでもなく、冒頭のスネアのフィルイン「タタッッタタタタ」をライブ版では最後に再現していることなのだ。次回の縛りはプログレになりそうだし「ぜひリベンジを」と言ってくれたのでそうしよう。
■Superstition / Beck, Bogert & Appice
邦題「迷信」でも知られている。作者はスティーヴィー・ワンダー。今回改めて指定されたライブバージョンを聴いたら、KISS「Love Gun」キメのパターンは本曲冒頭のフィルインだなきっと(その後にカーマイン・アピスはKISSのポール・スタンレーのソロアルバムに参加した)。
■東風(Tong Poo) / Yellow Magic Orchestra
このセッションは基本的に表明者以外の演奏メンバーは幹事が采配するが、希望を出すことも認められておりこのドラムは筆者が希望した。そしてふと、1980年前後に何台か購入して最近は長らく使っていないシンセドラムを使おうと思い立った。しかしどこにしまったっけ。見つかったとしても動くのか?
改めて曲を聴くと(指定されたライブ「Public Pressure」バージョン)最低限必要なのは2台。うち1台は叩いた後に音高が上がるピッチベンドが必須で、これができるのは所持している中で1台だけだ。幸いその1台と他に2台が発掘できた。以前調べたヴィンテージシンセの修理業者に連絡を取って持ち込んだ。上がる1台は修理完了、1台は修理不能、もう1台は本稿執筆時点でまだ修理中だ(なのでセッションに参加できていたら、下り番の人に曲途中で音色の切り替えを頼もうと考えていた)。
■ダーリン・ミシン / RCサクセション
■Rockin' Down The Highway / The Doobie Brothers
この2曲はシンプルなパターンで、何と言うか普通に叩けばよい(笑)。(command Z)[2023/08/30記]
]]>カーモデルに飽きたわけではないが、息抜きにちょっと違うものを作ったり買ったりした。
■エクスプラス 1/700 ガメラ 1999(ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒)
平成ガメラ3部作は公開当時から好きだ。プラモデルのサイトを見ていたらこれを見つけ通販で購入。キットの造形が良い。1,2はキット化されていないようだ(3の売れ行きによっては今後あり得る?)。
西暦やタイトルが記されているのは、1,2,3の劇中でガメラは同一個体だが「進化」によって(着ぐるみの)造形が少しずつ違うから。1は若干昭和っぽく目はくりっと可愛らしい。2はぐっと生物感が増し、顔は精悍で小さく首が長く、火球を吐く際に顎が蛇のように大きく開く。3は最も先鋭的なデザイン、着ぐるみの甲羅は1枚ずつ別パーツで歩行の際などに揺れる。
知人から「『汚し』で生物感を出してほしい」とリクエストされたが「プラ成型色が良いので、コーティングだけするか塗装しても単色で彫刻みたいに仕上げたい」と話したら納得してくれた。
パーツ分割は細かいが(例えば舌や手の親指は別パーツ)接着剤不要だし塗らなくていいのでさくさく組み上がる。「ガメラは甲羅が命」とは映画スタッフの弁だが、甲羅はベースに28枚もの小パーツを取り付けていくのだ!
しかし難しくはなく正味3時間で完成。劇中でイリスと最後に戦う、炎上する京都の街を背景に撮影。
■バンダイ 1/144 ミレニアム・ファルコン(フォースの覚醒)
「スター・ウォーズ」シリーズも第1作から好きで本編9話とスピンオフ「ハン・ソロ」「ローグ・ワン」を見た。登場する宇宙船・戦闘機で最初はスマートなXウイングに目を引かれたが、設定と操縦するソロのキャラクターからファルコンがかっこいいと思うようになった。
何種類かの縮尺でキット化されているがこの1/144がちょうどいい。第1作の仕様が良かったがどこも在庫なしだった。レーダー等の細部を除き基本的なフォルムは同じだ。これも接着剤不要。よく設計されたキットでモールドは非常に細かいがパーツ数は少ない。
脚部・搭乗口やエンジン発光部は飛行または着陸状態を選んで作れるが、筆者は欲張りなので両方いいとこ取りしたく、緊急発進直後の想定なら脚が出て搭乗口が開いてエンジン発光状態で作れると思い付いた。またコクピット・搭乗口・エンジンは電飾を仕込める設計で、今回はそこまでやらなくていいと考えるうちに、BTTFデロリアンに使おうと買っておいた塗料、ガイアノーツ「蛍光クリアー」を思い出しエンジン発光部に塗った。
工作が終わるとこれも機体の塗装はせずデカールを貼る。数が頭おかしいし(笑)1mm四方の小さいものもある。何とか全部貼り終え、若干マスキングに失敗した箇所はピンポイントで塗料をレタッチ。デカールの保護を兼ねて全体にトップコートをスプレー。
ブラックライトも購入しキットに当てて撮影。部屋はある程度明るい方が自然な画が撮れた。YouTubeを利用してワープ場面の動画も撮影。本当は緊急発進直後ならワープできないが(爆)。
■アートスピリッツ ノンスケール メカゴジラ(GODZILLA 決戦機動増殖都市〈2018〉)
これはプラモではなくフィギュア(PVC・ABS製)。
ゴジラと戦った歴代メカゴジラはどれもかっこいいがアニメ版が一番好きかも。劇中には過去に完成し(てすぐに破壊され)た姿しか登場せず、2万年後の世界では直径14kmの「シティ」に変貌している。造形はこれぞアニメならではの表現。キットはよく再現している。ノンスケールだが計算すると約1/555。劇中設定では体高50m、ガメラは80mなので並べてそんなに違和感はない。それでもMGが小さいが、ギリGMKのゴジラvsバラゴンくらいか。
(command Z)[2023/08/20記]
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池袋から西武線(6000系急行)。開演は14時30分。飯能に1時間滞在できる行程を組み昼食は中華を食べることにした。例によって「隙あらば町中華」である。駅から徒歩10分の「ぴいたん」という店が良さそうだ。天気は良く、ということは猛暑だが県道を南下して歩く。集合住宅の1階に雰囲気のある店構えが見えた。
カウンタの一番手前に座る。テーブルも1卓あるがなぜか大量の名刺で埋まっている(来客のもの?)。他に座敷が6席×2卓。客は筆者の他に数人組とカウンタの一番奥に1人(店主と話していたので常連か)。
回鍋肉定食・ミニラーメン・小生ビールを頼む。メニューは中華の他にハゼの唐揚げなどつまみも充実している。しかしピータンはない(笑)。料理は十分に美味しくデザートに杏仁豆腐とスイカも付いてきた。
店主に軽く話を聞く。ちょうど開業20年目とのこと。吾野に行くと言ったら「吾野も暑いよ(笑)」と言われた。再び駅へ。
飯能からは4000系。程なく吾野着。初めて下車する駅だ。駅舎から道路までは急な下り階段。10分弱歩いて公演会場そして今夜の宿でもある「ゲストハウス吾野宿」着。
すでに人が集まっている。「こんにちは」と声をかけられ、一瞬誰だかわからなかったが主催者だった。女優だが頭を丸坊主にして丸眼鏡をかけている。そうだ演目は「ドグラ・マグラ」(を再構成した「異界覗きジゴク博覧会」)、彼女は正木博士を演じるのだ。しばしカフェで涼む。
ドグラ・マグラは夢野久作の代表作・探偵小説で日本三大奇書の一である。筆者は子どもの頃からミステリが好きで高校時には題名だけ知っていたが、1988年に映画化され、観に行く前に小説も読んだのだった。また2002年に知人らが自主制作映画を作り筆者も精神病患者の端役で出演したが、映画を演技の参考にした。
建物は幕末の武家屋敷を明治時代に移築し現在は県の景観重要建造物に指定。公演会場は蔵の2階だ。開場したので筆者たち観客12人は入場。多少は涼しいが冷房はなく麦茶と塩分タブレットが配られる。
舞台には電子キーボード、エレキギターとエフェクターボードがセットされている。程なく開演し、まずは歌唱兼キーボーディストとギタリストによる演奏。続いて演劇本編が始まる。本来は長編なのをうまくコンパクトにまとめている。途中休憩では主催者が落語を披露(多才だ)。後半は舞台を屋外(中庭)に移し、半裸になった女優にボディペインティング、木刀でスイカを割るなど過激な演出。お疲れ様でした。面白かった。
宿泊組が残り、順次入浴。夕食はジビエ(鹿肉)カレーを食べて酒も飲み、筆者はギタリスト氏(本来はボーカルだそう)と音楽談義で盛り上がる。さらに第2部と称する「出し物」。これは1コマ500〜1000円程度で女優たちが短い芝居・朗読・その他特技を披露するというもの。筆者は足のマッサージと芝居の裏話をお願いした。就寝。
翌朝は朝食後に宿主人の案内で付近を散策。他の景観重要建造物を見たり高麗川の河原に下りたり。宿に戻って解散し筆者は再び飯能へ。今日も町中華だ。「こんぱる」へ。メニューは庶民的だが内装は高級店並み。まずは生ビール。ぴーたんで食べられなかったピータンには、ネギではなく刻んだ酢漬けラッキョウが添えられ、初めてだったがこれは合う。続いて紹興酒をロックで。ジャージャー麺は肉味噌の量が過去最高。店名は能楽の金春流に因むが詳しくは不明。満足して帰途に就いた。(command Z)[2023/08/17記]
]]>7月26日、XAI(サイ)初のワンマンライブ「TO THE MOTHERSHIP.」を聴きに行った(@渋谷WWW)。プロのライブを聴くのは久しぶりだ。
「好きなボーカリスト10人」に書いたが、東宝シンデレラオーディションの初代アーティスト賞、アニメ版「GODZILLA」3部作全てのエンディングテーマを歌った。筆者は最初の「WHITE OUT」を劇場で聴いて以来のファンだ。デビュー7年目で初のワンマンが実現。ぴあでチケットを買うのも久々だ。
当日は早めに会場のWWWに着いた。以前は映画館「シネマライズ」だった場所で、筆者も多くの映画を見た。列に並んでチケット番号順に入場。ワンドリンクが付き筆者はジントニックを。元が映画館なので客席の傾斜が急で見やすい。調べたら「国内最高レベルの音響、照明、映像設備」だそうだ。観客は20代男性が多く、女性は全体の1割くらいか。
バンドとしてG:亀本寛貴 (GLIM SPANKY)、B:早川知輝(DATS)、Ds:大井一彌(DATS, yahyel)が演奏すると事前に告知されており、ステージに楽器がセットされている。ドラムは詳細まではわからなかったが、ワンバス・ワンタム・ワンフロアの一般的なセッティング。亀本は普段はレスポールを弾くようだが、この日はストラト系が置かれアコギもある。ベースはオーソドックスなシェイプで5弦。
BGMが鳴り止むと客電が落ち、下手からまずバンドメンバー3人、最後にXAIが現れて開演。オープニングナンバーは「THE SKY FALLS」! 「これで始まったら盛り上がるだろうな」と期待していたがキター! 筆者が思い入れのあるロック調の曲でいきなりフルスロットル。続いてさらにアップテンポの「SILENT BIRD」で畳み掛ける。3曲目もロック調の「ジンクス」。
ピアノやシンセ、打ち込みのパーカッション等は音源を流し、少なくとも大井とXAIは(あるいは全員が)クリックを聴いて合わせているよう。生演奏パートは原曲に忠実な部分に加え、ここぞという場面ではアドリブも随所に飛び出しライブならではのダイナミズムを感じさせる。
最初のMCはこのあたりだったか。大井と早川がいったんハケ、亀本はアコギに持ち替えて「Before I Rise」続いて澤野弘之のカバー「EGO」をしっとりと歌う。
大井と早川がステージに戻り聴こえてきたピアノのイントロは「live and die」。アニゴジ3部作の最後を飾りXAI自身が初めて作詞を手掛けた壮大なナンバーだ。静から動へ移る箇所ではドラムが重要な役割を果たすが大井のプレイは的確だ。
ロック調の「Waves」ポップな「Feeling Alive」XAIが思い入れ深いというバラード「はじまりのうた」と続く。
とにかく歌が上手いし、声量もある。筆者は声質のコントロール=表現の幅が素晴らしいと思っていたが、ライブでは声色をスタジオ版ほど極端には使い分けない。しかし平板ということはまったくなく、意図的に「ライブで映える・通る声」を狙っているようだ。ますます実力を感じる。もっと早くにワンマンが実現してよかったし、ぶっちゃけもっと売れていいアーティストだと思う。
ここで今度はバンドが3人ともハケ、打ち込みのみをバックに1人で「Let me free」「Sleep」を歌う。三たびバンドが登場し、元気でにぎやかな「LOVE&JOY」そして本編ラストにデビュー曲「WHITE OUT」を持ってきた(これは予想していた)。エレクトロニカ色の強い曲だがバンド演奏も良い。
アンコールでは全員がオフィシャルグッズのTシャツに着替え、まずはアコギとのデュオで「贅沢な感情」最後はロック調の新曲(曲名不明)で締め括った。
まだ持ち曲が少ないのでアンコール含めて約90分のライブだったが十分に満足。出口でXAI本人のお見送りを受けて帰途に就いた。次は今回披露されなかった「Somewhere in Night」「エバーグリーン」も聴いてみたい。(敬称略。command Z)[2023/08/09記]
]]>ハセガワ 1/24 マットビハイクル
購入:2020/07ごろ 製作開始:2021/01/30? 完成:2021/05/04?
ボディ色:GSIクレオス Mr.カラー C316 ホワイトFS17875 米海軍標準塗装色
■購入の経緯
プラモデル製作を再開してネットで情報を調べていたら、中古キットを扱う専門店が秋葉原にあると知り、行ってみた。おお、けっこう古いキット(1960-80年代の実車の、80年代ごろに発売された)がいまも流通しているのだな。そんな中、このキットを見つけた。
マットビハイクルは、筆者が小学時代に好きで見ていたTVドラマ「帰ってきたウルトラマン」に登場する、MAT(Monster Attack Team=怪獣攻撃隊)の特捜車両だ。ビハイクルは当時の番組制作スタッフがVehicle(ビークル)を誤って読んだもの。
ベース車はマツダコスモスポーツ。世界初の量産ロータリーエンジン搭載車だ。筆者は1967年の登場時からコスモスポーツが好きで、新マンへの登場によりさらに思い入れが増した。
ベース車自体が未来・宇宙的なイメージを持つため、劇中車も大きな改造等はしていない。一般的な形状のリアウイングを付け、赤いラインとMATマークをあしらったくらいである(第32話のみは迷彩色に塗装。また劇中では上部にロケットランチャー等を装備することもある)。
キットとしてはノーマルな(=MAT仕様でない)コスモスポーツも存在するが、せっかくならとこのキットを購入した。特にプレミアム価格にはなっていなかった。MAT女性隊員(つまり丘ユリ子隊員だ)のフィギュアが付属したバージョンもあったが、高価になるし、そこまではしなくていいと思い、フィギュアなしの方にした。
■計画と準備
同時期に他にもいくつかキットを買い、白で塗りたい車が計3車種4台あった(他はトヨタ2000GT、ロータスエスプリ、同サブマリン)。カーモデルの成型色は白であることが多い上に、この3車種はイメージカラーも白なので、4台の成型色は全て白だった。しかし同じ白でもメーカーや車種によって違いがあるので、3車種はそれぞれ違う白で(逆にエスプリの2仕様は全く同じ白で)塗りたい。どれかは塗装せずに成型色の白を生かす手もあるが、それはまたいずれの機会にとした。
塗料各社には何色もの「白」があり、模型店で瓶を振って底を見ては、ひとまず8種類の「白」を買ってきた。
マットビハイクルの白が、コスモスポーツ市販車の白と同じなのか違うのかの情報は得られなかった。また、白は特にネット上の画像では色味のブレが大きく、正確な色がなかなかわからない。いくつもの画像から「たぶんこのくらいの白が自分のイメージに近い」と「ホワイトFS17875 米海軍標準塗装色」(わずかにアイボリー寄り)を選んだ。…のだが、あとで組立説明書をよく読んだら、この色が指定されていた(笑)。ずっこけたが、自分の判断は間違っていなかったと確信もした。
■製作過程
アンテナに金属パーツを使用したり、ピンバイスで穴を開けたりと、初めて行う工作も一部あったが、大きな問題はなく進められた。注意していたのに、左側のヘッドライトケースが接着剤の影響で部分的に曇ってしまったが、許容範囲としよう。
赤いラインのデカールシールが、フロントフェンダーにあるスリット(キットでも貫通している)にかかる部分もやや難儀したが、デカールを貼った後に穴を開け、マーカーペンも利用してなんとか上手く処理できた。
■完成
もともと実車のスタイルがいいことに加え、劇中の仕様が再現されているので、どう見ても格好いい(笑)。完成時には、白いボディが映えるよう古いMacBookの上で撮影したが、本稿を書くに当たり、新マン第6話「二大怪獣東京を蹴撃」の画像を背景に、新たに撮影した。心のBGMは「ワンダバ」だ。
(command Z)[2023/07/20記]
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■高橋ユキヒロ(幸宏) 主な在籍バンド(以下同):サディスティック・ミカ・バンド、YMO、ザ・ビートニクス
筆者が好きなバンドベスト3の1であるYMOを、ドラムはもちろんボーカル・作曲・ファッション等でも支えた。細野晴臣と坂本龍一の間でバランスを取っていたとも聞く。ミカバンド「黒船」での技巧的なプレイや、ややセンチメンタルなソロ作も良い。受けた影響はジャストに叩く・クリックに合わせて叩く・スネアだけでのフィルイン・機材がTAMAなど。
■山木秀夫:マライア、KAZUMI BAND、R.H.M
超絶技巧・超変拍子を駆使したプログレからジャズ・フュージョン、HR、井上陽水・中島みゆき・福山雅治等、歌物のバックまで何でも叩ける。筆者が観た井上鑑のライブでは、ビル・ブルーフォードとのツインドラム。一度お会いしたが明るく陽気な人であった。
■そうる透:ダディ竹千代&東京おとぼけCATS、SENSE OF WONDER、外道
この人もHR、プログレ、歌物(現在は天童よしみのツアーメンバー)、吹奏楽の模範演奏まで何でも叩ける。タムやシンバル等の楽器点数も手数足数も多いのに楽曲を邪魔しない。筆者はダディ氏の店のセッションで何度かツインドラムを叩かせてもらった。顔とプレイを覚えられた後はCOMPLEXの曲(原曲は多重録音)で「ハイハットをお願い。僕はシモンズのタムを叩くから」と光栄にもパートを分担してもらった。
■村上ポンタ秀一:KYLYN BAND、MOBO 3、PONTA BOX
亡くなったときに「日本を代表するドラマー」と言われ、別に代表はしてないよなあ(笑)と思ったものだが、言われるのもわからなくはない。さらに何でも「宇宙戦艦ヤマト」まで叩いた人。筆者は渡辺香津美との絡みが好きでよく聴いた。ベテランの域に達してからは雑誌等での発言が豪快で面白かった。
■シシドカフカ
KISS以来38年ぶりに「見た目がかっこよくて聴いてみた」アーティスト。そのグリコプリッツのCMからもう10年か。モデルや女優としても活動中。10月のワンマンライブには初めて行ってみようと思う。
■鈴木リカ徹:プリズム、SENSE OF WONDER
SOWでそうるの後任。ロック!なそうるよりは比較的「柔」な印象のドラム。SOWはこの時期に精力的にライブを行いよく聴きに行った。会場は渋谷の今はなきLIVE INNが多かったな。
■藤田勉:PERSONZ
■上領亘:グラスバレー、P-MODEL
この2人は実は音源もライブもあまり聴いていないが、雑誌等でセットの写真を見ただけで「聴いたらきっとプレイも好きであろう」ドラマーになった。両者共にロートタムやエフェクトシンバルを組み込んだパーカッシブで独特なセットだ。PERSONZは今後バンドでコピーすることになりそうなので楽しみ。
■ライデン湯沢(雷電湯澤):聖飢魔II
LOUDNESS、VOW WOW、聖飢魔IIといったHR/HMバンドはツーバスを導入してもおかしくないのにワンバスにこだわるところが興味深い。聖飢魔IIはベースも一貫してピックではなく指弾きだ(曲によってはスラップ奏法も用い、本人いや本悪魔曰く「単なるメタル馬鹿ではない」ことが見て取れる)。湯沢はレッド・ツェッペリン、ジョン・ボーナムのフリークでもある。筆者は聖飢魔IIのコピバンも組んでみたいが実現しておらず、セッションで数曲を叩いたくらいだ。
■新美俊宏:BOW WOW、VOW WOW
長年バンドを堅実なプレイで支えた。フュージョンドラマーのようにタムをずらっと並べた多点セットが特徴。
次点は、藤井章司(スモーキー・メディスン、一風堂、ナスカ)、茂木欣一(フィッシュマンズ、東京スカパラダイスオーケストラ)、トミー・シュナイダー(ゴダイゴ)。(敬称略、command Z)[2023/07/14記]
]]>フジミ模型 1/24 日産キューブEX
購入:2020/07? 製作開始:2020/11/26? 完成:2021/04/27?
ボディ色:ガイアノーツ フレームアームズ・ガールカラー FG-13 スティレット装甲ブルー
■購入の経緯
2016年、蔵前橋通り?を歩くか自転車で走っていたら、対向車線を走って行ったキューブが、これまで乗用車には見たことのない、まるで文房具か事務用品にありそうな青色で驚く。「無難ブルー」と命名。
ちなみに実車の色名は「ソラブルー」と知る。スカイブルーじゃないのかよ(笑)色名まで無難だ。
2020年、コロナで音楽活動が縮小、自宅を整理していたら30年以上前に買った3代目シビックのプラモデルを発掘したのを機に、プラモ製作を再開。その後もネットでプラモの情報を見ていたらキューブもあると知る。もともと好きな車種でもあり通販で購入。
■計画と準備
シビックはピラーが折れたり曲がったりして修復に多少手間取りそうなので後回しにし、今回最初にキューブを作ることにした。
まずは約40年ぶりのプラモなので、基本的な道具をそろえネットや雑誌で情報を得る。
そしてとにかくソラブルー(無難ブルー)を塗るために買ったようなものなので(笑)近い色の塗料を探す。当初はクレオス「MSライトブルー」を考えたが、予想以上に赤みが強く「色の源シアン」で調色する? しかしいいタイミングでイメージに合うガイア「スティレット装甲ブルー」を知り、色味を確かめて決定。
このモデルは前期型で実車にソラブルーの設定はないが、実車の完コピが目的ではないので改造はせずそのまま組むことにした。
■製作過程
昔はパーツをランナーから切るのに手でもぎ取るかせいぜいカッターナイフを使っていたが、今回はちゃんとニッパーを買ったのでさくさくきれいに進む。接着剤も昔はなかった流し込みタイプが非常に便利だ。また久々の割に細かい筆塗りなど自分の技術は衰えていなかった。
組み立て指示書に書かれていない例えば内装の色などをネットで画像検索できるのも昔はなかったことだ。スプレー(ガイア「イージーペインター」)を使うのも初めてで、これはある程度の技術や慣れが必要。
凝りだすとキリがないのでキューブに限らず全体に工程はかなり割り切ることにしたが、雑誌で読んだ「窓のクリアパーツにクリアで希釈したブルーまたはグリーンを吹く」は見栄えが良いと思い採用。
今回リアハッチのそれは何度か失敗してやり直し(いわゆる「シンナー風呂」)ひびが入ってしまったし、ボディ全体も「ゆず肌」気味だが、全体に初めてとしては上出来だろう。
そもそも40年前よりずっと丁寧に作っているぞ。視力は衰えたがハズキルーペも買ったし。そして大人はジンなぞをちびちび飲りながら作っていいのだ。楽しいな。
そして最初の1台にして早くも独自の技を編み出した。キューブは最近の車種なのでウインカーはLED、つまり消灯時にはオレンジではなく白っぽく見える。クレオスに「ラスキウス クリアーホワイト」があったのでシルバーの上にこれを塗って再現。
■完成
そこそこ手間取ったがほぼ想定内。予想以上の仕上がりに満足。
そして後日。カーモデル以外には手を出さない予定だったのに、せっかく装甲ブルーを使ったのだからと、半分息抜きのつもりでコトブキ フレームアーム・ガールズ ハンドスケール スティレットも購入してしまった。ノンスケールモデルだが、ちょっと背の高い女の子と思えば1/24の縮尺にほぼ合う。
…いやしかしこれこそ最新のプラモだな。細かい色分け、基本的に接着剤不要、瞳は印刷済みのパーツを複数種類を用意、そしてこんなに小さいのに全身が可動する。
40年ぶりのプラモ製作はこうしてスタートしたのだった。
(敬称略。command Z)[2023/07/05記]
]]>前回に書こうと思ったが、他に書くことが多く入り切らなかったので、改めて。
■Beat Of Metal Motion
1stアルバムのラストを飾る。スタジオ版は分厚いコーラス(アカペラ)で始まる。ライブではドラムからスタート。ストレートな曲調、シンプルな構成の中に、メンバーも音楽性もバンド名の綴りも変えて、新たにスタートを切る決意表明のようなものが感じられる。クリス・モズデル作詞/山本恭司作曲。「Beat Of Metal Motion」収録。
■Hurricane
短いインストゥルメンタルナンバー「Premonition」を導入として、2ndアルバムの冒頭を飾る。彼らの代表曲と言っていいだろう。変則的な譜割りのイントロに続く、強力なギターリフとボーカル、トリッキーでスリリングなギターとモノフォニックシンセサイザー(ミニムーグ)のソロ、起承転結のあるドラマティックな展開と、バンドの魅力が詰まっている。BPMこそそれほど速いわけではないが、疾走感にあふれたナンバーだ。ジョナ・パシュビー/山本。
■Love Walks
物悲しいギターのアルペジオで静かに始まり、一転して激しくヘヴィな展開に。間を生かし、静と動の対比が見事だ。ギターソロのスケール選びも的確。パシュビー/山本。以上「Cyclone」収録。
■Shot In The Dark
緊迫感にあふれたシンセリフでいきなり始まるファストナンバー。筆者は世界最高のキーボードリフだと思っている。息もつかせない怒濤の展開で3分49秒を駆け抜ける。これの間奏もモノシンセとギターだが、山本が作曲したHurricaneではギターが先、厚見作の本曲ではシンセが先と、作曲者自身が先に弾いて相手に譲るのが面白い。パシュビー/厚見玲衣。
■Doncha Wanna Cum (Hanger 15)
ギターリフを中心に作られたシンプルなシャッフルナンバー。「III」にはもう1曲のシャッフル、ややしっとりした「Nightless City」も入っていてそちらも捨て難い。パシュビー/山本。
■Signs Of The Times
スケール感の大きいシンセリフで始まる、どっしりとしたミディアムテンポのナンバー。パシュビー/厚見。以上「VOW WOW III」収録。
■Cry No More
前作「III」にも優れたバラード2曲が入っていたが、こちらも素晴らしい。アコースティックピアノで始まり、ギターソロの前半にはアコースティックシミュレーターを使用していると思われる。音楽雑誌だったかで「(ギターが泣くという表現はよくあるが)この曲ではドラムが泣いている」(大意)と評されていたが、名言。ジョン・ピアソン/山本。
■Born To Die
不穏な雰囲気がたっぷり、スローな6/8拍子のヘヴィなナンバー。間奏とエンディングの両方にギターソロがあるが、山本のギターは曲調に合わせた、速弾きよりもアーミング等を多用したエフェクティブなプレイで、曲の終わり際には狂気する感じる。ニール・マーレイ/山本。以上「V」収録。
■You're The One For Me
速いシャッフルナンバー。厚見が作ったデモ音源に残っていた打ち込みのベースを、面白いからとそのまま本テイクに生かしたそう。キーボードは曲の大部分をシンセブラスで構成しているのに、間奏ではあえてジョン・ロードばりのベタなオルガンでソロを取っているのが、ユーモアとセンスを感じる。マーレイ/厚見。「VIBe」収録。
■Mountain Top
最終作となった同名アルバムのオープニングナンバー。フランジャーをかけたギターと銅鑼を混ぜたようなSEに続く、山本の東洋的なフレーズが印象的。盛り上がった後は、Led Zeppelin「Kashmir」を彷彿させる壮大な曲調に。厚見のメロトロンのストリングス的な音色も効果的だ。デイビット・エズリン/山本。「Mountain Top」収録。
他にも泣く泣く落とした名曲がごろごろある。そのうち「Don't Leave Me Now」は、筆者が参加する来月のセッションに、新美俊宏に追悼の意を表して表明し、無事に成立したので、心を込めて叩いてこよう。(敬称略。command Z)[2023/06/20記]
]]>BOW WOW/VOW WOW他で活躍したドラマー新美俊宏が亡くなった(-5/29、癌、66歳)。RIP.
前身のBOW WOWは1975年のデビュー当初から何となく知っていた。日本のハードロックバンドであること、キッスやエアロスミス来日公演の前座を務めたこと、リーダーでギター&ボーカル山本恭司の名前など。
父の仕事(スポーツ紙)の関係で家にアルバム「ASIAN VOLCANO」もあり、何度か聴いたがそれ以上の積極的な興味は持たなかった。洋楽のそれこそキッスやエアロ、クイーンやレッド・ツェッペリンを聴くのに一生懸命で、日本のバンドには偏見があったかもしれない。
BOW WOWは80年に人形特撮TVドラマ「Xボンバー」の主題歌「ソルジャー・イン・ザ・スペース」を担当し、これは番組を見ていたので毎週のように聴いていた。後年、筆者がアニメ&特撮ソングバンドを組んだ際には、自ら候補曲に挙げて採用され、ドラムを叩いてコーラスも取った。
85年、NHK教育テレビ(当時)で「趣味講座 ベストサウンド」の放送が始まった。ロック・ポップス・フュージョン等の演奏を実践的に解説・講義する番組で、パーソナリティは難波弘之とデビュー間もない中村あゆみ。筆者は毎回見ていたが、「ハード&メタル・サウンド」の初回に山本恭司が単独で、第2〜4回にVOW WOWとしてゲスト出演した。そう言えばメンバーチェンジしてバンド名も変えたと雑誌で読んだ記憶があるな。
そして講義の他にゲストのスタジオライブがあったが「Hurricane」も「Love Walks」もめちゃくちゃかっこいいぞVOW WOW!
しばらく後に3rdアルバム「III」がリリースされ、筆者が最初に買ったのはこれだ。次いで2nd「Cyclone」1st「Beat of Metal Motion」も購入。なるほど1stではまだ日本語詞と英詞が半々で、2ndから全英詞なのか。LPからCDへの過渡期で、以上3枚は最初にLP、後にCDを買った。
オリジナルアルバム6枚はどれもクオリティが高いが(楽曲も演奏も)、特に「III」は「日本HMの最高峰」と言う人もいるくらいで筆者も一番好きだ。当初は、筆者がそれまでよく聴いていた70年代ハードロックに比べて音作りをややいじりすぎ(いわゆる「ドンシャリ」)かなとも感じたが、時代性を考えるとあれくらいがいいバランスだったのだろう。
山本のギターテクニックは以前から有名だったが、キーボードの厚見玲衣も派手でトリッキーなテクニシャンだ。新美とベースの佐野賢二もさすがバンドを長年支えてきた実力者。新美はワンバスを貫いたが、例えばラウドネスの樋口崇孝などとは違い、フュージョンドラマーのようにタムをずらっと並べた多点セットが特徴だ。
そしてボーカル人見元基の圧倒的な歌唱力と英語力(彼もまた日本最高のボーカルと呼ばれる)。さらに山本と厚見は以前のバンドでリードボーカルを取っていたのでコーラスワークもばっちりだ。
筆者がVOW WOWを知って間もなく86年に中野サンプラザでライブがあり、同じ吹奏楽団のサックス吹きが興味あるというので一緒に聴きに行った。このときの模様はライブアルバムとして発売された(ライブはこれを含めて計3回行った)。
その後はベーシストの交代が2度ありつつもアルバムやライブを重ね、渡英してイギリスの音楽家組合へも加入が認められるなど目覚ましい活躍を見せた。世界的にはHR/HMがやや下火な時期だったが、筆者は「アメリカンハードロックはKISS、ブリティッシュハードロックはVOW WOWを聴いていればいい」と公言していたものだ。
アメリカではイギリスほどの人気を得られず解散してしまったのが残念。メンバー同士の個性のぶつかり合いもあったようだ(後年BOW WOWは再結成、VOW WOWも一時的に再結成)。
解散後も筆者はコピーバンドを組み、セッションを主催し、そしていまでも愛聴している。(敬称略、command Z)[2023/06/09記]
]]>またまたSNSのいわゆる大喜利で「私を構成する42枚」があったので考えてみた。「枚」なので絵画などもあり得るが、ここは音楽アルバムで。ジャケット写真とリストは画像をご参照(字数を食うので)。
・極力1アーティスト1枚、スタジオ版。絞り切れずに2枚入れたのがレッド・ツェッペリン、キッス、クイーン、YMO
・「好き・よく聴く」は他にもある
・主に「(アマチュア)ミュージシャンとしての自分を構成する」観点(「ドラマー、パーカッショニストとして」の観点も含むが、それに限らない)
・ジャンル別に42の倍数でたくさん選んでいる人もいたが、筆者は「私を構成するもっと多くの中から選んだ42枚」と解釈
さらに思い付きで、ジャンル・国別・発表年に分類・分析してみた。
■ジャンル
分類が微妙なものとして、Rockはスティーヴ・ミラー・バンドとゴダイゴのみ。クイーン(の少なくとも5枚目まで)とボストンは筆者的にはHR枠。ラッシュとピーター・ガブリエルはプログレ、モラーツ-ブルーフォードとマライアはJazz/Fusion、交響組曲ヤマトとジャン・ミッシェル・ジャールはClassicalとした。
見事に「Pop」がない(^^) 次点が数枚あったうちの大貫妙子のみが該当。またやはり次点だったポール・ロジャース「Muddy Water Blues」が入っていれば唯一の「Blues」だった。他の次点は一風堂、井上鑑など。「World」もないが、ピーガブ、キング・クリムゾン、土屋昌巳、ジャパンなどはエスニック成分多めである。
HR/HMとNew Wave/Technoが筆者の2大成分と言えよう。Classicalがそこそこあるのも「らしい」かも。
筆者はある程度「プログレの人」としても認知されていると思うが、プログレをよく聴き叩くようになるのは大学時の83年以降だから「構成された」にはそれほど入らない。
■国別
同様に、2001年:映画は英米合作だが、監督が米国人、サントラがMGMレコードなので米国とした。クリムゾン:「ディシプリン」期は英国人2人+米国人2人だが、リーダーのロバート・フリップと次いで加入歴の長いビル・ブルーフォードから英国とした。モラーツ-ブルーフォード:パトリック・モラーツはスイス人だが主な活動地(参加したバンドのイエスやムーディー・ブルース)は英国、ブルーフォードは文句なく英国なので英国とした。
国別と発表年をクロス集計はしなかったが、音楽を聴き始めた当初はアメリカン・ハードロックが多かった。後には「湿度の高い」ブリティッシュ・ロック(HR、プログレ)の方が好きになるのが面白い。
そして高校時にYMOが登場し、テクノ/ニューウェイヴや日本のバンドの比重が増した。
■発表年
音楽を自分から主体的に聴き始めたのが中学時の75年ごろなので、それ以降にリアルタイムで聴いたものがぐっと増えるのは納得。で、80年代半ばくらいまでに、自分は「構成」された感じだ。76-86年は平均すると年にちょうど3枚入っている。
自分が物心つく前と2000年代以降もない。新しい音楽もそれなりに聴くが自分の「構成」が変わるようなものは少ない。一番新しいのは人間椅子。そして一番古いのは68年の「2001年」というのがなんかおかしい(笑)。
ドラマーだけに着目すればラインナップは多少変わってくるが、この42枚について言えば、複数枚が入ったのは高橋ユキヒロ(幸宏)5枚、ブルーフォードとスティーヴ・ジャンセン各3枚、ジョン・ボーナムとロジャー・テイラー各2枚。
冒頭に書いた縛りを外すと、ツェッペリン、クリムゾン、YMOはもう少し増えそう。なのでボーナム、ブルーフォード、ユキヒロも増える。また次点だった数枚も考えれば、ユキヒロ、ブルーフォード、ジャンセンがさらに増え、ジェイソン・ボーナムも入ってきて親子そろい踏みに。(敬称略、command Z)[2023/06/06記]
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■経緯
知人主催のイベントに出演が1バンド足りないとのことでまず主催者からギタリストに声がかかり、ギタリストがベース・ドラム(筆者)・ボーカルを指名してひとまずメンバーがそろった。
さて何をやろう。女性ボーカルなので鮎川誠追悼としてシーナ&ザ・ロケッツも提案されたが(筆者も)筆者以外の3人に経験があったのでBOØWYに決まった。筆者は聴くのも薄く叩くのは初めてだが、知る限りではシンプルなロックなので問題ないだろう。
■選曲と日程
選曲はひとまず他の3人に任せ、8曲が候補に挙がった。持ち時間的には6曲がちょうどいい。音源を送ってもらいざっと聴く。
テンポ速め・8ビート・メジャーコードの曲が多いので、筆者はメリハリをつけるためにやや遅めの曲・シャッフルの曲・マイナーの曲を残してはと提案し、以下の6曲に決定。
B・Blue
Bad Feeling
季節が君だけを変える
Cloudy Heart
Longer Than Forever
Dreamin'
シンセ等が軽く入っている曲も一部あるが本家もライブでは省略しているので大きな問題はないだろう。
曲を誰からまたは合図で始めるか、スタジオ版ではフェードアウトで終わる曲のエンディングをどうするか、スタジオ版とライブ版とで構成(尺)が違う曲はどっちにするかなどを決めた。これは他のコピバンでも同様だ。今回は本番の持ち時間がタイトなので全体に演奏時間が長くならない方向で調整した。
さらに本番までの日程をにらんで各自スケジュールを出し、スタジオリハの予定を決めて予約する。その前に、今回は互いに初めてバンドを組む同士ばかりなので、自宅の最寄駅はどこでスタジオの場所はどの辺が希望か等のすり合わせも必要だ(無難に新宿と決まった)。
■曲の解析と仕込み
BOØWYのドラム高橋まことはセットに一般的なタムではなくロートタムを組み込んでいるのが最大の特徴だ。ロートタム自体は持っていないが、似たルックスと音質のarbiter FLATS(シェルが薄くほとんどない)を持っているのでタム3点(10,12,14")を組み込もう。
Bad Feelingのイントロには打ち込みと思われるパーカッションが入っていて本家はライブでもシーケンスかテープを流している。最初のカバサぽい音はハイハットでいいとして、そのあとのブロックぽい音(高低2種の音程がある)は、やはり所持しているGranite Block(5個1組)から音程の合う2個を生演奏しよう。こんなの本家もやっていないぞ。ふっふっふ筆者がBOØWYコピバンで叩くとはそこまでやるということなのだよ明智くん。
さらにはコーラスが結構入っており、筆者以外は得意ではないようなのでがんばって歌ってみよう。よくあるようにリードの3度下または3度上が多いようだ。
■BOØWYの音楽性
予想以上にポップだ。サウンド的にはロックと言っていいが曲調や歌詞はむしろ歌謡曲的だ。その辺が当時は筆者や同世代の音楽仲間には引っかからなかった要因だろうし、逆にだから売れたとも言える。
そして氷室京介の声質は西城秀樹に似ている。当時は揶揄もされたそうだが、うちのバンドのボーカル曰く氷室は西城をリスペクトしていたそう。西城が歌謡曲にカテゴライズされながらロック志向だったことの裏返しのようだ。
それらを筆者は否定しないし(もしそうなら参加していない)BOØWYを知っている人も(上記マニアックネタも含め)知らない人も楽しめるよう演奏するだけだ。
■リハその他
本稿執筆時点でリハ2回を終えた。初回から出来は悪くない。筆者的にはバスドラが食って入ったり頭抜きのパターンがあるので、そこは合わせてもらうようベースに注文。楽しいメンバーでアフターの飲みも充実。バンドロゴもでき衣装も決めた。残すは最終リハと本番だ。楽しんでいこう。
(敬称略、command Z)[2023/05/20記]
]]>俳優の団時朗(旧芸名:団次郎)が亡くなった(-3/22、肺がん、74歳)。RIP.
関連して「帰ってきたウルトラマン」(以下新マン)について書いておく。
■放映時
筆者はそれまでのシリーズ「ウルトラQ」「ウルトラマン(以下初代)」「ウルトラセブン」も、本放送はリアルタイムで一部回を、再放送まで合わせれば全話を見て面白かった。しかし思い入れでは小3時に本放送が始まった新マンが一番である。毎週金曜夜7時にテレビの前で待ち構えていたわけだ(笑)。
■団次郎
そういうわけで団と言えば、筆者にとっては何と言っても新マン主人公の郷秀樹だ。身長187cmで端正な顔立ち(団の父はアメリカ人)やや長髪の主人公はインパクトがあった。
その後は「少年探偵団」でまさかの悪役(怪人二十面相)を演じて驚かされた。筆者が好きな「相棒」にも2回出演。
■怪獣
新スタッフは怪獣の造形について、筆者が言うところの「ゴジラ型」(=2足歩行・前後に長い頭部・長い尾。ティラノサウルス型とも)のバリエーションをこれでもかと追求したように思える。
それまでのシリーズは、Qはそもそも話数が少なく実在の生物を巨大化したものも多い。初代はゴジラ型も多いが、ペスターやドドンゴ(いずれも着ぐるみにスーツアクター2人が入る)など非ゴジラ型のユニークな造形が目立つ。セブンは宇宙人が多数登場するのでヒト型が多い。
しかし新マン特に前半の登場怪獣は、ゴジラ型を基本としながら表皮・目・角や牙・襟巻き状の器官・手先・戦闘能力などで差別化を図り飽きさせない(後半は方針が変わったのか、宇宙人+怪獣のパターンも多くなり、非ゴジラ型が増えた。次作「ウルトラマンA」の「超獣」は過剰な造形が多い)。
登場怪獣に占めるゴジラ型の比率を計算した。Q14.8%(4体/27体)初代35.4%(17/48)セブン7.7%(5/65)新マンは全話では30.6%(19/62)で初代に及ばなかったが絶対数19は初代の17を上回り、特に第1話(アーストロン)〜第12話(シュガロン)では64.3%(9/14)と2/3近くをゴジラ型が占め、筆者の印象が裏付けられた。
■音楽
主題歌の歌い出し「君にも」のメロディは初代「胸〜に」と同じで、これは子ども心にも意図したものだとわかった。最後に「帰ってきたぞ」が2回繰り返されるのも初代から4年ぶりに「ウルトラマンが帰ってきた」ことを印象づけた。
MATの出撃・攻撃シーンのBGMは俗に「ワンダバ」と呼ばれ(男声コーラス「ワンダバダバ〜」が繰り返される)非常にかっこいい。最も印象的だったのは、第9話「怪獣島SOS」終盤で、怪獣ダンガーはウルトラマンが倒したが、島の火山が噴火して郷と南らが脱出できないかと思われたとき、加藤隊長らのMATジャイロが救出に現れるシーン。
■ドラマ
新マンは、差別問題を描いたウルトラ史上最大の問題作かつ傑作「怪獣使いと少年」をはじめ、人間ドラマの描写に力を入れていた。
それまでのシリーズに比べ主人公のプライベートも多く描いた。坂田一家(健=演:岸田森、アキ=演:榊原るみ、次郎=演:川口英樹)とのふれあいもそうだが、榊原が他ドラマ出演のため降板するのに、なんと劇中では健とアキがナックル星人に自動車で虐殺される展開となり、当時そんな大人の事情を知らない筆者は、悲しいよりも言葉は知らないが不条理な感覚を持った。
■呼称
主人公の宇宙人は初代とは別個体だが劇中では単にウルトラマンと呼ばれた。しかし「A」以降に「ウルトラ兄弟」が設定されて初代と区別の必要が生じると「ウルトラマンジャック」の呼称が与えられた。だが筆者は基本的に「作品至上主義」なので、当時の視聴者が呼んでいた略称、新マンをいまでも使う(番組名にも)。
(敬称略、command Z)[2023/05/19記]
]]>TVドラマ「仮面ライダー」シリーズの主題歌・挿入歌の歌詞には、主人公のライダーや搭乗マシンの特徴や能力、特に色への言及が多い。当初はカラーTVの普及と関係あったと想像でき(第1作放映1971年の普及率42.3%)「RX」まで伝統的に引き継がれた。存命中は原作の石森章太郎が歴代主題歌のほとんどを作詞したのも特筆に値する。比較として、昭和期歴代ウルトラマンの体色は全員が銀+赤で、歌詞には言及がない。
■レッツゴー!! ライダーキック
2番 真紅のマフラー
3番 緑の仮面
バッタの改造人間なので緑だが、実際には初期1・2号のマスクは暗い藍色と言っていい(口まわりは濃い緑)。映画「シン・仮面ライダー」でも緑川ルリ子が「赤いマフラー」に言及している。
■かえってくるライダー
1番 空はみずいろ 雲はまっしろ/紅いスカーフなびかせて
3番 海はまっさお 船はまっしろ/腕の銀色光らせて
空は水色じゃなくて空色だろうと思うが(笑)日本ではクレヨンや色鉛筆が「水色」なので仕方ないか。
■戦え!仮面ライダーV3
1番 赤い赤い 赤い仮面のV3
2番 青い青い 青い車のV3
3番 白い白い 白いマフラーV3
1・2号はほぼ同じカラーリングだったが、新番組・新ライダーのV3はマスク本体と目を逆にした配色で登場、主題歌も冒頭で強く印象づける。モチーフはトンボ。昭和ライダーはマスクやボディの色はさまざまだが、目だけはにせライダーやTVシリーズがなかったZOを含めてほとんどが赤で、V3、ストロンガー、やはりTVシリーズのないZXが緑。
■走れハリケーン
1番 嵐のようにやってくる 青いマシンはハリケーン
2番 炎のように燃えている 赤いマシンはハリケーン
3番 正義のためにつき進む 白いマシンはハリケーン
一見不思議だが、3台あるのでも色が変わるのでもなく、青+赤+白のトリコロールカラーなのだ。
■セタップ!仮面ライダーX
1番 銀の仮面に黒マフラー
2番 黒い手袋 赤い胸
3番 白いクルーザー雲越えて
企画書では1・2号同様バッタのモチーフだったが、造形段階でメカニックな要素が増えてマスクは銀色、クールなカラーリングになった。
■アマゾンライダーここにあり
2番 からだがかわる 緑色 燃える怒りの 赤い色
これも緑と赤にそれぞれ変身するのではなく、2色を用いた迷彩色。モチーフはマダラオオトカゲだが、ではなぜ昆虫のような複眼なのかと違和感はあった。
■ストロンガーアクション
1番 怒りをこめた みどりの目
モチーフはカブトムシ。筆者はデザインがあまり好きではなかった。目に半透明の部品を用いた過去作と違い塗装による表現、目が大きすぎる、胸のSマークなど。
■変身!仮面ライダー
1番 青き大空 とりもどせ
2番 白きつばさを 今ひらけ
スカイライダー自身の色は緑+茶で直接の言及はない。モチーフはイナゴ。白い翼は比喩(赤いマフラーが翼の役目を果たす)。
■仮面ライダースーパー1
1番 青い宇宙からやって来て 緑の地球を救う者 赤い正義の血を燃やし 銀の機械の腕ふるう/金の心を持つ男
2番 青い海原 けがす奴 緑の平野を枯らす奴 赤い砂塵をまきあげて 銀のマシンで むかえうつ(以下同)
Xに続くメカニックなデザインで銀・黒・赤の配色。モチーフはスズメバチ。歌詞は同じ石森原作「秘密戦隊ゴレンジャー」同様の手法。
■仮面ライダーBLACK RX
1番 仮面ライダー 黒いボディ 仮面ライダー まっ赤な目
6年ぶり「BLACK」の続編で、石森が関与した最後のライダー。モチーフはショウリョウバッタ。体色はバッタの血液の黒。
石森はヒーローの色にこだわった。サイボーグ009の赤いマフラー、キカイダーの正義と悪を表す青+赤、ハカイダー部隊の4色、集大成とも言うべきゴレンジャーの5色。(敬称略、command Z)[2023/05/05記]
]]>TVドラマ「仮面ライダー」(1971-72)に登場する悪の組織ショッカーの怪人全75体を、生物学的観点から分類した(表)。
第79話までの怪人は基本的にヒトと単一種の生物とを合成(後述)して生み出された改造人間で(80-98話は組織がゲルショッカーに改変され、怪人はヒトと2種類の生物を合成)、ドラマが長く続いたため生物の種類が多く、筆者は以前から分類を試みたいと考えていた。
この本文を書き始める前からすでに、ほとんどが注釈に終始してしまうと予想しているが、それも含めて面白がっていただければ幸いである。
・怪人情報の出典は「東映-仮面ライダー図鑑-怪人図鑑」
・同種の怪人が複数いるもの、変態するもの、実験用、再改造などはそれぞれまとめて1体とした
・怪人の説明は「〇〇(生物名)の特性を備えた」の表現が多いが、基本的にこの生物名を本稿でも生物名とした。それ以外の「〇〇から作られた」「〇〇の姿をした」等も、それを生物名とした
・生物の分類はWikipediaによる。分類方法や分類群の名称は、読みやすさを重視し、古典的/最新のものをあえて混在させた。必要に応じて上科や下目も用いた
・生物名の凡例は以下。無印:現存する生物 *:現実世界で絶滅した生物 ☆:現実世界で架空の生物 ★:劇中で実在する(した)生物
・出典に明記がなくても、容姿・名称・能力等から、より下位の分類群まで(またはそれをモチーフにしたと)推定できるものは、それを生物名とした。☆★は可能な範囲で実在の分類群に収めた。具体的には以下
ドクダリアン:ニューギニアの人食い花→ダリア
カビビンガ:殺人カビ→アオカビ
キノコモルグ:毒キノコ→ベニテングタケ
クラゲダール:カツオノエボシ
ヒトデンジャー:お化けヒトデ→アカヒトデ
アリガバリ:オオアリクイ
エジプタス:古代エジプトの怪人→ヒト
スノーマン:ヒマラヤの雪男→類人猿
蝙蝠男:チスイコウモリ
ユニコルノス:ヨーロッパの一角獣ユニコルン→ウマ(には見えないが)
ピラザウルス:南米奥地に生息していたピラザウルス→骨格図と名称から(ピラニアではなく)爬虫類
ガマギラー:ニホンヒキガエル
ザンジオー:日本アルプスの人喰いサンショウウオ→サンショウウオ
アマゾニア:魚→鱗や鰭の形状から硬骨魚類
エイキング:シビレエイ
仮面ライダー:バッタ(実はTVドラマでは明言されていない)→トノサマバッタ
アブゴメス:メキシコ奥地の毒アブ→アブ
ギリーラ:アマゾンの悪魔の蝶ギリーラ→チョウ
トカゲロン:出典では毒トカゲだが、放映当時はコモドオオトカゲだった記憶があり、ネットにもそう書いている人がいた。別怪人に毒トカゲ男もいるので、特例的にコモドオオトカゲとした
以下、分析と気づいた点など。
・当たり前だが動物が多い。…が、動物以外も8体(植物5、菌類2、無生物1、計10.7%)いる
・綱レベルで多い順は、昆虫綱17(22.7%)、哺乳綱14(18.7%)、爬虫綱10(13.3%)、双子葉植物綱5(6.7%)、鳥綱・両生綱・硬骨魚綱・クモ綱各3(各4%)。昆虫は現実にも種が多く(約100万、確認されている生物種の50%以上)、実態に即している
・異形を強調するためか、ヒトから懸け離れた生物が多い。昆虫を含めた無脊椎動物は(昆虫以外の個々の綱は多くないが)計32体(42.7%)に及ぶ。ヒトと同じ哺乳類でも、ヒトから遠い種が目立つ
・逆にペットとしてよく飼われたり家畜等の身近な生物は少ない
この後にも同様に石森章太郎原作、東映制作、生物モチーフの敵が現れるドラマが作られた。V3、Xの後半、アマゾン、ストロンガーの前半、人造人間キカイダー、変身忍者嵐等である。次の機会にはシン・仮面ライダーも含めて引き続き考察したい。(command Z)[2023/04/20記]
]]>高橋幸宏に続いて坂本龍一も亡くなってしまった(3月28日、がん、71歳)。本ブログにもたびたび書いたが、筆者に音楽面・思想面で大きな影響を与えた音楽家だった。ソロ作品(コラボレーションを含む)から思い出に残る10曲を選んでみた(かっこ内は発売日。発売時系列順)。
■Thousand Knives(1978/10/25)
「YMO前夜」に制作された同名ソロデビューアルバム収録。筆者はYMOでのライブバージョンを先に聴いている。アルバム全体も素晴らしいと同時に、YMOでの「役割」や実験性も興味深い。
■War Head(1980/07/21)
シングル。ソロ作では一番最初に買ったと思う。直前の「増殖」でYMOが見せた非ポップ路線に連なる過激で硬質な曲調。蛇革模様のシャツを着たジャケットと紫色のカラーレコードも強烈だった。
■Riot in Lagos(1980/09/21)
「B-2 UNIT」収録。さらに前衛化・先鋭化・解体したかのような楽曲群。これもYMOでのライブ(LAからのTV衛星生中継)を先に聴いた。
■フォト・ムジーク(1981/12/23)
シングルB面。同年8月のNHK-FM「坂本龍一の電気的音楽講座」で制作・録音された。筆者はこの番組の前後で音楽の聴き方が全く変わってしまった(「解像度」が上がった)。リズムマシンやミニキーボードを使ってコピーもした。曲名は公募されたが筆者も応募した(「カノープス」:星空のイメージと、りゅうこつ座の一等星=龍一の語呂合わせ)。
■い・け・な・いルージュマジック(1982/02/14)
忌野清志郎との共作。YMOとRCサクセションは表面的な音楽スタイルこそ違うものの、その後の活動を見ると坂本と忌野はより根源的なところで相通じるものがあったと思う。
■バンブー・ミュージック(1982/07/23)
ジャパンの解散直前だったデヴィッド・シルヴィアンとのコラボシングル(「バンブー・ハウス」との両A面)。2人がよく融合している。シルヴィアンの弟でドラムのスティーヴ・ジャンセンも参加。
■メリー・クリスマス・ミスター・ローレンス(1983/05/01)
坂本が出演もした初の映画音楽のメインテーマであり最も認知度が高いとされている。映画は公開当時と2021年の4K修復版を見た。ピアノで弾けるようになりたい。
■ジャパン(1983/12/10)
「戦メリ」のピアノによるセルフカバーアルバム(カセットブック)「Avec Piano」を「Coda」としてCD化した際に追加収録したミニマルな曲。「文字通りの日本と、もう解散してしまったイギリスのグループへの思い入れとをひっかけてネーミングした」(坂本、ライナーノーツより)。
■フィールドワーク(1985/02/21)
トーマス・ドルビーとのコラボシングル。当時は12'シングルも出た。これも両者が見事に融合。フェアライトCMIを使用したと思われるクリアなデジタル音が心地よい。2人が出演するPVもよくできていた。ドルビーは頭を剃り上げて気合の演技。2012年にドルビーの初(そして現時点では唯一の)来日公演でも演奏されたが、間奏に「戦メリ」のメロディを織り込んでいた。ドルビー、いい奴!(笑)
■ラストエンペラー テーマ(1988/01/21)
アカデミー賞作曲賞を受賞して「世界の坂本」と呼ばれるように。戦メリも良かったが「グッと来る度」ではこちら。筆者友人(フルートを吹く)曰く「坂本は稀代のメロディメーカーでもある」(大意)。映画はオケの後輩と見に行った。
初め、思い付くままに選んでいったらこの2〜3倍の曲数になってしまった。取り上げた以外にも名曲・名盤・名演がたくさんある。
ネットでも物議を醸したが、坂本の訃報に際してメディアが高橋作曲の「ライディーン」を流すのはおかしい。YMOでの活動が著名で、そのYMOで最も知られている曲だとしても、だ。負けず劣らず有名な「テクノポリス」(もしくは「東風」「ビハインド・ザ・マスク」)を流すべきである。(敬称略、command Z)[2023/04/12記]
]]>7月に筆者がコロナでドタキャンしたセッションの次の回が12月24日に開催されたので、リベンジを果たしてきた。ドラム10曲とパーカッション1曲。ドラムを叩くのは8月以来なので、前日に2時間スタジオで個人練習。以下演奏順に(◎:バンドで叩いたことあり ○:セッションで叩いたことあり △:曲は知っていた ▲聴くのも初めて)。
○Panama/Van Helen
まさかの連絡ミス(原曲は半音下げチューニング、ギタリストはノーマルで弾きたかったが書き込みを忘れ、ベーシストは半音下げで来た)で、2回やり直し(^^; 3回目に何とか完奏。
○White Room/Cream
有名曲なのに仕込みの甘い人がいたが、筆者とギタリストで引っ張って何とか完奏。
△Don't Answer Me/Alan Parsons Project
曲表明時にパーカションの指定があり(明らかにカスタネットを指している)、ドラムは先に他の人が便乗したので、パーカスで便乗。楽器は幹事側がスタンド付きのものを用意してくれ、ありがたく借りた。他にドラムがいてのパーカスも楽しい。
△You Could Be Mine/Guns N' Roses
仕込みが甘いと言う人がいて、かつ構成がやや複雑なので不安がよぎったが、ギター2人とボーカルがきっちり仕込んできたので、なかなかの出来だった。
◎HURRICANE/VOWWOW
当初のメンバー2人が参加できなくなり、ベースは数日前、ボーカルは当日朝(しかも本来はドラマー)に交代。そもそも難易度が高く、ボーカルが途中で構成を飛ばしてそれに付いていっちゃった人と、原曲どおりに行く人とに分かれて崩壊しかけたが、幸い、ずれたことに気づいたメンバーが過半数いたので、強引に戻して何とか完奏。
○Livin’ On A Prayer/Bon Jovi
イントロでベースが構成を間違えなかなか出てくれなかったが、ここは単に待っていればいいので崩壊はせず、有名曲でもありまずまずの出来。
▲I Don't Need No Doctor/Robben Ford
ブルース系でギター2本のかけ合いがある。事前の掲示板では表明者が現場でのアドリブをやりたそうだったが、書き込みが不十分だったので、筆者が疑問を投げて音源どおりの構成で行くことに。しかしそれでも間違える人がいて、若干不完全燃焼。個々の技術は良かった。筆者はコーラスも。
△Down Town/桑名晴子
ギタリストの名前がハルコで、以前からやりたがっていた。7月にも表明して筆者も便乗していた(メンバーがそろわず不成立)。シティポップスや歌謡曲は実はキメが多いが、それなりに仕込んで臨んだので無事に完奏。
▲曇天/DOES
筆者が今回叩いた中で最速のBPM。パターン部のハイハットは4分音符、フィルインも一瞬なのでまだいいが、間奏後半のキメが16分の連打でキツかった(次いでHURRICANE)。案の定、翌日に軽い筋肉痛(苦笑)。
◎朝日楼/ちあきなおみ
アニマルズ「The House of the Rising Sun」のカバーなので、ぎりぎりロック(笑)。以前、浅川マキのコピバンで叩いた(訳詞は浅川)。ドラム自体は難しくないが、より情念を込める感じで叩いた。
▲Take Me Down/The Pretty Reckless
事前に曲が出そろってきた段階で、どれに便乗しようかと未聴曲を聴き、かっこよかったので便乗。あまり知られていない曲で、表明者(ボーカル)も気合を入れてきたと思われ、良い出来だった。
セッション後に他参加者からSNSで好評の声が寄せられ、気分がいいので載せておこう(笑)。「何曲も共演できて楽しかったです」「凄腕ドラマーさん。シビレるドラム沢山堪能しました♪」「シンバルの叩き方がカッコよくて真似っこしたいと思いました」「ドラム素晴らしかったです!!」「キレッキレのドラム、カッコ良かったです〜!」「ドラム素晴らしいです!」「○○さんからも上手い方と伺っていましたので、共演楽しかったです」「心地よいリズムで、ぜひご一緒したいと思って聴いていました」(command Z)[2022/12/28記]
]]>ティプトン、エントウィッスル&パウエルのアルバム「Edge of the World」を、遅ればせながら購入して聴いたらなかなか良かったので、好きなロックのトリオバンド10を。メンバーは全盛期または現ラインナップを、あえて上物→ベース→ドラムスの順に表記した。
■エマーソン、レイク&パーマー(キース・エマーソン:K、グレッグ・レイク:B&V、カール・パーマー:D)
ギターロック全盛期にキーボードトリオで殴り込みをかけた。プログレに分類されるが、ハードロック的なダイナミズムも持つ。「悪の教典#9 第1印象」は、筆者が過去(主に大学時代)に最も練習した曲。
■キング・クリムゾン(ロバート・フリップ:G、ジョン・ウェットン:B&V、ビル・ブルーフォード:D)
1960-70年代はアルバムごとにメンバーが替わり人数もまちまちだが最終期は3人。「レッド」発表と同時に解散してしまったがバンドが続いていたらトリオでライブを行っただろう。
■ラッシュ(アレックス・ライフソン:G、ゲディー・リー:B&K&V、ニール・パート:D)
1975年の2nd「夜間飛行」から2020年パートの死去まで不動・鉄壁のトリオ。全員がテクニシャンで高度な音楽性を持つ。ある評論家は「時代と無関係に進化し続けるバンド」と評していた。コピーするなら5人編成で全然OK(笑)。
■イエロー・マジック・オーケストラ(坂本龍一:K&V、細野晴臣:B&V、高橋幸宏:D&V)
以上は3人だけでライブ可能なバンドだったのに対して、YMOは打ち込みと同期した演奏だし、ライブではサポートメンバー(最低でもマニュピレーターの松武秀樹)が加わるが、TV番組では3人だけで「RYDEEN」をクリックなしの生演奏したことがある。
■センス・オブ・ワンダー(難波弘之:K&V、松本慎二:B、そうる透:D)
ELPや第2期UKと同様のキーボードトリオ。人力だけで高度なライブを展開。プログレをベースにポップな面も持つ。筆者は数多くライブを聴きに行った。
■ジャンセン、バルビエリ、カーン(リチャード・バルビエリ:K、ミック・カーン:B、スティーヴ・ジャンセン:D)
元ジャパンの、我の強いデヴィッド・シルヴィアン以外の3人によるユニット。実験・内省的な作風。
■ブルー・マーダー(ジョン・サイクス:G&V、トニー・フランクリン:B、カーマイン・アピス:D)
これもスーパーグループ。1stオープニングの「Riot」は筆者愛聴曲。バンドは短命だったのが残念。
■ボジオ、レヴィン、スティーヴンス(スティーヴ・スティーヴンス:G、トニー・レヴィン:B、テリー・ボジオ:D)
筆者がよく聴いていたボジオとレヴィンに対しスティーヴンスはノーチェックだったが、プログレッシブでハードなアルバムを発表。1枚で終わるかと思ったが3年後の2ndも良かった。
■ワイルド・フラッグ(山本恭司:G&V、満園庄太郎:B、満園英二:D)
VOW WOW解散後の山本が若手兄弟リズム隊と結成。分厚い音のVWから一転してシンプル、ストレートなハードロックへと回帰。
■人間椅子(和島慎治:G&V、鈴木研一:B&V、ナカジマノブ:D)
「イカ天」に登場、音楽性・世界観と鈴木のコスプレ(ねずみ男)で衝撃を与えた。内田春菊は「無神経な体育会系に負けないきっちりした歌詞やコンセプトや考え方」と評し中島啓江や伊東銀次も絶賛。筆者は当時から好きで後にコピーバンドを組んだ。
クリーム、ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス、ベック、ボガード&アピス、UK(第2期)、ポリスなどもかっこいいトリオだ。「そして3人が残った」ジェネシスも好きだが3人でライブは難しいだろう。フュージョンでは渡辺香津美のMOBO 3、青い山脈、ブルーフォード&ジェフ・バーリンとのトリオも強力。(command Z)[2022/12/20記]
]]>フジミ模型 1/24 三菱パジェロミニVR-II
購入:2022/06/23 製作開始:2022/11/03頃? 完成:2022/11/18
ボディ色:GSIクレオス Mr.メタリックカラー GX215 メタルブラッディレッド &
タミヤカラー ラッカー塗料 LP-11 シルバー
■購入の経緯
カーモデル製作において、いわゆる「劇中車」を再現するのが楽しくなり、「相棒」に登場する神戸尊のGT-Rを作ったので、「ガリレオ」に出てくる車も何か作りたくなった。主人公のガリレオこと湯川学(演:福山雅治)は車に乗らないが、刑事たちはもちろん乗る。「真夏の方程式」の原作版小説に以下の記述があった。「内海薫の愛車は臙脂色のパジェロだ。捜査に自分の車を使用することはなるべく避けるよう上からいわれているが、彼女はあまり意に介していないようだ。自分がそうなので、草薙も注意する気はない。それどころか、今日は助手席に便乗している」。…うん、これにしよう。TVシリーズでは、内海刑事(演:柴咲コウ)はパジェロではなくトヨタブレイドに乗っていたが、色だけは濃い赤で原作の設定を生かしていた。
■計画と準備
キットをネットで検索。人気車種らしく、タミヤ・アオシマ・フジミの3社が歴代パジェロのどれかを製品化している。内海刑事は普通の(=登録車の)パジェロに乗っているのだろうが、ちょっとゴツい。刑事が私用でも軽自動車に乗るとは思えないが、あくまで「柴咲コウが乗ったら似合う」イメージ優先でミニにした。問題の塗色だが、実車では派生車パジェロジュニアの「サンチャゴレッド」がメタリックな臙脂色という感じで、再現するには「GXメタルブラッディレッド」が近そう、しかもこの色はすでに所有している(燕の脂の色だからブラッディでちょうどいいと思っていたのは、筆者の勘違い)。実車には濃いブルーやグリーンとの組み合わせで設定されている、シルバーとのツートンカラーがかっこいいので、裾回りはタミヤのシルバーで塗ることにした。また前面に、これまで作った乗用車やスポーツカーにはないカンガルーバー(グリルガードともいう。ステンレス製?)が付いていて目立つが、成型色は黒だったので、メッキ調塗料で塗ろうかなと考えていた。スバル360で導入した、グリーンスタッフワールド「クロームメタル」を使おう。
■製作過程
評判のいいキットで、実車の雰囲気をよく再現しつつ、部品数は少ないので、さくさく組める。ボディをツートンで塗るのは初めてだ。マスキングをして、先にシルバー、後からメタルブラッディレッドを吹いたが、まずまず上手くいった。リアバンパー周辺がちょっと汚くなってしまったが、幸いスペアタイヤに隠れる部分なので目立たない。メタルブラッディレッドは光が当たるとかなり明るく見えるが、これはこれとしてパジェロミニの実車に設定されていた「ピンキッシュレッド」に近い色味で悪くない。そもそも実車を完コピするのが目的ではないし、シルバーとのバランスもいいので満足。白抜き文字のデカールも映える。クロームメタルは液体の状態でも素晴らしい金属光沢で、昔の体温計に入っていた水銀か、T-1000型ターミネーターのようだ(笑)。カンガルーバーに塗ると本領発揮といったところで、カンガルーバー以外にもミラー類の鏡面に塗った。今後も使っていこう。
■完成
今回も、ノートパソコンに背景(TVシリーズ「ガリレオ」のタイトル画像)を映して写真撮影した。ちなみに草薙俊平刑事(演:北村一輝)は、原作では黒の日産スカイラインに乗っている(TVシリーズや映画には車は登場せず)。またTV第2シーズンで、内海に代わって湯川とコンビを組む岸谷美砂刑事(演:吉高由里子)は、トヨタRAV4(色は白)に乗っていた。(command Z)[2022/12/15記]
]]>架空対談:キャンディー奥津軽いまべつ×バッドナース中村日赤
C「11.17のシンニチイズム ミュージックフェスが良かったから振り返ってみようぜ」
B「女子プロ界一の音楽好きを自認する私としては非常に楽しめたな」
C「まず事前特番が面白かった」
B「棚橋真壁とバンマスの厚見玲衣、棚橋のテーマを作曲演奏したマーティフリードマンが出演。司会の清野アナもプロレスと音楽、特にレスラーテーマ曲に詳しい人で適任」
C「マーティは知ってたけど厚見さんはどんな人?」
B「有名なのはVOWWOWへの参加かな」
C「当日も出演した山本恭司さんのバンドでしょ」
B「BOWWOWから斉藤光浩が抜け、厚見さんとボーカルの人見元基が加入して音楽性が変わり海外にも進出。前身バンドのフロントマン3人が集まったから、ハンセンとブロディとホーガンが組んでデビアスとスヌーカもいるって感じかな」
C「レスラーにわかりやすい例えだ」
B「厚見さんはその後清志郎やカルメンマキ&OZのサポートで弾いてるよ」
C「OZアカデミーと関係…」
B「ない」
C「好きなテーマ曲で真壁が前田のキャプチュードを挙げたのが意外だった」
B「マーティのアイアンマンは納得。厚見さんはザ・スコアーで選曲はらしいけど解説がマニアックだったね」
C「プロレスとHR/HMの親和性が高いのは賛成」
B「当日だけど新日は代々木の第一で興行したことないらしい」
C「棚橋が出るからゴキブリマスクのTシャツを着てったぞ」
B「何でだよ」
C「2階スタンド最前列で良かったね。網羅的な報道はされているから印象に残ることを挙げていこう」
B「歴代番組テーマなどオケ曲もバンドで再現してたな」
C「松崎しげると中村あゆみは声が全然衰えてなかった」
B「曲自体で燃えたのは山ちゃん(UWFメインテーマ)。98年のG1決勝(vs橋本)を思い出すよ」
C「橋本と言えばHold Outの替歌はうまい。♪武藤ちゃんはハゲる×2 頭の先からどんどんハゲてゆく〜」
B「蝶野のテーマを白(Fantastic City)黒(Crash)両方やったのは良かったけどHold Outもムタ版につなげてほしかった」
C「デスペのAguja De Abejaで弾いた渡辺香津美さんもすごかったね」
B「音楽フェスでもあれだけ豪華なメンツは集まらない。逆にプロレスだからこそ集まったとも言えるな。巧い人はたくさんいるけど今回はまずプロレス好きな人を集めたと思う。高中さんは天龍引退試合もだったけどリング上で弾くのが好きだね(笑)」
C「オーケンはタバスコ一気飲みしてたけどウォリアーズのエイリアン設定は知らなかったよね。当時はスラム街でネズミを食べてた話の方が知られてたんじゃない?」
B「おっと思ったのはStar Cycle。次期シリーズ参加外国人選手の予告で流してた曲ね。それとベイダーのEyes Of The Worldのドラム。他の曲はどのパートもアドリブ入ってると思うけどオカズまで完コピだった。大菊勉という人だけどコージー好きなんだろうな。それにしても山本厚見がZEPレインボーフロイドで共演とは胸熱だったよ。VOWWOWと香津美さんは元々好きだから代表曲を焼いておいたぞ」
C「サンキュー。ところで3つ謎があったよね。その1、サーベルタイガーが演奏されなかった。シンニチイズムと銘打つならシンの貢献度はハンセンアンドレと並んでベスト3、ホーガンより上だろうって」
B「その2、スカイハイが演奏されなかった。ベストオブザスーパージュニアでずっと使ってるのに」
C「その3、橋本のときに小川の映像が流れなかった。他はレアな映像も流したのに大人の事情? 猪木追悼のコメントはスポニチに載ってたよ」
B「しかし手を叩きすぎて痛くなったね。コロナのせいもあるけど音楽ライブだと踊ったり歌ったりだから」(command Z)[2022/11/29記]
]]>「タモリ倶楽部」で9〜10月の2週にわたり「水上タクシー」が取り上げられた。これは面白そうだと思い乗ってきた。併せて東京スカイツリーにも初めて登った。
事前にまずはタクシーを運航する「東京ウォータータクシー」のサイトを閲覧・確認。東京スカイツリー近くにも船着場があるのでこの機会にツリーにも初めて登ってみよう。とするとメニューのうち「ベーシックライド カスタム便」が良さそうだ。到着地は東京スカイツリーで決定。日没の1時間前に着くのが夕景と夜景が両方見られていいだろう。出発地はツリーまで1時間で行けて電車が便利な場所。となると田町・品川・五反田が候補だ。またどう考えても晴れの日に決行したい。
ここまでざっくり計画をまとめ詳しいことも聴きたいので東京ウォータータクシーに電話した。まとめると、・タモリ倶楽部の影響は多少あるが、1週間前に電話すればまず予約できる ・筆者の希望からすると出発地は駅から近いので田町がよい。またツリーのサイトも閲覧したが数日前なら余裕で前売券を買えそうだ。
決行は11月中旬と考えており日没は16:32-16:37。逆算すると田町発14:30→東京スカイツリー着15:30とするのがよい。天気予報をにらみながら11月12日決行と決め、11月6日にタクシーを予約、ツリーの前売券(上下両方の展望台に登れる)も購入した。
当日は雲一つない快晴。まずは田町の「大連」でランチ。初めて来たがコスパがめちゃくちゃいい。「豚肉とザーサイ炒め定食」が、餃子3個・ライス・スープ(具だくさんの酢辣味)・ザーサイ漬け・デザート(カットしたグレープフルーツ)が付いて780円。
満足し、田町駅を挟んで反対側にある船着場に向かう。…と、すぐに運河を渡る橋に出て、その脇が船着場であった(元々防災用なのを兼用)。なるほど近い。出発約15分前だったが、ちょうどタクシーが来て旋回しているところだった。黄色い船体に紫のロゴ。8人乗りと小型だがあとで調べたら双胴船であった。停止し船長氏(と言っても乗務員は1人だ)が降りてきてあいさつ。筆者たちが早く着いたので、サービスで予定より早く出発し多少寄り道して「サプライズ」もあるそう(もちろん料金は1時間分のまま)。
出発してまずは南へ。東京モノレールや東海道新幹線が見える。オオバンやウミウなど海鳥もいる。左折して高浜水門をくぐりレインボーブリッジを左手に見ながらお台場の近くへ。ここで「サプライズ」。ユリカモメには餌をやってもいい決まりになっているそうで、船長氏、続いて乗客の筆者たちがデッキに出てパン屑を撒くと大量のカモメが飛んで寄ってきた。これほど多くをこれほど近くで見るのは初めてだが、ホバリングする顔を前から見ると可愛い。動画も撮影。
その後は隅田川を遡る。途中では水上バス「エメラルダス」や以前乗った「ヒミコ」と行き交った。右折して源森川水門をくぐり北十間川に入ると、程なくツリーのすぐ近く「小梅橋」船着場に着いた。今後のために船長氏に尋ねるとたいていの川は通ることができ、旧中川の木下川水門も荒川ロックゲートも通れるとのことなので、いずれ自宅近くからも乗ってみるかな。記念撮影後、船長氏に別れを告げツリーへ。
開業10年たってもかなり混雑して外国人観光客も多いが、エレベータは上下を分けているので運行は意外にスムーズだ。地上340-350mにある「天望デッキ」では富士山などの夕景、445-450mの「天望回廊」では夜景がよく見えた。さらに降りるとこの日は「女性に対する暴力をなくす運動」に協力した紫色の特別ライティング。夕食も中華でもよかったが、最近見つけたもんじゃ焼き店で締めくくった。(command Z)[2022/11/20記]
]]>ハセガワ 1/24 スバル360 デラックス
購入:2022/10/09 製作開始:2022/10/09 完成:2022/10/31
ボディ色:GSIクレオス Mr.カラー C391 機体内部色 ターコイズグリーン(ソビエト)
■購入の経緯
筆者がリアルタイムで見ていたTVドラマ「人造人間キカイダー」が50周年を迎え、YouTubeの東映公式チャンネルが第1話から順次配信している。見ているうちに、主人公の仲間の私立探偵(へっぽこ)、服部半平(ハンペン)が乗るスバル360(ポンコツですぐにエンストする)が懐かしくなった。スバル360は可愛いし、1台作ってもいいだろう。昔、叔父が乗っていたかもしれない(R-2だったかも)。キットは現行品があるはずだ。
■計画と準備
ネットで調べたところ、ハンペンのスバルは歴代4台が存在し、それぞれ色や仕様が異なる。特撮ドラマなのでカーチェイスや爆破シーンもあり、酷使されたのだろう。補修して撮影された回もあった。一番多くの回で活躍したのは2代目の緑色の個体で、筆者の記憶に鮮明だったのもこれだ。元々は「ブリリアントレッド」だった市販車を緑色に塗り替えたらしく、内装は赤色が残っていてなかなか個性的な配色だ。キットは通販サイトですぐにハセガワ製が見つかった。「デラックス」と「ヤングSS」があり、どちらも発売中。ヤングSSの「'60sガールズフィギュア」付きもあるが、これは必要ない(笑)。デラックスもヤングSSも、実車とはボンネットのスリットの有無など細かい仕様が同程度に違うので、安価なデラックスを購入。改造などはせず、塗装で対応できる範囲で再現することにした。またネットで見られるのは古い映像で色調がくすんでいたり、媒体によって色の差もあり、ボディがどんな緑なのかわかりにくい。クレオス「デイトナグリーン」やガイアノーツ「エメラルドグリーン」(どちらもやや黄緑寄り)も考えたが、最終的に明るいきれいな青緑色だったと判断。手持ちのクレオス「ターコイズグリーン」を選択した。内装はクレオスのC3「レッド」で。
■製作過程
ボディまわりの成型色は、市販車の「クラウドブルー」を想定したきれいなライトブルーで、ハンペンスバルを再現するのでなければそのまま作るところだが、今回は断念。しかしターコイズグリーンはイメージ通りの仕上がりで満足。内装の成型色は黒。赤は隠蔽力が弱く、直接塗るには不向きなので、まずピンクのサーフェーサーを塗り、その上から赤を塗った。実車の内装の一部と屋根は白く、部分的に黒の成型色にかかるので、やはり隠蔽力を考慮し、白のサーフェイサーを塗料として塗った。前後のバンパーはメッキ部品だが、ボディ側の取り付け部分も極力近い銀色に塗りたいので、以前から気になっていた、グリーンスタッフワールドの「クロームメタル」を初めて購入。おお、これはかなりの金属光沢だ。今後も随所で使っていこう。
■完成
ハンペンのフィギュアを作るのは大変なので、キカイダーのフィギュアでもないかとネットを検索したところ、ちょうどいい縮尺の7体セットが格安で売られていたので、この機を逃さずと購入。スバルを挟んでキカイダーとハカイダーを対峙するように配置し、撮影した。ここでデカールの貼り忘れに気づき、追加で貼った。ナンバープレートは劇中のものを再現するので、これだけは後回し。さらに完成直後、製作時に参考にしたブログの主も、同じく2代目緑のハンペンスバルを作り始めた(笑)。彼or彼女のキットはアリイの1/32で、撮影時の破損・汚損やその修復まで再現している、すごい! 本放送から50年を経て同時に2人の人間があのポンコツスバルを作っているのがおかしく、またうれしかったので、ブログ主にメッセージを送った。(command Z)[2022/11/17記]
]]>フジミ模型 1/24 フォルクスワーゲンゴルフI GTI
購入:2021/03/29 製作開始:2022/10/21 完成:2022/10/28
ボディ色:ガイアノーツ メカトロウィーゴカラー WG-06 れもん
■購入の経緯
通販サイトを見ていたらおすすめに表示された。確か在庫僅少だった記憶がある。初代ゴルフ(1974-)はそれなりに好きな車だ。先代のビートルは曲線的な形をしており今の目で見るとかなりレトロ感があるが、ゴルフは直線的なデザインで、初代ホンダシビック(1972-)に通じる合理性も感じる。プラモデルは他社からより精密で高価なキットも出ているが、これはお手頃価格だった。加えて、昔、筆者が所属していた吹奏楽団のメンバー2人が乗っていて(1台を1人がもう1人に譲った)、筆者はどちらにもよく乗せてもらったので、その個体を再現しようと思った。
■計画と準備
実車のボディカラーは、わずかに白味を帯びた明るいレモンイエローだった。塗料はそれに近いガイアの「メカトロウィーゴカラー れもん」を選択。実車は一般グレード(LS?)だったが、キットはGTIなので、特にフロントグリルのフォグランプの有無が異なるが、幸いキットには、バージョン違い製作用として一般グレードの部品も同梱されていたので、ありがたく利用した。逆に、GTIにしか付いていないサイドスカートやリアスポイラーなどのエアロパーツは、使わなければそれで済む。前後のバンパーやリアランプの細かい点にも違いがあったり、サンルーフも屋根を切り取れば開口可能な仕様であったが、改造はせず、塗装(バンパーの塗り分けなど)で対応できる範囲で再現することにした。
■製作過程
当初はゆっくり(もっとあとの時期に)作ろうと思っていたが、上記吹奏楽団の定期演奏会と、当日その後にOB会(飲み会)が開かれ、元オーナーの2人も集まるというので、それに間に合わせるべく、約1週間で製作することにした。幸い、バックドアは開閉可能だが、エンジンの再現などはなく、全体に部品点数は少ない。
クリアパーツとメッキパーツ以外の成型色は全て白なので、そういう場合の常として、シャシー回りは黒のサーフェイサーを一気に吹いてしまう。ホイールは2種類入っていたが、実車に合わせてオーソドックスなデザインの方を選択。スポークホイールの方は、これから作るトヨタ2000GTに使えないかと一瞬思ったが、サイズが合わなかった(2000GTの方が大きい)。そりゃそうか。全体に特に大きな問題はなく、さくさく組み上がった。ボディカラーは実車よりわずかに彩度が高いようだが(写真に撮るとさらに高い)、かなりイメージに近く、満足。サイドモールの銀色を塗るのが、ちょっとヨレてしまったな。
■完成
完成後にスマートフォンで撮影。最近はノートパソコンのモニターに背景画像を映して撮ることが多いが、ドイツ車ならアウトバーン、アウトバーンと言えばクラフトワークでしょということで、アルバムジャケットのイラスト(昔のベンツとビートルが描かれている)を今回は採用。所持していたタミヤのディスプレイケースには、今回初めて同じタミヤの「情景シート 石畳B」を敷いてみた。車名プレートも、ラベルライター「テプラ」とホームセンターで買ったモール材で作成し、「セメダインBBX」を使用して取り替え(着脱)可能式とした。
演奏会当日。コロナの影響で3年ぶりの定演である。指揮者も今回から新しい人に代わった。以前より上手くはなったが、はっちゃけた感じは薄くなってしまったかな。完成したキットを持参して、会場・0次会場・OB会会場でお披露目。2人の元オーナーには好評で、遅れて参加したメンバーには(いい意味で)「店のオブジェかと思った」と言われた(笑)。(command Z)[2022/11/09記]
]]>映画「シン・仮面ライダー」を本稿執筆時点で2回見た。印象や感想を。
■前提
・原作漫画は当時読んだが詳細は覚えていない
・TV版本放送は「仮面ライダー」〜「ストロンガー」と「スカイライダー」「スーパー1」はほぼ毎回見た。再放送を見たものもあるがいずれもずいぶん前
・「シン・ゴジラ」「シン・エヴァンゲリオン劇場版」「シン・ウルトラマン」は見た
・いつもどおり事前情報をなるべく入れずに見た。といっても事前情報は少なかった
■総論
・面白かった。最低もう1回は見る
・原作漫画(特にエンディング)とTV版の要素をうまくミックスしていた
・マニアネタ、オマージュ満載
・音楽も良い
■ライダー側
・本郷猛/仮面ライダー(演:池松壮亮)の変身&サイクロン号の変形シーンがかっこいい。ライダーキックは説得力ありまくり
・緑川ルリ子(演:浜辺美波)・本郷猛との関係・その変化が、過去作以上に重要なものとして描かれる
・TV版の主要人物、立花藤兵衛と滝和也は事前情報になかったが、出てこないわけがない。果たして「政府の男」(演:竹野内豊)の名が立花、「情報機関の男」(演:斎藤工)が滝だった
■SHOCKER
・「世界征服を企む悪の秘密結社」から「計算機知識を組み込んだ再造形による持続可能な幸福組織」という現代的な組織として登場
・予告編にはクモ、コウモリ、サソリ、ハチの各オーグが登場。TV版初期の怪人と同じモチーフとわかる。コウモリ(演:手塚とおる)とサソリ(演:長澤まさみ)は人間に近い姿だが、クモ(声:大森南朋)とハチ(演:西野七瀬)はライダー同様に硬質なマスクを着けたメカニカルなデザインでかっこいい。特にハチはオーグという呼称が明かされる前から「蜂女も出るのか!」と盛り上がる
・果たしてカマキリ・カメレオン(K.K)オーグ(演:本郷奏多)とコブラオーグ(名前のみ)が登場、TV版第10話までのモチーフがサラセニアン以外そろった。K.Kのニコイチはゲルショッカーの手法
・サソリオーグは現れるなり英語交じりでしゃべり(そこまでにシンゴジ・シンウルの出演俳優が出たので)一瞬石原さとみ?と思った。アップで別人とわかったが誰? エンドロールに長澤の名を見たときも一瞬「え、どこに出てた?」と思ったが、サソリだったと気づきにんまり。怪演!
・ハチオーグの旧名ヒロミはTV版ひろみのオマージュ
・自律型AIのジェイは人造人間キカイダー、ケイ(声:松坂桃李)はロボット刑事のオマージュ
・大量発生型相変異バッタオーグ、チョウオーグ(演:森山未來)も登場。大量〜はショッカーライダーのオマージュ。最初に11人現れるのは漫画、5人が倒されて6人残るのと黄色いマフラーはTV版のオマージュ
・チョウオーグは最初に名前だけを聞いて「ギリーラ?」と思ったが、「青い蝶」つまりなんとイナズマンのオマージュ。「兄の名がイチロー」はキカイダー、ダブルタイフーンと「父よ母よ妹よ」はV3のオマージュ
■その他
・シンウルに登場した200系ランドクルーザーが再登場(おそらく同一個体)
・ルリ子とヒロミの髪形はエヴァのレイとアスカに似せた?
・大森と松坂はパンフを見るまでわからなかった。仲村トオルと安田顕は見ても(役名が書かれていないので)わからなかった(本郷の父と、彼を殺した犯人)
■観賞後にネットで知った
・ダンプカーに書かれた「三栄土木」はTV版のロケ地
・TV版にライダーのマスク脱着シーンはないので、同じ石森原作「快傑ズバット」から流用
・クモオーグが乗る車は故・実相寺昭雄監督の遺品
・他の劇中車等はTV版サラセニアン回のオマージュ
・滝が買い物をした紙袋にAmigoの文字(TV版で立花が営む店名)
(command Z)[2023/04/03記]
]]>3月5日、レーナード・スキナード(以下LS)のギタリスト、ゲイリー・ロッシントンが亡くなった(71歳、死因不明)。LSはサザンロックを代表するバンドの一つであり、ロッシントンは最後に生き残った創設メンバーであった。RIP.
筆者は2000〜15年、LSのコピー(トリビュート)バンド「F」に参加してドラムを叩いていた。FやLSの思い出を記そう。
筆者はFのメンバーと知り合うまで、LSについてはよく知らなかった。知っていたのはバンド名と、アメリカ南部の出身でサザンロックと呼ばれるジャンルの音楽をやっていることくらい。しかし同ジャンルではZZトップやオールマン・ブラザーズ・バンドの名前の方がよく見聞きした。
聴いたことがある曲も「Free Bird」「Sweet Home Alabama」だけで、後者は誰が演奏している曲かは知らず、前者はプロレスのタッグチーム「フリーバーズ」が入場テーマ曲にしていたからだ。
1999年か2000年のある晩、筆者は自分の親世代の知人3人と自由が丘のチェーンすし店で飲んでいた。知人の1人が、店内で1人で飲んでいた筆者と同世代らしき長髪の男性に「あら、いい男ね」などと言って酒を進めたのはいいが、進めた本人は程なく酔いつぶれてしまった。気まずかったので筆者は男性に(外見から)「音楽とかやってますか」と尋ねると「LSのトリビュートバンドを。ただし今はメンバーがそろっていないので、アコースティックで」とのこと。彼はFの創設メンバーでリーダーのMさんだった。
その後しばらく連絡を取り合い、筆者は数カ月後Fに加入した。ベースも空席だったが、筆者の知人が続いて加入。エレクトリックな編成でライブを行うようになった。さらにピアノやコーラス3人も加わり、最盛期には本家LSと同じ10人編成で活動していた。
LSの楽曲は筆者の感覚では、ハードロックをベースにブルースやカントリーのテイストを加えた、陽気でやや泥臭いものだ。またギタリスト3人を擁した(トリプルギター)重層的なサウンドが特徴。
ドラムをコピーする難易度は特に高くはないが、一部の曲には筆者がそれまで叩いていたHRやプログレのスクエアなノリとは違うグルーヴが求められる。また本家LS同様にFもギター3本なので、彼らの音量に負けないようにしなければならない。
筆者が好きな曲は、Saturday Night Special、Simple Man、Workin' for MCA、I Ain't the One、Free Bird、I Need You、Cry for the Bad Man、I Know a Littleといったあたりだ。
LSは1977年の飛行機墜落事故で、搭乗していた主要メンバー数人が死んでしまい、いったん解散する。その後は新メンバーを加えて再結成、活動していたが全盛期の勢いには及ばなかったようだ。ロッシントンの死去で今後はどうするのだろう。
Fは1978年結成と長い歴史を誇り、日本のLSトリバンでは最も有名らしい。アマチュアバンド界隈で「東京のプログレ人口500人説」なるものを聞いたことがあるが、サザンロックはさらに狭い(しかし熱い)世界で、Fのライブには東京周辺のみならず、北海道や大阪、福岡から毎回のように聴きに来てくれる友人やファンが大勢いてありがたかった。40代以上が多くがんがん飲食もしてくれるので、ライブの売り上げでスタジオ代が賄えたほどだ。
15年叩くうちに、トリビュートバンドに対する考え方がバンドと筆者とでずれてきたと感じたので、そう正直に話して脱退させてもらった。その後もFのライブは都合がつけば聴きに行っている。
LSの音楽性もあって、Fは笑いの絶えないバンドだった(たぶん今も)。本ブログ「ウイスキー」に書いたが、サザンロック界隈、少なくともFのライブの打ち上げの乾杯では「とりあえずビール」ではなく、バーボンのソーダ割りが基本というのが面白かったな。(command Z)[2023/03/20記]
]]>原作の漫画(石塚真一)は読んでいなかったが、ネットで話題になっていたのと仕事で書評を校正したので、ジャズが題材の人気作品であることは知っていた。映画の音楽を担当した上原ひろみは好きなピアニストだし、そもそもジャズや音楽映画は好みなので即座に見に行こうと決めた。せっかくならと劇場はDolby-ATMOS方式のTOHOシネマズ日比谷に。
結論から言うと大満足だった。プロアマ問わず全ミュージシャン必見だ。
ストーリーはオーソドックス。宮本大(テナーサックス)沢辺雪祈(ピアノ)玉田俊二(ドラムス)の3人の男子大学生がジャズトリオ「JASS」を組む。音楽を媒介にした青春・友情・成長・成功物語だ。終盤の「アクシデント」は予想の範囲内。画も平均レベルはクリアしているというところ。
ただし演奏シーンがかなりの時間を占め、特にジャズはインストゥルメンタルなので、表現は工夫していた。またアニメ映画のフレームレートは24コマ/秒で、従来は演奏シーンで音と画のズレが気になったが、本作はロトスコープやモーションキャプチャーを取り入れ、違和感はかなり軽減されていた。
何より音楽が素晴らしい。
JASSは沢辺が書くオリジナル曲を演奏するので、劇中の楽曲は(BGMも)ほぼすべて上原の書き下ろし。演奏は上原自身と、オーディションで選ばれた馬場智章(TS)、上原が指名した石若駿(Ds)が務めた。
世界一のプレイヤーを目指す大の強靭な音、上手いが前半では「そつなく無難でつまらない」と言われてしまう雪祈、まったくの初心者から始めた玉田、どれを「演じる」のも難題だったと思うが、楽曲も演奏もクオリティが高く説得力ありまくり。さすがに玉田は短期間に上手くなりすぎだが(笑)そこはご愛嬌。
上原たちはそうと知らずにメンバーを決めたが、馬場と石若が実は小学校時代からの知り合いで、劇中の設定に近いという話も奇蹟的だ。
終盤では「アクシデント」のため雪祈は「限られた条件」での演奏となり、筆者は注意深く聴いていたが、上原もきっちり同じ条件を自らに課してプレイしていた。すごすぎる。
実在の場所をモデルにした舞台にはくすっとさせられた。大が練習する隅田公園、玉田が通う早稲田大学、ライブハウス「SO BLUE」はブルーノート東京がモデルだ。
その日の最終上映回を見たので劇場の売店は閉まっていたが、パンフ(LPを模したデザイン)とサントラCDをすぐに入手した。サントラは劇中でJASSが複数回演奏した曲は全バージョンを聴きたかったが1種類ずつ。しかし全体のクオリティが高くてこれも満足。
ところですでにおわかりのようにJASSはベースレスのトリオである。山下洋輔トリオや彼らが踏襲したセシルテイラートリオ等の例はあるが、一般的ではない。
劇中ではまず大が雪祈に組もうと言ってその後に玉田が加わり、筆者は原作を読んでいないので「ベースはどんなメンバーが入るのかな」と思って見ていたが、入れる入れないの話はないまま話が進んでいった。パンフやサントラのライナーでも誰も言及していない。
…といったことをSNSに書いたら親切な人が情報をくれたので、石塚・上原・脚本のNUMBER 8によるポッドキャストを聴いたところによれば、決めたのはNUMBER 8で、理由は「普通ベースがいることは知っていたが、よく聴こえないのと、物語上もう1人入れられない、バランスが崩れる」(大意)。なるほどもともとはジャズに詳しくなかった人の発想だが、結果オーライとしよう。上原は作曲も演奏も(特に左手)大変だったそうだが。
原作を含めBLUE GIANTが改めてジャズにスポットを当て、特に若い世代に広めた功績は大きい。(敬称略。command Z)[2023/03/12記]
]]>TVCMなどの影響かウイスキーは「酒の王様」的なイメージがありいまでもそうだ。「ボトル1本」と言った場合は暗黙の了解でウイスキーを指すように酒の代名詞になっている。
成人して立食パーティなどに出るようになるとたいてい水割りも用意されているので飲むようになったが、なんか薄いような酸っぱいような味で美味しいと思ったことはあまりなかった。作ってから時間がたったり話しながら飲んだりで氷が溶けて薄まってしまったのだろう。
しかしロックで飲むと美味しいと思うようになった(後に水割りもちゃんと作れば美味しいと行きつけのバー〈後述〉のマスターに教わった)。家にも父親のボトルがあったが高そうなので勝手に飲んだことはほとんどない(いま考えると特に高くはない国産品だった)。
1997年、知人と3人でイギリスを旅行した。だいたいはロンドンにいたがエジンバラにも1泊か2泊した。夜ホテルでせっかくスコットランドに来たのだからスコッチを飲もうと思った。他の2人は「部屋にいる。行ってらっしゃい」とのことだったので1人で1階のバーに入った。
バーテンはロマンスグレーの上品な男性。片言の英語で「日本から来ました。スコッチを飲みたいのですが、詳しくないのでおすすめのものをロックでください」と伝えたところ「マッカラン」を出してくれた。…うむ美味しい。1時間ほどそのバーで飲んだ。
部屋に戻っていきさつを話すと詳しい1人が「あれはいいお酒」と教えてくれた。以来ウイスキーの一つの基準にしている。
2000年、Lynyrd Skynyrdのトリビュートバンドに加入した。リハ後やライブの打ち上げでは酒を飲むが軽いカルチャーショックを受けたのが、他の場における「とりあえずビール」に代わってサザンロック界隈ではバーボンウイスキー(ジンビームなど)のソーダ割りがデフォルトなこと。なるほどLynyrd Skynyrdの曲には「Poison Whiskey」「Whiskey Rock-A Roller」があるし「Saturday Night Special」の歌詞でもウイスキーを飲んでいる。
2008年、地元によさげなバーが開業した(当ブログにもよく登場している)。以来よく飲みに行っている。ギネスの生が飲めスコッチ&アイリッシュウイスキーが充実している。マスターが気さくでウイスキーについて尋ねると教えてくれ多少の知識が付いた。「煙い」「薬臭い」系も飲むようになった。
「choice 3 whiskey」という、1500円で好きな3種のウイスキーをハーフショットずつ飲める「利き酒」セットはお得だ。最初の頃は「一番煙いのと辛いのと甘いのをください」などとやっていた。
東野圭吾「沈黙のパレード」にこんな一節がある。
湯川は棚に並んでいるボトルの列に視線を走らせた後、「アードベッグをソーダ割りでください」とオーダーした。白髪頭のマスターは目を細め、承知しました、と答えた。(中略)一口飲んでから、「うまい」と湯川は表情を和ませ、マスターを見上げた。「最高の調合です」 マスターは満足そうな笑みを浮かべ、カウンターの向こうに戻っていった。
以来筆者はこれに前出のバーで「ガリレオハイボール(ガリハイ)」と勝手に名付けて飲んでいる。
ちなみに東野圭吾と福山雅治の対談によると、
福山「何度か東野さんとプライベートでお食事させていただいた時に、僕が持って行ったウイスキーがあるんですけど、その同じウイスキーが小説の中に登場したりするわけです。そういう楽しみを練り込んでくださる。そこを読んだときは『あれだ!』と。『あの時のウイスキーが出てきたな』と人知れずニヤリとするわけです(笑)」
(command Z)[2022/10/18記]
]]>
1996年に登場し翌年に営業運転を開始した500系は、筆者の好きな車両ベスト10に入りながらまだ乗ったことがなく「極私的・日本の鉄道車両10傑」には「せめて500系には乗っておきたい」と書いた。
そうこうしているうちに後継車に取って代わられて運用離脱が進み、全盛期には16両×9編成あったのが現在は8両×5編成しか残っておらず、新大阪以西の「こだま」のみの運用(全盛期は東京〜博多間「のぞみ」)。在来線に比べ高速・高密度で走行する新幹線車両には大きな負荷がかかり、寿命が短く新陳代謝が激しいのだ。後継車の700系はすでに全廃され、500系もいつまで走るかわからない。
幸いマニアが500系の運用をネットにアップしてくれていた。午前中の「ハローキティ新幹線」は僅差で見られないが、ちょうどいい時間帯に1732新大阪発こだま(標準塗装)がある。この列車は博多行だが、少し乗れれば満足するので、2駅目の西明石まで行くことにしよう。というのは、西明石では8分間停車するので(後続ののぞみを待避)新大阪に加えて西明石でも撮影できるのだ。
当日。東京からのぞみ(N700系a)で新大阪。東海道線(JR京都線)普通(207系)に乗り換えて大阪へ。駅近で友人と待ち合わせて某イベントへ。終了後、近くの小皿中華料理店で遅めのランチ&飲み。その後、友人と別れて新快速長浜行(223系)で再び新大阪へ。
500系こだまの入線時刻1720より前にホーム東京寄りに着く。向かいの番線にはJR九州のN700系が停車している。500系が入ってくるところを撮影。博多寄りに移動して先頭車をさらに撮影。もちろん知ってはいたが実車を見ると先頭部は本当に細長い。ホーム上で見るとツルやサギのような鳥の嘴を思い起こさせる。
発車時刻が近づき、ちょうど先頭車(1号車)は自由席なのでそのまま乗り込む。すいており、西明石まで筆者の他には年輩の女性客数人のグループだけだった。車内を観察すると、確かに円筒形の断面に近く壁は上方下方とも内側にカーブを描いているが、思ったほど圧迫感はない。やはり新幹線車両は基本的にデカい。大江戸線とは違うのだ。前の座席の背面にあるテーブルの裏やデッキ部の壁には号車案内が表示されているが、他の形式とは違いちゃんと細長く描かれているのがいい。
1746新神戸発、1755西明石着。再び先頭車を撮影。これが最初で最後の乗車になるかもしれないな。
さて、せっかく西明石まで行くなら、町中華探検秘境派としては夕飯は町中華でと事前に調べておいた。駅から10分くらい歩くが「味楽(みらく)」という店がよさげだ。というより、えてして駅から離れた住宅街などの方が「いい店」に巡り合えることが多いかもしれない。
名物は担々麺で「赤」「黒」の2種類があり筆者は赤を頼んだ。胡麻がクリーミーで甘みがありティラミスのようだ。青島ビールを飲む。「縁包(エンパオ)」という小ぶりの豚饅頭も名物なので土産用に2個購入。
帰路はこだまで新大阪まで行き、のぞみに乗り換えて一路東京を目指す…はずが、台風15号の影響で静岡地方は豪雨、上りこだまは大幅に遅れて何とか新大阪まではたどり着けたものの、以東は運転を見合わせており、ついには「本日の運行は休止」となってしまった。幸い翌日も休みなので新大阪駅近くのネットカフェに泊まった。
翌日、まずは昨日買った豚饅をネカフェのレンジで温めて食べ(笑)、新幹線が回復するまで主に豊橋で時間をつぶして(またもや町中華)、午後ののぞみで無事東京に戻った。(command Z)[2022/10/10記]
]]>リコが通うことになる「矢島模型店」の店主、矢島一(やっさん。演:田中要次)は、癖が強くて一見近寄り難いが、プラモへの情熱に溢れる人物だ。製作技術や個々のキットの解説も詳しいが、要所要所でより普遍性のある「名言」を連発し、視聴者にもネットで話題になっていた。その中から10の台詞を選んでみた。( )内は話数。
10位:「ご開帳〜」(1-10)
プラモの箱を開けるときの決め台詞。やっさんのというより、初回は店員のちえみちゃん、その後はリコも加わって唱和する。
9位:「ギブバース!」(1-10)
こちらはプラモが完成したときの決め台詞。同じくちえみちゃんやリコと唱和。
8位:「プラモデルには正解がない」(10)
4位の「プラモは自由だ」と表裏一体。人は「何でも好きに自由にやっていい」と言われると、何をしたいのか何をしたららいいのか、かえってわからなくなることがある。決めるのは自分なのだ。
7位:「きっかけを探しているとき、好きはすでに走り出している」(2)
会社でリコたちの部署「イベント3部」がスポーツカーのイベントを担当することになり、リコがスポーツカーを好きになるため、カーモデル(GT-R)を買いに行った際の台詞。
6位:「プラモデルは全ての人に開かれている。年齢の壁などない」(6)
コロナ禍で再びプラモを始めた中高年層は多いらしい。筆者も約40年ぶりだが、40年前より丁寧に作っているぞ(笑)。
5位:「イメージは地図だ。曖昧な地図だと目的地にはたどり着けない」(7)
筆者はカーモデルを作る際、あまり細かく手を加えずほぼ組立説明書にある工程だけで済ませる。ただしボディ色の色味にだけはこだわり、各社の塗料から選んだりなければ調色する。実車の色をイメージすることもあえてずらすこともある。もともと絵は得意で色彩感覚にも自信はあるが、それでも模型用塗料は水彩や油彩絵具より扱いが難しいので、イメージどおりの色に塗れたときはうれしいものだ。
4位:「プラモはどこまでも自由だ」「プラモは自由だ」「プラモデルは自由だ」(1,2,6,8,10)
プラモには決まったキットがあり組立説明書や色指定のとおり作れば一応完成する。しかし子どもなら塗装を省略してもそれなりに仕上がるし、反対に上級者ならいかにプラスアルファ(研ぎ出し・ディテールアップ・改造等)して完成度を上げたり作者の個性を出すかが腕の見せ所だ。自分がいいと思えばどう作ってもいいのだ。
3位:「心臓だからだ」(2)
リコが作るGT-Rのエンジン(完成すると見えない)を指し、やっさん「そこは人間で言うところの心臓だ。それがないとこいつは動かない」リコ「えっ、このプラモデル動くんですか」やっさん「動かない」リコ「じゃ、なんで付けるんですか」やっさん「心臓だからだ」。見えないなら意味がない? そもそもプラモ自体が「偽物」なのだ。偽物なら徹底的に本物を模してやろうではないか。
2位:「作ってから言え」(3)
リコが後輩の真司にもプラモを作らせるが初めは「興味がない」とゴネる。それに対する台詞。
1位:「積みプラ用のプラモなどこの世にない」(5)
積みプラとは買う速度に作る速度が追い付かない等の理由でプラモを箱のまま部屋に積むこと、またはその積まれたプラモ。リコ曰く「積みプラが好き」な真司に対して言い放つ。厳しくもプラモへの愛情を感じる。
(command Z)[2022/09/20記]
]]>終演後、出演者や関係者と飲みながら話したところ(小さい店なのでたいていそうなる)、まずボーカル女性の元同級生と筆者は、Queen関係で共通の知人がいたりQueen好きが集まる同じ店に行ったことがあるとわかった。またボーカル女性の夫Tさん(ライブ中は動画を撮影)と筆者は、年齢が近く音楽の趣味にも共通項(キングクリムゾン等)があるとわかった。Tさんはボーカルでオリジナル曲も作っているという。
SNSで友達申請すると共通の知人が何人か。うち1人ギターのHさんと筆者は、以前吉田美奈子のコピーバンドを組んだりセッションで何度か共演したことがある。吉田美奈子バンドのライブにはHさんの妻Kちゃん(キーボード)が客として来ていたので筆者は彼女とも面識がある。しかし2人ともここ10年ほど会っていない。
…という話をTさんにしたら「今度8月に学生時代の仲間と定期的にやってるセッションがあり、HさんもKちゃんも参加しますが、よかったら参加しませんか」と誘われた。知っている同士10人くらいがレンタルスタジオで行うクローズドのセッションだという。
スケジュールが空いていたので喜んで参加させてもらうことにした。追って幹事からメールで連絡をくれるとのことで以降はオンラインで打ち合わせが進む。
筆者は7月、別のセッションに久々に参加予定だったがコロナに感染してしまい断念した。またしばらく機会がないかなと思っていたが思ったより早くリベンジのチャンスが来た。今回は「(筆者)さんもやりたい曲を1曲挙げてください」とのことだったので、初めはその別のセッションで「表明」した2曲のどちらかにしようと思った(Yes「Hold On」かNight Ranger「Big Life」)。
…いやしかしYesやNRは他でもできるなあ。今回は絶対に曲が成立(必要なパートがそろって当日に演奏することが確定)するんだから、他のセッションでは「便乗」(他の人が表明した曲に奏者として名乗りを上げること)してもらえないようなマニアックな曲でも構わないわけだ、よし。というわけで土屋昌巳「Stay In Heaven」を表明。筆者自身もコピーするのは初めてだ。ドラムに加えてコーラスも取ることにした。ヘッドセットマイクを使うのも久しぶりだ。
今回筆者は遅れての参加だったので、もう1曲だけ、他の人が表明したThe Doobie Brothers「Long Train Runnin'」も叩くことに。こちらはセッションで何度か演奏したことがあるし特に難曲ではない。その2曲を含めて全10曲。筆者が叩く以外はハードロック、プログレ(もともとプログレサークルが母体だそう)、オルタナ、歌ものとジャンルはバラエティに富んでいる。
ドラムを叩くのは1月以来なので念のため当日午前中に1時間だけ近所のスタジオで個人練習。特に問題なし。さて会場のスタジオへ。まず各曲を2回ずつ演奏し、最後にもう1回ずつ演奏して、2回目と3回目を録画。筆者のドラムは好評で良かった。Tさんには各楽器(タイコ類やシンバル)の音量のバランスがいいと褒められた。
セッション終了後、近くのカラオケがある居酒屋に移動、カラオケのモニタで動画を再生し、見ながら飲み会。こっちがメインらしい(笑)。終宴後さらに1人が「餃子で飲みたい」と言い出したので望むところと筆者を含めた数人が中華料理店で2次会。
次回のセッション(1月)もぜひと言われた、次回はブリティッシュロック縛りと決まったので、ブライアンメイのソロ曲を表明しよう。(command Z)[2022/09/14記]
]]>石(ノ)森章太郎と共に好きな漫画家である。どちらも(そして手塚治虫や永井豪も)SFテイストの作品を多数描いたが、松本は特に宇宙を舞台にしたものが多い。
いわゆるスターシステム方式を用い、同一または同名または酷似したキャラクターが複数の作品に登場する。また特にヤマト以降は同じ作品の漫画・TVアニメ・劇場版が同時または前後して制作され記憶が曖昧だが、以下なるべく時系列に沿って書く。
最初に読んだ漫画は小学時の「男おいどん」(1971-)。掲載誌「少年マガジン」を毎号読んでいたのだ。独特の世界観(浪人、九州弁、ラーメンライス、サルマタケ、トリさん、「どてぽきぐしゃ」等)。人物や書き文字のよれたような味のある筆致。なのになぜか美女とメカだけはシャープな線…。
いま思うと、同誌の他作品の中にあってそれら「外界」から遮断された、ほっと一息つける作品だったように思う。終盤に突然SF的展開を見せたかと思うと間もなく連載終了。
数カ月後に同じ「マガジン」で似た設定・登場人物の「ワダチ」(73-)が連載開始。よりSF要素が強いとはいえスターシステムなど知るわけもなく最初は戸惑ったが、後に知る並行世界の話なのだと何となく理解していた。
小学低学年時、日曜夜7:30からは「カルピスまんが劇場」を見ていたが、筆者自身の年齢が上がるとあまり見なくなっていた。
小6時(1974)のある日、TVのチャンネルを適当に回すとSFぽいアニメをやっていた。ネットはもちろんTV情報誌も購読していなかったので未知の作品だったが、面白そうなのでそのまま見て翌週からも見ることにした。「宇宙戦艦ヤマト」の本放送だ。放送開始から数話たっていたが幸運であった。
小学時代はヤマトについて話の合う同級生1人と話す程度で、番組自体も視聴率が低く世間で大きな話題にはならなかったが、76年に再放送されて再評価、高視聴率を記録。夕方の放送で毎日中学から急いで帰った。
77年にはTVシリーズを再構成した劇場版が公開され大ヒット。筆者同様小学時から見ていたHら同級生有志数人とSF愛好会を作り劇場に見に行った。Hとは特に話が合い、ヤマトやドメル艦隊をモチーフに学校行事のポスター3種を共作。筆者はコミック、小説版、主題歌EPも購入。同年末には「交響組曲宇宙戦艦ヤマト」が発売され愛聴盤に。
高1時には劇場版新作「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」が公開、これも愛好会で見に行った(筆者はその後もう1回)。Hとは同じ高校でオーケストラ部に入り(Hはバイオリン)夏期合宿の「サマーコンサート」では「さらば」の「序曲」を演奏した。
部内では先輩が持ってきた「パロディ版宇宙戦艦ヤマト」が回し読みされ、笑いのセンスが良かった。
しかし「さらば」で死んだはずの古代進と森雪がTV版「宇宙戦艦ヤマト2」では死なない設定で、裏切られた気分になり熱心には見なかった。劇場版第3作「ヤマトよ永遠に」でヤマト熱は一段落、その後は2010年の劇場実写版を見たくらいだ。
76-77年には「毎日中学生新聞」連載の「親不知讃歌」を読んだ。その後は記憶が曖昧になるが、「銀河鉄道999」「宇宙海賊キャプテンハーロック」「クイーン・エメラルダス」「新竹取物語 1000年女王」を読んだり見たりした。
松本の作品はいろいろと面白い・素晴らしいがユーモアのセンスもいい。好きなのは物の名前にやたら「大」を付けること。「大地球」「大墨汁」「大酒」など。ついに清酒「酒」も登場。
21年には松本デザインの水上バス「ヒミコ」に乗船、プラモを購入、コロナで利用客減のためクラウドファンディングにも参加した。(敬称略。command Z)[2023/03/09記]
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最初に知ったのは高1時、クラスメートに教わりFMでYMOのライブを聴いた(第1次ワールドツアー、@NYボトムライン)。非常に新しさを覚えたが、そもそも筆者はまだハードロック以外のロックや電子音楽に疎く、後から考えると当時のYMOはフュージョンぽさを残していた。
その後にスタジオ版の「Technopolis」を聴いて「新しい音楽」という印象が決定的になった。コンピューターによる自動演奏、クリックを聴きながらの同期演奏などの知識も得た。以来現在に至るまでYMO、メンバーのソロ、別ユニットは、YMO以前も含めよく聴いている。
筆者がドラムセットを叩くのはまだ後で、先に学校のオーケストラに入り、秋季公演で「美しく青きドナウ」を演奏するのにスネアドラムとスティックが必要になり(本番では筆者はティンパニ、スネアは下り番の管楽器奏者が演奏)御茶ノ水のイシバシ楽器に買いに行った。
楽器の知識はなかったがスティックはTAMAのユキヒロモデルがあると知った。YMOが好きだしユキヒロ本人が細身なのでやや小柄な自分(当時150cm未満)にも合うかと持って振ってみたところ違和感がなかったので購入。筆者のドラム人生はある意味ここから始まった。
成人後の筆者の身長は164cmユキヒロは170cm、筆者は身長に比べ手が大きめ、後に知ったがユキヒロは生音がデカい…などを考えると納得がいく。以来スティックはずっとTAMA。試行錯誤を経てO215Nに落ち着き20年以上になる。
スネアもユキヒロモデルではないがTAMA。店員に「ひとまずはクラシックを叩くがいずれはロックも叩きたい。ハードロックとテクノが好きです」と無茶を言い、相談の結果やや浅めの木胴を買った。
また後日、イシバシのブランドBIASのシンドラBS-1とBS-2各2台を順次買ったが、1の2台目を買うときに店員「ユキヒロさん分の1があったけど、新型(2)が出たのでそっちを買われて、余っちゃったのがある。よかったら買います?」筆者「買います買います!」。ロゴのデザインが一般モデルと異なり紙箱に油性ペンで「YMO高橋様分」と書かれていた。
最も多くの回数のライブを見たプロドラマーの一人でもある。YMO5回、ソロ3〜4回、冨田勲とのジョイント1回、ザ・ビートニクス2〜3回、サディスティック・ミカ(MICA)・バンド1回、矢野顕子で1〜2回。アルバムも上記の他、ドラムを叩いた坂本龍一、渡辺香津美、大村憲司、大貫妙子、立花ハジメ、藤村美樹などを持っている。
学生時代には簡易な機材でYMOをコピーするバンドを組んだ(ドラムは打ち込み、筆者はキーボードなどを担当)。ミカバンドも別バンドで何曲かコピーし、特に「黒船」のプログレッシブな楽曲・演奏にやや驚いて上手い人は何でも叩けるのだと思った。
2011年にはソロ曲のコピーバンドを組んでライブを行った。ソロで一番好きな曲は「Walking To The Beat」。強靭なビートとメロディアスなボーカルライン、裏メロのストリングスが美しい。
受けた影響としては、YMOはとにかく聴き倒してコピーもして発言も読んで「音楽の作り方」を教えてもらい、アマチュアミュージシャンとしての筆者を形成した最重要アーティストの一つだ。
ドラマー的には、ジャストなタイミングで叩く・クリックに合わせて叩く・スネアだけでもフィルインを成立させるなどを学んだ。いわゆる「YMO終わり」(曲の最後が終わりにくい循環コードの場合に、パターンの最後の拍をスネアで「タッタッ!」「タッタタ!」などと叩いて強引に終わらせる)もあったな(笑)。RIP & Saravah !(敬称略。command Z)[2023/01/18記]
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ベックをかっこいいと最初に思ったのは本人演奏でもカバーでもなく、なんとパクりによってである。中1時に聴いたダウン・タウン・ブギウギ・バンド「山谷ブルース」(岡林信康のカバー)のイントロが、ジェフ・ベック・グループ“Situation”の冒頭40秒そのまんまだったのだ。宇崎竜童または和田静男のアイデアか? しかし当時はSituationを知らずクレジットも解説もなかったためDTBWBのアレンジと思っていた(ベックと知ったのはだいぶ経ってから)。
ベックの名前を聞いたのはそのあと。キッスやクイーンを経てレッド・ツェッペリンを聴くようになり、ジミー・ペイジ、エリック・クラプトンと共に3大ギタリストと呼ばれていることを知った。当時の感じでは「ペイジ、ベック、リッチー・ブラックモアじゃないの?」と最初は思ったが、すぐに3大〜はヤードバーズに在籍していたとわかった。
…がまだまだハードロックが楽しい年頃で、ベックのソロやクリームを聴くのはプログレやフュージョン、テクノを通った高校くらいからだ。かなりの後追いであり、あまり系統立てて聴いてもいない。JBGにロッド・スチュワートがいたことは、ロッド来日公演(1979)のパンフで知った。
最初に好きになった曲は“Star Cycle”。「ワールドプロレスリング」で次期シリーズ来日強豪外国人選手紹介時に流していて、ベックの曲と知った(昨年の「シンニチイズム ミュージックフェス」で演奏されたのは、説明はなかったがそういう事情による)。アルバム全体としてはフュージョンと言っていいが、シーケンスフレーズにギターを絡める方法論は90年代以降のアルバムにつながる。
その後はFMのエアチェックで“Blue Wind”“Cause We've Ended As Lovers”“People Get Ready”“Superstition”などを聴き、JBGにコージー・パウエルがいたことも知った。これらの曲や“Led Boots”はセッションの定番曲で、後に筆者も何度かずつ叩いた。“Train Kept A-Rollin'”はエアロスミスやシーナ&ザ・ロケッツ、“Still I'm Sad”はレインボーのカバーを先に知り、遡って原曲を聴いた。
次もプロレスが先だ。1986年全日本プロレスに初来日したザ・ロシアンズのテーマ曲“Gets Us All In The End”の、聴いたことのない強烈なアーミングプレイ。筆者が知らない最近のメタルバンドだろうくらいに思っていたが、後にベックと知りさすがと思った。
“Jeff Beck's Guitar Shop” (1989)くらいからはリアルタイムで聴いている。テリー・ボジオがドラムを叩いているのは購入の決め手になった。これを機に過去数枚のアルバムを買ったり借りたりした。次のオリジナルアルバムは10年後だが、この間、3曲で弾いているポール・ロジャース“Muddy Water Blues”(1993。名盤!)を聴いた。
“Who Else! ”(1999)はバックは最新のテクノ、しかしギターは紛れもなくベックでかっこよく来日公演を聴きに行った。まずは新曲を数曲、その後Star Cycleから往年の名曲が続く。Star Cycleを聴きながら、10日前に事故死したプロレスラーのオーエン・ハートを思い出していた。
筆者が好きなギタリストは同時にリフメーカー、作曲家、プロデューサーでもあることが多い。ベックはやや特殊で、演奏家としては超一流だが特にソロ転向以降は曲やアルバムをトータルにまとめることをしない。その辺はそのとき組んでいるキーボーディスト等に任せ(結果的に時代に即したサウンドになる)自らはソロに徹する。だがプレイはフレーズも音色も超一級かつ個性的、思う存分弾くスタイルで成功したと思う。
ドラマー視点ではさすが、コージー、カーマイン・アピス、サイモン・フィリップス、ボジオ、ヴィニー・カリウタなど超一流どころと組んでいる。RIP.(command Z)[2023/01/14記]
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猪木の試合は筆者が子どもの頃の日本プロレス時代から見ているので、早い時期のものはTVだったか生だったかはっきり覚えていないものもある。ジャイアント馬場とのタッグ「BI砲」はTVで見た記憶がうっすらとある。倍賞美津子氏との結婚(1971)報道も覚えている。
新日本プロレスを設立(1972)してTV放送が始まった頃で記憶に残っているのは、坂口征二が合流(1973)してタッグ結成。国際プロレスのエース、ストロング小林との日本人対決(1974)。外国人選手では、タイガー・ジェット・シン、アンドレ・ザ・ジャイアント、ジョニー・パワーズ(足8の字固め!)らと対戦。猪木夫妻が新宿伊勢丹前でシンの襲撃を受けた(1973)報道も覚えている。パワーズ戦は生で見たことはないが、別件で蔵前国技館の前をタクシーで通ったら興行の看板が掲げられていた(1976/3/18または1977/3/31のよう)。
異種格闘技戦は対ウィリアム・ルスカ、モハメッド・アリ、ザ・モンスターマン、チャック・ウェップナー、ウィリー・ウィリアムスなど、TV中継された試合はおそらく全部見ている。アリ戦(1976)は中学の授業が終わると急いで帰り、TVをつけると試合が始まったところだった。モンスターマン戦(1977)がベストバウト(猪木好きの知人とも意見が合ったし世間的な評価も高い)。ウガンダのアミン大統領との対戦が持ち上がった(1979)のも覚えている(実現せず)。
その後もスタン・ハンセン、ハルク・ホーガン、藤浪辰巳、長州力、ブルーザー・ブロディ、マシン軍団(マネージャー将軍KYワカマツの「猪木を殺せー!」の声が耳に残る)、UWF、世代闘争、マサ斎藤(巌流島決戦)、ビッグバン・ベイダー等々多くの試合が記憶に残る。新日の興行にはたびたび行ったので猪木の試合も多く見ている。入場時にはファンが「世界一強いアントニオ猪木」の幟を翻していた。
天龍源一郎との一騎打ち(1994、東京ドーム)は生観戦した。筆者は天龍派。越中詩郎、長州、木村健吾、橋本真也、蝶野正洋、馳浩、藤波と次々に新日の選手にシングルマッチで勝利を収めてきたが、このときは全盛期を過ぎたとはいえさすがに猪木が勝つだろうと考えていた。しかし天龍はパワーボムでピンフォール。筆者も勝利の美酒に酔った。
猪木の引退試合(1998、対ドン・フライ)も生で見た。猪木はその後IGFを設立して筆者も数回興行に行ったので生の猪木を見て「1,2,3,ダーッ!」などとやっている。
決して好きなレスラーではない。試合も商売もエゲツない。シンやアクラム・ペールワンの腕を折った(実際には脱臼)と聞くと嫌だなと思ったし、ストロングスタイルを標榜しながらマシン軍団、海賊男、たけしプロレス軍団を登場させる。「弓を引くナックルアロー」って、反則じゃん。筆者は全日派だったので特にジャイアント馬場と全日本プロレスに対する挑発行為や外国人選手の引き抜きは嫌いだった。
ただ「何をしでかすかわからない」のはプロレスを面白くする一つの魅力だった。知人曰く「××××なんだけど、猪木がいなかったら今のプロレスはなかった。偉大なる××××」。また、無理と思われようが批判されようが、やると言ったことを本当にやってしまうのはすごい。
長い手足を生かした技は効果的で見た目もきれいだった。コブラツイスト、卍固め、延髄斬り、腕ひしぎ十字固め、インディアンデスロックからの鎌固め、弓矢固めなどは猪木らしい技だ。
あと猪木信者は、語尾上げ(「鈴木さん」と同じイントネーション)で「猪木さん」と呼ぶんだよね(笑)。燃える闘魂に合掌。(敬称略。command Z)[2022/10/13記]
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■三菱パジェロミニ
「ガリレオの苦悩」で内海薫刑事が乗る「臙脂色のパジェロ」を再現しようと思ったが、3代目か4代目か微妙な時期、しかもプラモは2代目しかなくいずれにしてもデカい。が、軽のパジェロミニとジュニアもプラモがあり、柴咲コウのイメージに合うのではないか。どうせTVシリーズではトヨタブレイド(なぜか色だけは臙脂色)に乗っていたのだ。よりゴツくないミニを選択。クレオスメタルブラッディレッドと銀のどれかでツートンにしよう。
■ホンダNSX(初代)
誕生日にプレゼントしてもらった。実車のイメージカラーはフォーミュラレッドと呼ばれる朱色寄りの明るい赤で、説明書の指示はタミヤイタリアンレッド。成型色は赤だがイメージよりやや暗いので、ウラカンに塗る予定だったクレオススーパーイタリアンレッドをこちらに回し、ウラカンはクレオスのレッドかモンザレッドで塗ろう。
■ホンダNSX(2代)
これも誕生日プレゼント。実車のイメージカラーはバレンシアレッド・パールと呼ばれるメタリックなワインレッド。クレオス40thシリーズのクランベリーレッドかメタルブラッディレッドで無難にメタリック塗装をしてもいいが、キャンディ塗装に初挑戦してみよう。光沢ありの黒で下地を作り、銀→透明な赤の順に重ね塗りをするのだ。黒はいつものクレオスブラック、銀は同ラフシルバーで行ってみよう。赤はクレオスのクリアルージュもきれいだが、もう少し暗く深みのあるディープクリアレッドにしよう。
■マツダAZ-1
「シン・ウルトラマン」で禍特対職員の滝の机にはエンタープライズ号、サンダーバード2号、マイティ号などの模型が置いてあるが、筆者はトータス号も見逃さなかった。1968年「怪奇大作戦」に登場した初代トータス号はスバルサンバーの改造車で、プラモもあったがすでに絶版。
ならば2007年「怪奇大作戦セカンドファイル」に登場した2代目トータス号を再現しよう。色は白。成型色が白いのでそのままでもいいと言えばいい。すでに完成させた車を除き、既出のウラカン・T型フォード・マッハ号も白いので、どれをどの白で塗りどれは成型色を生かすかもう少し考えて決めよう。ここまでの全部の車を違う白で塗れるだけの白の種類は買ってある(笑)。SRIマークのデカールも自作して貼るぞ。
■マツダファミリア(5代)
実写のイメージカラーはずばりファミリアレッドと名付けられた明るい赤。成型色は赤で、ディーノともカウンタックとも違う赤なのでそのままで行くか、またはクレオスモンザレッドで塗ろう(後者の場合はウラカンをレッドに)。
■ランボルギーニカウンタックLP500S
いずれカウンタックにも手を出すだろうなとは思っていたが意外に早く入手。LP400とどちらにしようか迷ったが、「クリヤーコートレッドボディ」と銘打たれた限定仕様があったのが決め手になった。メーカー側で成型色の上にあらかじめクリアコートを施したものだ。当然これを生かし無塗装で仕上げる。幸いディーノともファミリアとも違う、かなり明るく朱色に寄った赤だ。
■トヨタクラウン2ドアハードトップ(4代)
歴代クラウンの中では最もスポーティなモデル。プラモは入手しづらかったが、このたび再販されるので予約注文した(本稿執筆時点では未着)。筆者の記憶では、実車には彩度のやや低いライトブルーメタリックのモデルがあったと思っていたが、どうやら3代目の2ドアハードトップと混同していたらしい。しかし4代目にも似合うと思うので、その色に塗ろう。クレオスGXホワイトシルバーと同メタルブルーを混色するのがいいだろう。
(command Z)[2022/08/03記]
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■人間椅子
「トリオバンド10」もご参照。1987年結成。89年「三宅裕司のいかすバンド天国」(イカ天)に出演、イカ天レーベルからアルバムを発表。90年メジャーデビュー。
筆者はイカ天を毎回見ていたので人間椅子の登場も目撃した。「トリオバンド10」にも書いたがすぐに好きになり、以来多くのアルバムを聴いてライブにも数回行った。後にはコピーバンド「隠元仮漆(いんげんにす)」も組んだ。
サウンド的には洋楽HM、特にブラックサバスの影響を受けているが、随所に日本的な音階などいわゆる「和」テイストもちりばめられている。歌詞は基本的に日本語で、江戸川乱歩、太宰治、夢野久作、三島由紀夫、横溝正史、坂口安吾らを題材に「日本の情念と猟奇」を歌う。
■唐朝(Tang Dynasty)
中国初のHMバンド。89年結成、92年デビュー。
彼らのデビュー直後のことだったと思うが、深夜に何気なくテレビをつけると伊藤政則がパーソナリティーを務めるロック番組をやっていたのでそのまま見ていたところ、彼らのデビューアルバム1曲目「夢回唐朝(夢の唐朝へ)」のPVが流れた。一発で気に入り、アルバムを買うことにした。入手にちょっと手間取り通販で買ったのだったかもしれない。
初期ラッシュなどに通じるプログレハードなサウンドで、変拍子もたっぷり。歌詞は全て中国語。ボーカルはハイトーンボイスだが、ロバート・プラントやイアン・ギラン、ロブ・ハルフォードなどとはやや趣が異なり、ブルース・リーの「アチョーッ!」に近いものがある。
中国は、欧米的な音楽活動をする意味でも、楽器の調達や練習などでも苦労があったらしい。1stの日本盤には「インターナショナル」の中国語バージョンが収録されているが、現地盤には入れられなかったようだ。いまはもっと大変かもしれない。
95年にベーシストが交通事故で他界してしまい、活動を停止したと思っていたが、新メンバーを加えて95年に再開しているようだ。久々に買ってみようかな。
■The HU(ザ・フー)
モンゴルのフォークメタルバンド。2016年結成、19年デビュー。
筆者は、Twitterでフォローしている音楽系アカウントのツイートで知った。PVを見たら音楽もルックスもかっこよく、これも一発で気に入って1stアルバムをタワーレコードに注文。その後に発売された2ndも購入し、2枚とも最近はかなりの頻度で聴いている。
曲調はシンプルだが、歌詞が全てモンゴル語な上に、ホーミー、モリンホール(馬頭琴)、口琴などモンゴルの伝統音楽を大々的に導入している。名称はわからないが民俗的な意匠のパーカッションもフィーチャー。欧米のHMならギターがソロを取るところも全てモリンホールで奏される。2ndでは作編曲の力量が上がった。
正式メンバー4人とサポートメンバー4人で構成され、正メンバーは全員がリードボーカルを取れるため、曲ごとにあるいは曲の中で歌い分けたり、掛け合いやコーラスなど「チーム戦」が得意なようだ。ボーカルは唐朝とは逆に野太い低音が特徴で迫力がある。
またライブ動画を見ると演奏の再現度が非常に高い。音楽的な教育・訓練を相当に積んだ人たちのようだ。フジロックフェスでたまたま見た知人も「知らなかったけど良かった」とのこと。
3バンドとも、HMの基本はきっちり押さえつつ、その国(「国家」ではない)の伝統や文化を取り入れ、バンドの個性・魅力になっている。筆者は中国語もモンゴル語もわからず、本当は歌詞などを理解して聴いた方がいいのだろうが、一方では歌詞の意味がわからなくても世界中に伝わるのがHMのいいところだとも思う。(敬称略。command Z)[2023/02/20記]
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ジンが好きなのはKISSの影響だ。
ジンという名称を知ったのは中学生のとき。KISSに「コールド・ジン(Cold Gin)」という曲があり、最初カナ書きを読んだときには何のことかわからなかったが、原題を知って辞書を引き、歌詞を読み、初来日時の武道館公演を放映したNHK「ヤング・ミュージック・ショー」では字幕が付けられたので歌詞の意味や内容がわかった。
ヤング〜では曲前のMCでポール・スタンレーがこんなことをしゃべる。
「俺たちも酒は好きだが、飲むのはスコッチじゃないよ、とんでもない!(ドラムがドコドコドコと煽る)テキーラでもないぜ(再びドラムがズンチャズンチャと煽る)。あんたがすっかり消耗しちゃって、元気づけるものがいるときには、これを飲むしかねえだろう(本国アメリカでは観客が叫ぶ箇所だが日本では英語がわからないので反応が鈍い(笑))。「コールド・ジン」よ!(全員でジャ〜ン!)」
この曲は酒好きなエース・フレーリーの作で1stアルバム「KISS」収録。シンプルなリフのハードロックナンバーだがこのコール&レスポンスによりすっかりライブの定番曲となった。歌詞では労働者が飲む安酒の扱いで「山谷ブルース」の焼酎と同じ感覚だろう。
「ALIVE!」のMCではスコッチではなく「テキーラや、ウォッカ&オレンジジュース(筆者注:スクリュードライバーね)を飲んでる奴らがいるな」などと言っている。フランスやイタリアではワイン、ドイツではビールと言うのだろうか(未確認)。
筆者が以前やっていたLynyrd SkynyrdトリビュートバンドにKISS好きの陽気で天然なギタリストがおり、KISS1999年の来日公演(東京ドーム)を一緒に見に行ったので開演前にドリンクコーナーで一杯やることにした。おっジンのロックがあるじゃんKISSに合わせたのかなと思っていると、ギタリスト氏「姉ちゃん、コールドジン!」(笑)。ウェイトレス嬢も心得たものでちゃんとジンのロックを出してくれた。さらにギタリスト氏「コールドジンもう一杯!」。
イギリスのゴードンズ、タンカレー、ビーフィーターなどがポピュラーな銘柄だろう。バーなどでメニューにジンと書かれていなくてもカクテルを出す店ならどれかが置いてある。筆者が好きなのはボンベイサファイア。酒自体は多くのジン同様に無色透明だが青い瓶が美しい。ボンベイドライも飲む。
最近はクラフトジンも増え、日本の「季の美」は柚子や山椒など和の風味が付けられて美味しい。
ジンに続いてウォッカも飲むようになった。ロシアのスミノフ、ストリチナヤ、バイソングラスを漬け込んだポーランドのズブロッカなどがポピュラーか。筆者が好きな曲と同名のフィンランディア(フィンランド)も飲んだことがある。
スウェーデンのアブソルートにはオリジナル(プレーン)の他にシトロン、カラントなど風味を付けた多くの種類がある。中でもペッパー(唐辛子)は強烈。元はブラディマリーに便利だと作られロックには不向きと言う人もいるが癖になる。
アルコール度数は醸造酒のビールが5%前後、日本酒・ワイン・紹興酒・マッコリが15%前後、蒸留酒のウイスキー・ジン・ウォッカなどは40%前後が一般的だが、蒸留酒はもっと高い度数を作れる。限界は醸造酒が20%、蒸留酒は96%だが、ポーランドのスピリタスはこの限界96度で世界一純度が高い。筆者が20代のとき山に持ってきた先輩がいて、筆者はスクリュードライバーを作りいい気になって3杯ほど飲んだが、そのあと車(後席)に乗ってヘアピンカーブの山道を走ったら酒が回りえらい目に遭った。(command Z)[2022/06/20記]
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■書籍
1冊は『バウハウス百年百図譜』(伊東俊治著)で、本表紙・見返し・別丁扉・小口・帯の一部が鮮やかな蛍光イエロー。奥付に用紙が明記されており、表紙・見返し・扉はタントのI-60、小口と帯は紙自体は白いので特色印刷。発売元の方にお会いしたが耐光性に弱い(退色しやすい)ことは覚悟の上のようだ。
もう1冊は映画「名付けようのない踊り」(犬童一心監督、田中泯出演)のパンフレット。表紙がレモンイエローの用紙にやや濃いめの黄色とスミで印刷、本文も随所に黄ベタ(特色?)とスミの2色刷りページがある。
■音楽
筆者はYMO(Yellow Magic Orchestra)が好きで、ビジュアルで黄色を前面に押し出したものはあまりないが、1stアルバム日本盤ジャケットのバンド名、米国版のバンドロゴ背景と裏ジャケの写真、2ndアルバムの「Orchestra」などに効果的に使われ、「Service」のLP初回限定盤は透明な黄色のカラーレコードであった。先輩格のクラフトワークが「Computer World」発表の際にはラジオでメンバー3人が「ジャケットが黄色いので『as yellow as Magic Orchestra』と言われているが彼らに失礼だろ!」と話していた。
キングクリムゾン1984年の来日公演で「Sleepless」演奏前にA.ブリューがMCで「真っ黄色いジャケットのアルバム(Three of a Perfect Pair)から」と言い、ステージ後方の壁に黄色い照明が当てられた。T.レヴィンはアルバムジャケット通りにペイントしたスティングレイのベースを弾いていた。
■鉄道
長らく総武線の平井に住んでいるので最もよく乗る電車はほぼ常に黄色い。鋼製車(101・103・201系)の塗装はカナリアイエロー(黄5号)で落ち着いた良い色だった。ステンレス車(205・209・E231系)は地色(銀)とのバランスから黄1号に変更されたが真っ黄色で警戒色感が強く、黄5号の方が好きだ。209系500番台ミツC516編成の帯だけはなぜか黄5号で乗り合わせたときはラッキーと思っていた。
鉄道車両に限らず真っ黄色よりレモンイエローか山吹色に振れた色が好きだ。西武イエロー、名古屋市交東山線の帯、以前の都電の黄色も、黄5号に似た系統。黄色は明度が高く白地の上だと視認性が低いので路線のラインカラーとしては山吹色などに振ったものが多い。東京メトロ有楽町線も、車両の帯は黄色いが、ラインカラーは「ゴールド」であり、駅のサインなどは黄土色に近い。
黄5号はもともと山手線用101系の色だったが、同車が総武線に転属して以来、千葉県の花である菜の花のイメージもあるためか、房総地区の211・209・255・E257・E131系、なのはな・ニューなのはな、久留里線各系列、さらには第三セクター転換したいすみ鉄道の各車両も、車体のどこかに黄色があしらわれている。
■プロレス
黄色は「強い・かっこいい」イメージがないので以前は主力選手のコスチュームには少なかった。天龍源一郎が1982年にタイツを紫から黒に変え、黒のシューズに一部黄色をあしらった。以来、天龍と因縁のある選手に意識的なのかたまたまかはわからないが黄色いコスチュームが多い。輪島大士、川田利明、冬木弘道、邪道&外道、北尾光司らである。天龍とあまり絡みがないのはターザン後藤、馳浩、本間朋晃らか。天龍の「黒に一部黄色」は、ライバルのジャンボ鶴田が若い頃に赤と青の人造人間キカイダーカラーだったのに対抗し、敵役のハカイダーカラーを誰かが選んだと筆者は妄想しているが裏付けは取れていない。アメリカでは明るく陽気なキャラの選手が黄色をまとい、ハルクホーガンやランディサベージが代表、日本の井上京子もこの路線だ。
(command Z)[2022/03/20記]
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友人(東京の地下鉄路線図を見て)「隅田川以東はやはり僻地か」
筆者(江戸川区在住)「いやいや地下鉄しか表示してないからそう見えるだけで、JRと私鉄も表示したらそんなことはないよー」
友人「そうですね、葛飾・江東エリアは私鉄のイメージ」
このときはこれで終わったが内心「世田谷とかの方が私鉄率が高いはず」と思った。では23区について検証してみよう。話の趣旨からは「路線延長キロ」で比較するのがよいが算出が大変なので、感覚的に近い「駅数」で便宜的に比較する。
鉄道の「種類」は、JR・私鉄・地下鉄・モノレール&新交通システム・路面電車等に分類するのがいいだろう。鉄道の形態(方式)と事業者がごっちゃなので以下に定義する。
・JR:JR在来線全線(地下区間を含む)
・地下鉄:東京地下鉄と都営地下鉄の全路線(地上区間を含む)
・モノレール&新交通システム:東京モノレール羽田線、都交通局上野懸垂線、同日暮里・舎人ライナー、東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)(地下区間を含む)
・路面電車等:都電荒川線、東急世田谷線
・私鉄:上記以外の全路線(第三セクターを含む)
また「駅数」は、
・上記路線の、2022年3月1日時点で現存する、旅客営業駅・停留所を対象とする(廃駅、予定・計画駅、貨物専用駅、信号場、保存駅は含めない。休止駅は含める)
・乗換駅に設定されていても駅名が違う場合はそれぞれ1駅と数える。ただし「ケ・ヶ」の違いのみは同じ駅名に扱う。副駅名は考慮しない
・駅名が同じで複数の事業者の路線が通る駅は事業者ごとに1駅と数える。共同使用駅は使用する事業者ごとに1駅と数える。駅名が同じでも事業者により所在区が違う場合はそれぞれの区の駅に数える。駅名と事業者が同じでも路線により所在区が違う場合は区ごとに1駅と数える。駅名と事業者が同じでも上記「種類」が複数ある場合は種類ごとに1駅と数える
以上に従って区ごとに駅数を表にまとめ、種類別の比率をグラフ化した(JRはキロ当たりの駅数が多く路面電車や新交通システムは少ないので、同じ区内で「種類」ごとの駅数を比べるのは意味がないというか補正が必要。今回はあくまで区ごとの「種類」別駅数の比較が主である)。
おおまかに以下が言える。
・元の話に出た葛飾(と墨田)は私鉄が多いが江東(と江戸川)はそうではない。筆者の予想通り世田谷は私鉄が多い。目黒・品川・大田を含めた東京南西部(と北西部)はJR空白地帯が広がる。特に世田谷は「路面電車等」が東急世田谷線なので、事業者で言えば100%私鉄(第三セクターもない)。
・都心部は当然だが地下鉄の比率が高い。特に文京は100%地下鉄。周辺区では板橋と江戸川の地下鉄率が高いが、もともとの鉄道空白地帯にあとから地下鉄が通ったためと考えられる。その意味では江戸川は確かに僻地(笑)。
・駅総数最多は港の44。2位大田43と3位世田谷42は面積が広いので当然だが、4位千代田(と同数で新宿も)の40はさすがの高密度。最少は目黒の7だが、2位が面積では4位の江戸川11でここでも僻地ぶりが明らかに(苦笑)。
・JR最多は北の10(意外)。最少(0)は文京・目黒・世田谷・練馬。
・私鉄最多は世田谷の32、2位が大田31。この2区で23区内私鉄駅の3割以上を占める。0は中央と文京。
・地下鉄最多は千代田の31、2位港30、3位新宿28。0は世田谷と葛飾。
・モノレール&新交通システムと路面電車は、路線・駅自体が少ないので偏在しているのは当然だが、前者についてはたまたまだろうが南北に分布しているのが面白い。
・5種類全部がある唯一の区が荒川(超意外)。
(command Z)[2022/03/20記]
…
追記・訂正:都電荒川線の早稲田停留所と面影橋停留所を数え損ねていたことが判明(どちらも所在地は新宿区、「種類」は「路面電車等」)。その分、表とグラフが変わる以外に、本文では新宿区の駅総数が42となり同率3位に繰り上がる。[2023/02/20]
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「ワタリ」
「サイボーグ009」
「男おいどん」
「デビルマン」
「750ライダー」
「パタリロ!」
「通り過ぎた季節」
「ブルー・ソネット」
「マリオネット」
「動物のお医者さん」
次点は「食欲魔神シリーズ」
「少年マガジン」は、子どものころ父が野球情報欄に執筆していたため(漫画でなく文字の記事)、掲載誌献本として毎週送られてきていた。「花とゆめ」は「パタリロ!」連載初回掲載号から「動物のお医者さん」最終回掲載号まで定期講読(高校の特に筆者のクラスは男女とも少年少女漫画両方読んだ、というか男女数人で買ってくる雑誌の担当を決めて回し読みしていた)。そのため、よく読んだこの2誌の連載作品に偏っている。
また、小学校中学年〜中学で個人宅の書道塾に通っていたとき、添削の待ち時間に、置いてある漫画雑誌(その家の娘さんたちの私物)を読んでいいのだが、中学生か高校生の2姉妹だったので、「少女フレンド」「マーガレット」「りぼん」がほとんど。でもまああれば読むよね。で、読んだら少女漫画の方が、画はきれいだしストーリーは大人っぽいしで面白くて、後の花ゆめにつながる。だから個々の作品とともに、そういうところでも確かに人間性に影響は与えていると言える。
…なので、マガジン連載の「仮面ライダー」「あしたのジョー」「天才バカボン」「ホモホモ7」「ほらふきドンドン」「釣りキチ三平」他多数…も読んだ。
「750ライダー」は、その高校で回し読みした中に「少年チャンピオン」が入っていた。バイクには興味なくて、委員長が好きだった(笑)。あと喫茶店「ピットイン」の雰囲気。だからチャンピオン連載の「マカロニほうれん荘」なども読んだ。「すすめ!!パイレーツ」も読んでいた記憶があるから、回し読みした雑誌に「少年ジャンプ」も入っていたんだな。
手塚治虫が入っていないが、手塚治虫はロックで言えばビートルズで、すごいんだけど、筆者がより好きなのはレッド・ツェッペリン=石(ノ)森章太郎なのである。
「音楽専科」連載の「8ビートギャグ」も、ちょっと別枠(ロックのカテゴリ)だけど入れたいかな。あと、これも別枠で「毎日新聞」夕刊連載の「まっぴら君」。
そしてベスト10に挙げた「マリオネット」は、じつは「人間性」ではなく別種の影響を与えている。筆者の髪型はもう30年以上基本的に長髪を後ろで束ねているが、最初にこうするとき、当時は男性では今ほどポピュラーではなかったから(特に下町では)、美容院に花ゆめのマリオネット第2期初回で表紙になった号(ダニエルが長髪に変貌)を持って行って「こういうふうにしてください」とオーダーしたのだ。
「動物のお医者さん」が終了して花ゆめを買わなくなってからは、漫画を定期的に読む習慣がなくなったので、その後は飲食店・美容院・病院等の待ち時間に、他に読むものがなければ読む程度だ(なのでそれ以降の作品はごっそり抜けていてあまり知らない)。その中では、ラーメン店等に「こちら葛飾区亀有公園前派出所」がよく置いてあって、結構読むかも。1話完結で、内容的にも気楽に読めて、そのわりに題材がマニアックで、でも描き方が上手いから自分が興味ない話(外車や兵器など)でも読めてしまう。
さらにその後、数年前に整骨院に通っていた時期は、待合室に漫画単行本しか置いていないからとりあえず読んだ。印象に残っているのは「涼宮ハルヒの憂鬱」「バガボンド」「PLUTO」「名探偵コナン」あたり。(command Z)[2021/03/10記]
]]>会場は新宿の「BAR 酒とカレー 百人町スプーン」。イベントタイトルは「よるのふた」。題材は新宿周辺の暗渠。登壇者はおなじみ、暗渠マニアックスのお2人(吉村生氏、高山英男氏)。司会はやはり暗渠マニアのRIDY氏。17:00開演。今回特に楽しみだったのは、参加者(聴衆)だけでなく登壇者・司会諸氏も飲みながらのイベントという点。筆者がこれまでに参加したイベントには、参加者が飲めるものもあったが、登壇者もというのは初めてだ。そして吉村・高山両氏が酒好きなことはSNSで知っている。事前にSNSで予約。すでに満席になりつつあるようで、「席はパイプ椅子になりますがいいですか」と聞かれた。もちろんOK。
当日は、その前に蔵前のiwao galleryで「『flows』を見る/読む」展を観賞。家族の葬儀を写したプライベートな写真展と写真集。アクリル板を用いた展示方法は初めて見るもので、写真の鮮明さが際立ち、まるでそこにモニタ画面があるよう、つまり反射光でなく透過光のようにも見える。新しい可能性を感じた。
具合のいいことに、蔵前から百人町へは都営大江戸線で1本だ(新宿西口で下車)。小滝橋通りは沿道に音楽スタジオが多いこともあって何度も歩いたが、職安通りを渡ってから通りをそれて斜め右に入っていくと、なんともディープで猥雑な雰囲気の飲み屋街が広がっていた。へええここは知らなかったな。「スプーン」の場所はスマホの地図アプリに表示されているが、表に看板が出ていないのでなかなか見つからない。ようやく多くの小さな店舗が入る雑居ビル「新宿タウンプラザ」の2階にあるとわかり、入店。
開演までは時間があったが、すでに十数席の半数ほどが埋まり、皆さんアルコールを注文し始めている。筆者もまずはビールを注文。つまみは通常営業時からカレー1種類のみで、今日はイベント後の提供になるという。まったく問題ない。筆者も注文しておいた。暗渠というマニアックで狭いジャンルゆえ、知り合い同士の参加者も多く、筆者も高山氏ほかにあいさつする。店はレコード会社から脱サラした店長が始めたそうだ。
ちなみにこの日、筆者は「いたばし暗渠Tシャツ」の限定カラー(というか、試作したが文字が読みにくいので市販しなかったそう)「インディゴ」を着用。高山氏いわく「この色はあとは吉村が持っているくらいかな」とのこと。そのあと現れた吉村氏は、今日は色違いのライトブルー?を着用。つまり最低でも2枚持っているわけだが、かくいう筆者ももう1枚(ナチュラル)を所有している(ナチュラルはプレゼントされた)。吉村氏が筆者のシャツを見て「カブった」などと笑い合う。
イベント前半は「俯瞰」の高山氏、後半は「深掘り」の吉村氏という、これもおなじみの分担で興味深い話が続く。今回一番の発見は、以前の職場近く(早稲田町)にあったお地蔵さん(当時は特に注目していなかった)が「落馬地蔵」という名で、徳川家光が落馬した故事にちなむと知ったことだ。
イベント本編は2時間で終了したが、多くの人が残って引き続きバータイム&自由歓談。カレーはシンプルなチキンカレー。スパイシーかつ塩味は控えめで美味しい。生のオクラがトッピングされている。個性的でそそられるカクテルやクラフトジンの種類が充実しており、登壇者たちが帰っても、筆者は23時ごろまで飲んでしまった。(command Z)[2022/09/06記]
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「便乗」締め切り間際だったが、その時点で6曲に便乗。その後、成立した曲が少ないので、数曲は「2巡目」を演奏することになり、筆者は最終的に延べ10曲(曲の「種類」としては7曲、うち3曲は2回)を叩いた。
この店はもともとプログレッシブロックを中心に、マニアックなセッションを多く開催している。第1回ケイトセッションは2013年に開催され、筆者も参加した。企画の経緯は知らないが、プログレ好きにはケイトを聴く者も多く、常連によるケイトのコピーバンドも結成されたことなどから、派生的に企画されたのだろう。2017年の第2回にも参加、第3回目には参加できず、今回に至る。
ケイト・ブッシュを最初に知ったのは高校時だ。クラスメート(中学でも)の女子が教えてくれたのだ。世間的にはデビューアルバム収録の「Wuthering Heights(嵐が丘)」が有名だが、当時すでに2ndアルバム「Lionheart」が発表されており、クラスメートはそれ(LPレコード)を貸してくれたので、筆者は2ndを(カセットテープにダビングして)最もよく聴いた。アルバムのライナーノーツには「ピンク・フロイドのデイブ・ギルモアがプロデュース」などと書かれていた。ちなみにそのクラスメートは音楽通で耳も肥えており、他にもQueen、David Bowie、Bob Welch、Devo等を教わった。
ケイトの音楽を筆者はとても新鮮に感じたと思う。当時はプログレなども聴き始めてはいたが、まだ主にハードロック(基本的にビートはシンプルだし、ほとんどのバンドは男性メンバーばかりだ)を聴いており、そもそも女性(女声)の洋楽アーティストを聴いたことがあまりなかった。また、アルバムはレコード店でロックの棚に置かれてはいるのだろうが、作曲にはクラシック的な下地(素養)が感じられる。楽器編成もピアノや弦楽がフィーチャーされているし、途中でテンポが変わる曲もある(ハードロックのように倍や半分になるのではなく、クラシックで言うリタルダンドやアッチェレランド)。と言うか、以後ケイトは現在に至るまでユニークなアーティストとして世間に認知されているのだから、70年代の日本の高校生の耳に新鮮だったのも当然だろう。
その後しばらくはアルバムを買うには至らなかったが、ケイト本人が、寡作ではあるが安定した活動をして人気もあり、結果、新譜が出た際などにラジオやテレビで曲がかかったので、それなりに聴いていた。NHK FMの坂本龍一「サウンドストリート」でも「イギリスの矢野顕子なのか、矢野顕子が日本のケイト・ブッシュなのか」などと言って、何かかけたように思う。ピーター・ガブリエルとのデュエット「Don't Give Up」の濃密なpvは印象的だった。後年、筆者が参加したバンドのカバー曲レパートリーとして「Babooshka」を叩いていた時期もある。アルバムは「Sensual World」「The Red Shoes」を買って聴いた。
今回のセッションで筆者が叩いたのは「Symphony In Blue」「Wow」「Hammer Horror」「Running Up That Hill」(ギルモア参加のライブバージョン)「James And The Cold Gun」「Army Dreamers」「Cloudbusting」。前述したテンポチェンジに加え、Wowなどはリズム隊が休みで、ボーカルとシンセの「白玉」だけになる箇所があり、合わせるのが難しかった。しかし参加者のケイト愛にあふれ、パーカッション小物やコスプレも飛び出して楽しいセッションだった。(command Z)[2023/02/14記]
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